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なみだに暮れていた

ずうっと眠っていた

赤いパジャマはおとうさんがくれた

おめめが腫れていた

じぶんを責めていた

ぬいぐるみがお母さんに似ていた

だれかに必要とされ ....
あなたの夜風をもらいたい

ぼくの夜風をもらってほしい

それを交換するように

ぼくらはあの部屋に帰ります


ぼくらはふたりでひとつではなかった

ふたりでやっとひとりになれ ....
ぼくは力をかき集めた

あんなことを我慢した

あんな日々を暮らした

あんなつらい思いをして

もう少し様子を見る勇気

そんな勇気をかき集めた

そんな勇気を思い出した
 ....
ひとつだけほんとうのことを入れて

あとは架空のことを書いてみる

ほんとうのことは

架空を補強するパーツになっていたり

まったく違う意味合いになっていたりする

そんなとき詩 ....
はねるような昂揚と

けつまずくような直進性で

新幹線、がむしゃらにすべっていた

車窓にはひとがげのない

等身大のミニチュアの町が

きょうの幸福にひらいていた


町 ....
チーズは永遠ではない

チーズは私たちの所有物ではない

私たちは絶えず

このことに備えてゆくのだ

私たちは絶えず

新しいチーズを探し続けてゆくのだ


怖れるな

 ....
お昼前に貰ったメール

題名は

カレーを買い出しに出掛けています

いちめんの葉や花の写メが添付されていた

それは光のなかで薄れて見えた

夏ならば蝉の声が聞こえてきそうだった ....
それはだれかに

しってもらいたいから

そんなだれかに

ほめてもらいたいから


宇宙のかたすみに

おれがあらわれたのは

きっとその理由からさ

宇宙のかたすみで ....
やみはひかりで青くなる

そんな発見は

とおいあまい日々のなか


さびしくてくるしいのは嫌なの


愛しているのに

そんな言葉を吐かせていた

不倫がふしぜんなことならば

しぜんってやつはどこ ....
風を抜け

夜を駆け抜けろ

かならず

一緒になるらしいから


あしたの天気は

誰も分からないから

根拠のない約束する

女ごころだから


風を抜け

 ....
たくさんの虫が

星の音色で鳴いている

ぼくは目を閉じている

このリズムで眠りにつこうか

ダイブ

夢で会えたらよろしくな


(待ってるね)

