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塔
街に
高い塔
塔がある
塔の中に
階段があ
る長い長
い螺旋階
段が塔と
一緒に伸
びていた
....
ここは一体、何処だ?
冷たい
暗い
分からない
不明な場所
僕は一体、何処にある?
僕の場所とは一体何処だ?
人の心は何処にあ ....
いつか空が墜ちる時
地球が融けたようなこの地上で
僕は誰に祈るのだろう
空が迫り来る
黒い黒い裂け目が増える
不自然な黒がウイルスか何かのように巣喰う
空は海の青を映してい ....
回り続ける地球儀
回転する時間軸
今日通った道は
いつも通ってる
変化なんて無い
全てが同じで
瞬きしても変わらない
つまらない
つまらない
面白くなきゃ
生きてる意味 ....
何も分かってないようだ
俺は一体誰なのか
名前くらい知ってるさ
所属も親も年齢も
誕生日だって分かるけど
僕は本当に人間だろうか
人間であって良いのかな
流れ落ちる血は罪の色
罪って何だよ
何の事を言 ....
{画像=140706133117.jpg}
フリーという言葉に何を思い浮かべますか?
海月(くらげ)?
海面に写る月の影のように
ゆらゆら揺れて
掴もうとする ....
うつくしいことばがのみこめない
ぼくらはもうほんものじゃなくなったというのに
まだわらえないでいる
とうめいなゆびがぼくにささったことをきみはしらない
ぱらぱらとふるあめ、このまま ....
人気の途絶えた
辻に囁きあう
街灯たちの
仄かな息づかい
肩先を打つ雨が
爪先を破り
歩道の茂みから
小さな獣が
一条の光をひき
横切っていく
花弁の中で
たたずむ老人が
笑み ....
背後には柱が欲しい
何だか安心できるから
椅子か座れる何かが欲しい
そこで安心出来るから
甘えと不安の欲望の蔓を
伸ばして巻き付け依存する
寄りかかるものが無いと
....
真紅の海が
波立つ水平線
囲まれた世界を
さあ帆船で行こう
探し物は
吐息の魔術
見つけた物は
瞳の地球
手に入れた物は
儚い嘘
ヘイ、マスター
舵取り一杯
グラスは2つ ....
君の瞳から雫が
水滴の音だけが轟く、洞窟の
石筍を生むような澄んだ雫が
空間を裂くように
時を貫くように落ちた
一部は落ちる間に水蒸気となり
一部は冷たい大地に染み渡った
今 ....
僕以外人のいない
この無人島で
僕は一人だ
見えるものは木と海と
空と白い雲
そして広がる砂浜と
影という名の僕
波の音が聞こえるはずが
何故だか聞こえない
風に木は ....
雨が降りやみ
風も吹きやんだ
笑顔のままで
濡れそぼる重たい旗を
強風に煽られながら支え続けた
孤独な旗手の闘いも終わった
鈍色の空が少しずつ明るくなると
どこかで小鳥の ....
こういう雨の前後は
空気が圧縮されて
動くたび
身体全体がひっかかる
ほどなく
降りだした雨を確認したのは
袖の色が
変わっていたから
それは
傘の意味を問うように
自 ....
蛍の光は ブルーノート ラプソディ
またたくまに いちめんに連絡を取り合い
思いのたけの いのちの一陣の すいみゃくを
はしゃぐように かわもも 橋も 光で覆う
おおわれた わたしや
お ....
初夏の月から
降りそそぐ
その耀く光だけではなくて
少しずつ零れる
綺麗事のような陰は
どこまでも柔らかくて
穏やかな音色がする
夜空のずっと西にある街には
月の光は差し込まない
....
久しぶりだ
何の変哲もない
白い細いストローを手にするのは
では さっそく
ゆっくり引っ張ると
ストローは伸びる伸びる
うん いい感じだ
端っこの方は歯を使って満遍な ....
痛みのない世界の
封を切れば風は青白くふいて
ビルの合間を見つけては
切先をくねらせる
光がこぼれるまで
誰も空を見つめないから
ちいさな浄罪として
足元に種をまいても
温度はなく
....
思考実験
この地球の全人類が同時に
今見ているどこかの風景をスケッチする
そのとき
どうしたら すべてのスケッチを
みんなの視界で
つなげることができるか
僕の案
....
タバコの煙りでかすむジャズ・バーで
憧れを飴玉のように口に含んでは
恋人達のようにキスをしたがる
少年たちの夜更け
青林檎味がお好きなのねと
薄墨色にふけるドレスをまとっ ....
――おや
結婚飛行に乗り遅れたのかい
風に煽られ一人きりで
なんとかしがみついたものの
車のフロントガラスじゃ洒落にもならないよ
こんな剣呑な崖を登り切ってみたところで
そこには余計強 ....
森の奥から届いた一葉の招待状
どうぞ自由な服装でお越しください。
おみやげはいりません。
おかねもいりません。
ハンコもいりません。
名刺もいりません。
た ....
{ルビ弓弦=ゆづる}が啼いている
火と風の言葉で
戦いはもう終わったと
あのひとはもう帰って来ないと
裸足で駆けてゆく濡れた樹下闇
白い裳裾を引きずりながら
胸には冷たい雫が流れ込 ....
視覚には捕らえなかったけれど
感じてしまった
小さな淵に潜んだ眼
その頃
山奥に完成したダム湖では
人を呼び 春を楽しませようと
貸しボートを浮かべていた
まだ観光の人もいない早 ....
実家の二階にある寝室、家具の匂いが強い部屋で、幼かった私はしきりに咳をしていた。肺から何もかもを洗い出し絞り出すかのように激しい咳をして、掛布団を小刻みに揺らしていた。脳を巡る血液は熱く、著しく濁って ....
お化けににらまれる夢を見た
砂漠になった部屋で
山羊が「UNDO? UNDO?」と囁く
ぼくは「REDO!REDO!」と返す
トカゲが「CAN DO? CAN DO?」と勧める
ぼくは「RE ....
すべての重要な条件は
はじめからぼくに与えられたものであるはずだ
数千年の時をはるかに見据えながら
長い年月をかけて 地下にしみこんでゆく水滴のように
ある種子の周囲にゆっくりと降り積もる雪の ....
得体のしれないものが浮かんでいる
球体なのか
立方体なのか よく分からない
時々 雀がとまる
もう一年以上浮かんでいる
雨で落下するわけでもなく
風に流されていくわけでもなく
そこに 浮 ....
朝
目が覚めるたびにひとつの果実がつぶれる
一面に広がる光の前で
目を閉じることができない
生まれたままの姿で
死ぬことのできない光たち
僕が主食にする甘い果実をつぶしていく光たち
生死 ....
ドアを開けるとそこは青く燃える森
新緑が手招きする
音をたてずに消えるドア
風が吹き込み髪と遊ぶ
進む度に木々が芽吹く音がする
足跡から植物が生まれ枯れていく
手を ....
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