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白いノートに
木を三つ書いたら
それが森になりました

空を支えるように
枝の真似をして手を広げれば
わたしもまるで木のようでしたが
何かが足りない気がして
淋しくなりました


　.... 諦めることを諦めてしまえば
誰でも抜け殻になれる


枝をはなれた枯葉が
落ちる途中で宙返りをする


もしも諦めることを忘れることができたなら
何度でもその身をひるがえしてみせよう　.... 待たなくても夜はきてしまうから
朝はどうしょうもなく待ち遠しい


眠れない


そんなことはもう
考えなくなりました


「アシタカ」というのは亀の名前なんですが
てっきりオ　.... 君の身体にあいた小さな穴を
塞ぐこともできないような僕です

風が冷たくなってきました
風邪などひきませんように

そんなセリフは
可愛くもないけれど

せめて吹き抜けないように
　.... 見ていられない手つきで
君が包丁をにぎるものだから
僕は目がはなせない

指の皮すれすれで切り出される
それはきっと食べ物なのだろうけど

目を皿にしても
そこにおいしく彩られることは　.... 戸惑いがちな指先で
そっと書いた「の」の字たち

あの その

真っ直ぐ言えないことだから
くるりと曲がってしまうんだ

その あの

「僕の好きな君の
好きな僕でいさせて下　.... 目を閉じてひゃく数えるあいだの
静けさがこわかった

（いーち　にーい　さーん）

ぼくはずるだと言われるのがいやだったから
はんぶん泣きそうになりながらゆっくりと

（しーい　ごーお　.... ふと遠いところへ行きたくなる

通過電車に手をのばせば届きそうで届かない
本気で身を乗り出すと本当に連れ去られてしまうから
「危険ですから、黄色い線の内側までお下がりください」
というアナウ　.... はっぱをめくればなめくじ

みんなにきらわれて
しおをまかれたりする

おまえなめくじ

うまれてからずっと
からだじゅうでないている

おれだっておなじ

みんなにきらわれて　.... 毎日たくさんのものが
あなたから生まれることを知っている
それは言葉であったり、声であったり、感情であったりする、けれど
それらはあなたの分身でしかないことも知っている
そのことをあ　.... 駅のホームで
迎えを呼ぼうと取り出した
携帯の電池が切れていた

取り残されたように
吐き出されてゆく人の群を眺めながら
一つの世界から切り離されれば言葉も出ない口を
カタカタとモールス　.... （お金なんていらない）

昨日、１００円のおにぎりが買えませんでした。
財布の中には１０４円あっても、
税込み１０５円のおにぎりが買えませんでした。
コンビニの店員さんは残念そうで、
僕は　.... 君はとろけるくらいの未熟さで
むきだしな僕を包んでくれる

その優しい色は
あざやかでなめらかな感触
デミグラスソースの中に沈みそうになっても
小さな浮島のように寄り添って
深い味を奏で　.... こんな雨の日に泣きたいのは気のせいだと思った

この間、久しぶりに友人と飲んだとき
ずいぶんとしあわせそうな顔になったじゃないかと言われた
そのセリフの半分が
励ましだということを
僕は知　.... 傷つくほどに赤は流れ