(また愛してな)
 ....
どこにでもある希望が

悲しくもないのに

瑠璃いろのこの街で

つまらねえなと声をもらしている

だれにでも開いているのではない

希望しかないのに

どれだけの時が過ぎたのだろう


世界はひかり ....
ふたりで見つけた

ビルのあいだに

駐車場のうえに

ベッドの窓辺に

きみのからだに

月の青い影を手で

ふたり探している

ビルのあいだに

駐車場のうえに
 ....
おれはおまえに似ているのか

だれかに言われたそのことを

おまえから聞いたのは十年前

秋も終わりかけのころだった


ふたりのあいだのせつじつを

わたり鳥のようなせつじつを ....
普通の日々がすぎてゆくはずだった

なのにこの河の氾濫はなんなのだろう

明日に架ける橋なんてなかった

あるとすれば

荒れ果てた灰色の

置き去りにされたような橋ぐらいのものだ ....
これだけ地に足つかずにさびしいのなら

どれだけ傷つけあったって

会っているほうが

ましなんじゃないのかとさえ思えてしまう


神々の意思ではないのか


オリオン座だ
 ....
雨が煙る

夏の薄ぐもり

校舎は外装工事中

乳いろの海

潜望鏡だして

あっちを覗いては

こっちで息をする

おまえは海だから

おれは両生類みたいだ

敷布にくるまれている

外装工事中のよ ....
俺を必要としている女を捨てることがある

人生は花火のようだ、は芥川の舞踏会だ

花火はなにをものまねしているのだろうか

永遠という観念の嘘を暴いているのだろうか

永遠ではないこと ....
たましいがつゆだくだ

秋の気配

空の雲のないところが

透明になっ



クーラーが前髪にあたっ




かなしくて幻になっていた

風が暑ぬるくほどけていた ....
立秋は暑い

暑いけれど

風がほどけ

空をおいて

雲が重なる

夕方の影は

 ....
ハッピーエンドは幸福の始まり

でも幸福の始まりはハッピーエンドではない

終わりは始まりであるのに

始まりが終わりに続いてゆくのを見たくない


あなたは今年どこで桜を知ったのか ....
藤の花ぶさが

紫の光を垂らしている

ささない蜂が

黒い尻を浮かせている


遠目に見ていた

奇跡のような幸福に

実は包まれていることを知ったのは

こんな日のことだ


藤の花ぶさが

紫の ....
人工のひかりを掻き消して

頬を青暗く染めるのは

ぼくのピアノの音だけだろう

難易度F別れの曲など弾きながら

きみ訪ねてくるのを待っている


東名高速を走りながら

 ....
遠い天体から

ひかりが届いている

それはぼくから見れば

永遠と

言ってしまいたくなる距離だった

そんなに離れていても

引力など働いているのだろうか




 ....
鳥がみどりに

ひっかかっている

そこからはばたくそれは

とつぜん現れた影のようだった

今夜もまたワインよ

いちにちの疲れ

ぼくに差し出せよ

ぼくの疲れは癒され ....
あの小山のてっぺんの公園に
十七のぼくは二十六の女と上った
ふとくてぐねったまっ白いアスファルトの道
したで買ったハンバーガーは
チーズの足腰のない冷えた匂いと
ピクルスと湿っぽいパンの淋し ....
好きなひとに甘えられるとかわいいと思う

ふつうのひとに甘えられると

どうしたらいいのか分からなくなると思う


秋の空ではなかった

つめたい風に春が匂った

頬を耳をそよう ....
ピンクと灰色とブルーが混じり合って

あたりがもうすみれ色になっていた

春にちかい風が吹いた

LEDほどのつめたさが鼻を撫でた

きょうの天気がなんであったのか

わからなくな ....
自殺が話題にされると
じぶんの引き出しに
自殺が入り込んで来る

まさかじぶんが
そんなこと
今は有り得ない

この実感が曖昧なことに
しばらくして気づく
自殺よ、忍び寄らないで
 ....
希望は与えられている

悲しみは与えられている

ショパンを練習している

テンポの変わるところが

音がほどけてしまってながれない

おなじところで音もわれる

灰色の街で
 ....
徘徊メガネさんの吉岡ペペロさんおすすめリスト(241)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
こんど会ったら- 吉岡ペペ ...自由詩210-10-21
あの部屋に帰ります- 吉岡ペペ ...自由詩310-10-21
封印すれば- 吉岡ペペ ...自由詩410-10-19
うその技術- 吉岡ペペ ...自由詩410-10-18
きょうの新幹線- 吉岡ペペ ...自由詩210-10-8
チーズ- 吉岡ペペ ...自由詩310-10-8
彼女がカレーを選んだ理由- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...310-10-6
理由- 吉岡ペペ ...自由詩310-10-4
しぜんな不倫- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...4+10-9-26
女ごころだから- 吉岡ペペ ...自由詩310-9-26
ダイブ〜夢で会えたら- 吉岡ペペ ...自由詩510-9-26
瑠璃いろのこの街で- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...310-9-25
月の青い影- 吉岡ペペ ...自由詩310-9-23
わたり鳥たち- 吉岡ペペ ...自由詩410-9-21
氾濫しかけの河に架かるあの橋のように- 吉岡ペペ ...自由詩410-9-17
神々の意思- 吉岡ペペ ...自由詩310-9-17
外装工事- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...610-8-12
意味たちの置き場- 吉岡ペペ ...自由詩510-8-12
たましいのつゆだく- 吉岡ペペ ...自由詩1110-8-11
秋立つ日に- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...910-8-9
ハッピーエンド- 吉岡ペペ ...自由詩1110-5-9
藤の花ぶさ- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...1410-5-5
人工のひかり- 吉岡ペペ ...自由詩410-5-5
遠い天体- 吉岡ペペ ...自由詩1410-4-22
Ever_Green- 吉岡ペペ ...自由詩1110-4-11
六月の涙、アスファルト- 吉岡ペペ ...自由詩1510-4-3
おんな心- 吉岡ペペ ...自由詩6*10-2-11
やはり命か- 吉岡ペペ ...自由詩2410-2-8
自殺- 吉岡ペペ ...自由詩809-12-2
灰色の街- 吉岡ペペ ...自由詩1409-11-29

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