耳をふさぐと
潮騒が聞こえる

その向こうから
誰かの悲しい
声が聞こえる

耳をふさいでいた
掌をあわせて
真実に触れてみる

変わらないことと
変わることは ....
ミッドナイトデスローズに気をつけろ
忌まわしきあの夜 お前が遺したメッセージ
何を言っているのかさっぱりわからないので
家に帰ってからお父さんに聞いてみたら
わからないことがあったからといって ....
家に入ると
音をたてて雨が
降って来た日
僕は心を失くし
愛情の伴わない
告白をした

東京6時41分
金沢6時51分
大阪6時51分
広島7時2分
那覇7時6分

深夜のタ ....
  チェーンがディレーラーをすり抜ける音
  始まりのいつもの儀式
  数秒間の加速のあと静かに静止する
  制動機の動作確認、これも儀式
  そして百メートルごとの加速機を通過しながら

 ....
東京の山中に梅花をさがす
そのための前夜祭がおこなわれた

きみは友だちと肴を集めた
ぼくはウィスキーと葡萄酒を用意したが
梅酒のないことを悲しんだ
宴たけなわ
酒と肴の上に
三月の雨 ....
コンセントから漏電した原色の((わすれないで))はフィクションとなり



       凝固剤の足りない夜の水槽で泳ぎも歩きもできない会話 


壁 ....
飛行機飛んでました。
おっきな木の上に登ってまっかな太陽から逃げて、
飛行機見つけました。
ああまた空襲警報がうーうー鳴るんかな、
ぐるぐる回るそいつを目で追いかけていたら、
ぴかり ....
窓辺に立ったあなたは
たったひとこと
「外へ行きたい」と
言った。

もしかしたら
私の隣りにいた
あなたは
私よりも
おとなだったのかもしれないと

少しおとなになった
私は ....
見上げる瞳には
鉛色の空
閉園を告げるメロディが
流れ出す頃
キリン舎は空っぽのまま

僕ら いつのまにか 大人になって
優しい瞳を 置いてきた

キリン舎では
母と子が
桃色の ....
16年経って動かなくなった壁の
パチンコ屋の景品の
時計の匂いがする

雪が屋根を揺する日に
凍えた足を挟んでくれた
シワシワの両脚の
安心の匂いがする

肝臓をやられ
病室で孫の ....
ペンキ屋がつぶれてしまった
モンスターに滅ぼされたんだって
近田くんが教えてくれた
でも近田くんの家は貧乏だから
信用してはいけないんだって
もうこんな時間だ眠たいねぇ
どんなドリームをみ ....
ひとにぎりの世界しか生きていなくて
端と端が繋がって
わたしからは
到底、端が見えない


いつの間にか
周りには繋がりだらけで
端にいないわたしたちは
宇宙の端が見えなくて
 ....
トルコ料理店でベリーダンスを見た

息子ふたりは

ギュッと目をつむって恥ずかしがっていた

下の子はそのまま寝てしまった

寝ているのにパンをかじった

上のは指で耳をふさいでいた

たまに目をあけ ....
足早に

通り過ぎる

一瞬の



裸の 木々 の

合間から

冬のかけらが

光を 浴びて

き ら き ら

ひ ら ひ ら

舞いおちる


君は 麗し の 華

この つめたい も ....
神に祈る価値はあるのかと
少女に尋ねたら
当然のように頷いて微笑んで
其の瞳がいやに澄んでいるのが気に入らなかったから
ピストルを取り出して
引き金の部分を舐めさせたんだ
火薬の匂いがした ....
一針一針
縫い込んでいこうよ

こんなふうに

キルティング・ツリー

わたしたちも
これからを
何が悩みかって・・・?





ニキビ




あ、今笑ったでしょ?
そんな事かよって思ったでしょ?
乙女にとっては深刻なのよ?



一体全体何が原因なのかしら? ....
仕事に疲れ果て
家路に着く
誰もいない
カップヌードを食べて
ベットに寝転がる

あー明日も早いんだよね
あー癒しが欲しい
あーうるさいテレビ
あーエプロンまいて夜食
あーお米何合 ....
ねえ
こうしてね
そうか
こうしてか

今日もふたりは指に巻きつけた赤い毛糸に
愛を掬う

啜りあい貪りあい鬩ぎあい /すすりあい/むさぼりあい/せめぎあい


赤い ....
わたしの 心の 奥底に
降り続く 雨を
見抜いたのは きみ

幼い頃の あの 忌まわしい過去も
人前では 何もかも 
笑い飛ばして 切り抜けて来たのに・・・

「隙を見せた方が負けなん ....
重い扉をゆっくり開けて
ビルに盗まれた青空を探す

声ならまた明日探せば良い

君の空白を少しずつ
満たしてあげたい

笑顔なら造らなくても良い

君の現実を少しずつ
溶かしてい ....
あかりを 消して
ひらいたら きずあとを
指で なぞって
たがいの からだを
すみずみまで 読む
 


青春をしようよ、少年少女
あつく高まった君の素肌、
僕にはたまらない刺激さ。

額があついの、あなたのキスが
熱を帯びて丁度甘がゆい痛みへと変わる。

くらくら眩暈すらして ....
お酒が入ったからでしょうか。

文章を見てしまったからでしょうか。

最近元気が無いからでしょうか。

何だか切ないです。

誰かと、ゆったりと。

コンビニで買ったチューハイで良 ....
見よ!この空を
私は冷たい塊の上に立って
流れ行く雲を眺める
金が流れていく空中庭園には
眩暈と倦怠が空を飛ぶ
暗い牧場には
金に眼が眩んだ蝿が集った豚の屍骸がゴミ箱に溢れ出す

違法 ....
荒んだ感情に とがった心で
向き合えば互いに傷ついていく

しょせん人間はこんなもんだよ
エゴでヒトを傷つけていく

戦のない平和な世界を 望めど叶いそうもない
いつの時代も 戦 ....
まだかまだかと
それは待ち続け
 
当たり前
という名の定義を
打ち破った
 
 
 
遠いどこかからは
なにも聞こえない
 
遠すぎるから
だと思えたら
(いいのに)
 ....
休日

別れても同じき神の園に住み共に奉仕をつづけてゆかむ
(クリスチャンの友人との別れ)

9千円妻と買いけり一幅の絵黄色いバラの静と咲きけり

たびたびに訪れる西武百貨店われら夫婦の ....
今日は何の風?

昨日は優しかったなぁ

今日が例え批判の嵐であっても

そこを切り裂けば

きっとそこにはソヨカゼが吹いているよ
 
 
あいねがい
 
たえぬこころも
 
なくなくと
 
さらにながるる
 
みずからそらへ
 
 
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