すべてのおすすめ
シャガールの恋人たちよ天蓋に夜を満たして水浴びしなさい
留守にして帰り着いたら生き延びた薔薇が幾つも咲いていました
ビッグバン、インフレーション自鳴琴の箱を開いた誰かがいました
鎌倉 ....
僕の眼は 夏空うつす 水鏡 君のタマシイ Jumpして恋
冷蔵庫ゆっくり冷えていくものが光のような気がしてならない
やっと今一人で立てた足元にいろんなものが這いのぼってくる
ゴミ置き場月光に散る貝殻が泣いてるまぶたに見えなくもない ....
{引用=
絵具を溶く指から香るあなたの匂い。だから時々描けなくなるの。
滲み出す画面の先に春があって たまらなくなるから青色を塗ろう
大好きなふたつのものを区別する、わたしの ....
横断歩道の黒白正しく踏み分けていくように押す部屋番号「206」
無機質なふりして並ぶ玄関のドアは夜まで熱が抜けない
ココナツの洒落た香りが悔しくて窓に3ミリ隙間を作る
....
・国語
休み時間 机の上に伏せられた教科書はみな鳥のかたちで
「死」という字を習い17年経つが何故か未だにうまく書けない
・算数
「算数は嫌いなんだよ数式の突起みてると痒く ....
「牡羊座」
恋したら猪突猛進どこまでもちょっと待ったは無しの恋なの
「牡牛座」
石橋を叩いて渡るこの恋をゆっくりそっと見守っていて
「双子座」
あの人も好きだけどこの人も ....
{引用=
ごめんねとさよならばかりを繰り返し わたしの傍で疲れて眠る
なんでかな、沼のような沈黙は 全部わたしのせいだと思う
20センチ高いとこから見られると おなかのう ....
{引用=
にんげんに「いつか」の単位はないことを知らせるための報せが届く
あたたかくあまいものが頬をながれて部屋は焚いても焚いてもさむい
ほねになるただしい順序であることに最 ....
制服の胸で何かを育ててる紺の靴下はいた娘ら
文庫本読んでる君の眼の中に寄せては返す海が見える日
昼下がりだらりと畳でねむってるわたしだんだん蛇になってく
そこだけが青 ....
{引用=(横たわる河をいつもひとり渡ったこの身も河のひと粒として)}
電源を切ったつめたい指先が私の花をふるわせて、夜
私だけを、という歪んだ夢をみて卓上の檸檬が暴発する
恋人か友人 ....
ビルの向こう沈む夕日を見送ってまた来る夜に足を踏み出す
夕暮れに金木犀の匂いたちやさしい{ルビ時間=とき}をしばし楽しむ
つかの間の光の中でかいま見た妖精の翅どこへ消えたの?
かくれ ....
「林檎ってちょっと女に似てるから歯を立てるときぞくっとするね。」
夕暮れに秋刀魚さばいてみるのですふと血が見たくなりましたので
夜遅い夫の帰りを待ちながら深く深く爪を切るわたし
....
黒目がち腕はまっすぐ一六三センチの背で天使もどき
ヘルメット転がりやすい日に暗示もえるこころはもえつきるもの
満月を伸縮させる術を知る女子大生の手まだらもよう
「遠いってダレコーてい ....
陽炎を踏み越え君は手を振って、あちら側へと行ってしまった
家じゅうを掻きまわしつつ探したが、あの日の記憶が見つかりません
路傍にはいつも死骸が落ちている、人かも知れぬ、見ない振りす ....
Tさんと僕との距離は引き潮の朝の波打ち際の音
繰り返す君の名前は永遠に波間に揺れる太陽みたい
波に浮く空き缶目掛けて釣針を投げ合うようなぼくらの会話
粒と波波 ....
閉ざされた石倉の目に咲いた花あらゆる腔が熱を吹く日に
押すと消え押すと現わる世を胸に見知らぬひとの名を呼びし闇
何もない心がひとりうたうのは ....
まなざしの前後にひとつ小舟きて降りそそぐものを受けとめて居り
湿り気が胸の地層を掘り起こす丘を揺さぶる雷竜の夜
冬と川互いを離れそこに在 ....
我が肉の南方回帰さめやらず
高天原もリーフの先に
創世の靄る熱の中浮遊する
人間の種五体固まりつつ
昏い寝間朝日射す夢まどろんで
....
{引用=ハワイ、カウアイ島のハナレイ。
人里離れて暮らす、
アーティフィカルヒッピーら居るという。}
行ずるもアート活動も同じ事
山水画のにじみハナレイ日没す
....
窓ガラス滴る雫数えては不実な愛を嘆き悲しむ
雨の中傘もささずに飛び出せば君に出会えるそんな気がした
レインボウ追いかけて行くよどこまでもいつか君にたどり着くまで
紫陽花の冷たい青は君 ....
風揺れるお花畑に蜜蜂の
羽音近づく目を閉じる
丘陵を吹き上がる風胸に受け
我白き帆なり海原を越え
奥深い入り江に船を走らせて
....
日本島 天気情報 娘らは
北から南まで 祝 解説
人人は満ち溢れたり源泉の
都市保てる人界の深み
転生を重ね重ねて思い出の
負けた ....
今生も来世も賭ける我が進化
忘却の河の水上を歩け
脳髄に深く浸みこみ本能の
爬虫類の群れ我が右肩に
晴れた日に書物と会話見開きの
....
廃船の流砂に埋もれ影の立つ
裸婦 髪梳きて太陽を飲む
昏き陽の砂丘の崖より舞降りて
倒れこむ底に隠花植物
砂嵐 男三人何か為す
....
この世界フロイト論理で読み解いて
荒れる若さに解放の道説く
先人の名句読みては死の旅へ
誘われているこそあわれなれ
暑き日の死こそ想わる喫茶 ....
フワフワと寝息をたてる5時間目 首もすわっていない高3
文化祭のゆらめく熱気に泣きそうだ グリーン・デイに流されている
八月の涼しき図書館にて友のくれたるシュシュの複雑な柄
....
人魚生る水中花揺れしなしなと
卵実の白き透明の胎
昼昏し女体白濁の海中に
回転上昇ラメ散りばめて
大波に巻き込まれるは絶頂の
海 ....
画布よりウィンクをマルガリータに。ヴェラスケス、ラスメニーナス。
教えてよ。あなたの愛した人は誰?女官よんめいだれにもないしょ。
ちちははは鏡の中なるひとにてや。ほの明るさに朧なる ....
通り過ぐ地球進化空想が
ほら物質化し地より湧き上がる
この銀河「地球なるもの」遍満し
進化同期の彼らに挨拶
夢常時 覚醒・眠りと異質なる
....
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