与えることなく緑は枯れて

見上げることを忘れ青は沈んだ


いろいろを手放しても透明は訪れず
白い紙に黒い文字を並べれば


溶け出した灰色に
埋もれ　.... 重たい言葉を呟きながら
折った鶴はくずれた格好でいました
尾なのか頭なのかわからない二本のツノは
怒っていました

指がふるえて
上手に折れないのですから仕方ありません
せめて寂しくない　.... 小指を口にひっかけて
人差し指で垂れ目をつくる

ほら、こんなにおかしい

薬指で鼻を上に向け
やり場のない親指と中指

ほら、やっぱりおかしい

お前、ちっとも笑わないね
そう　.... ペンギンは夜に飛ぶ

黒い背中を空にむけ
今宵の星座をうつしたら

かわいい翼をぱたつかせ
一瞬の風をつかまえる

とんがり頭は羅針盤

短い足をきれいにそろえ
星間軌道を飛びま　.... 薄くなってきたと言われないよう葉っぱを増やす

本気で光合成にチャレンジする

見つめられても赤くならない

暖かくなるまで耐える

３センチくらい伸びる

病気を治す

仲間　.... 「　」が欲しい

「　」がすべてだ

あぁ　僕には

「　」が足りない

もっともっと

「　」で埋め尽くされたい

でも

「　」って何だろう

しばらく考えて

　.... 僕はブーメランを期待して
君にくさいセリフを言ったのだけど

ちっとも返事が返ってこない

心配して見に行ったら

しまった
君はイチコロでまいっていたらしい 姉からの電話で、今年のメニューを知らされた。箇条書きにまとめてみる。

※しょーちゃん用
　・任天堂でぃーえす（本体）
　・マリオ系のソフト
　・げーむぼーいあどばんす（本体）
　・星のか　.... 君と僕を結ぶ距離を地図に書いて線を引いてはかってみたら
あまりに長くなって驚いてしまった

しかたがないので線の上に輪ゴムをのせて
びーん　と引っ張って結んでからもとに戻すと少し縮まった

　.... さがさなきゃ　さがさなきゃ

こんな大雪の日に
僕のダルメシアンが逃げちゃうなんて

さがさなきゃ　さがさなきゃ

あわてて家を飛び出したけど
前はちっとも見えやしない

振り返っ　.... 正確には「フィカス・ベンジャミナ」といいます

日光を好むので窓際に置いてあげてください

冬場は室内に置いてあげてください

水をあげすぎると枯れてしまいます

たまに肥料をあげてく　.... ふかーい海の底へ飛び込んだら
途中で深海魚に出会いました

「深海魚さん、どこへ行くの？」
「なーに、わたしは夢を叶えに行くんだよ」

そう言って深海魚は浮上していきました

「深海魚　.... みだれた髪が顔をくすぐるから　のびきった髪にくしを通す

こんな日は心もみだれて仕方ないので
そんな気持ちを宥めるように　ゆっくりと　ゆっくりと　何度もくしを通す

くしにからまった髪は　.... 季節をさがして
日毎景色を眺めている

そして偶然見つけたのが
北風に揺れるコスモス

置いてきぼりになっちゃって
少しかわいそうだけど

あなたとても目立ってますよ

　.... 「ねぇねぇ　ムカデさん　ムカデさん　
　足がいっぱいあるけれど次はどの足動かすの？」

「何だい君は！　そんなことを聞かれたら　
　ずいぶんと歩きづらくなるじゃないか」

「だってムカデさ　.... 　　　　　　　　　　　それは
　　　　　　　　　　　　手
　　　　愛　　　　　　　の　　　　　　　　簡
　　　　　も　　　　　ひらで　　　　　　単
　　　　　　　　　　　　かなしく　　　に
　....

ひよりさんのベンジャミンさんおすすめリスト（104）
タイトル	投稿者	カテゴリ	Point	日付
あなたへとつながる道を	- ベンジャ ...	自由詩	10*	05-11-9
枝をはなれた枯葉は宙返りをする	- ベンジャ ...	自由詩	6*	05-11-2
この空に星は見えていますか？	- ベンジャ ...	自由詩	9*	05-10-30
ピアス	- ベンジャ ...	自由詩	7*	05-10-27
まな板の上の恋	- ベンジャ ...	未詩・独白	5*	05-10-24
「の」の字	- ベンジャ ...	自由詩	12*	05-9-25
ぼくは鬼ごっこの名人だったんだ	- ベンジャ ...	自由詩	13*	05-9-9
夜の地下鉄は海の匂いがする	- ベンジャ ...	自由詩	53*	05-8-31
めくるめくなめくじ	- ベンジャ ...	自由詩	37*	05-6-2
あなたから生まれる	- ベンジャ ...	自由詩	14*	05-5-16
伝えたい言葉を伝えるために	- ベンジャ ...	自由詩	4*	05-5-15
お金なんていらない	- ベンジャ ...	自由詩	10*	05-3-30
オムライスな関係	- ベンジャ ...	自由詩	13*	05-3-26
こんな雨の日に泣きたいのは気のせいだと思った	- ベンジャ ...	自由詩	11*	05-3-22
色	- ベンジャ ...	自由詩	7	05-2-27
折り紙	- ベンジャ ...	自由詩	9*	05-1-23
にらめっこ	- ベンジャ ...	自由詩	4*	05-1-20
夜行性ペンギン	- ベンジャ ...	自由詩	7*	05-1-6
ベンジャミンの今年の目標	- ベンジャ ...	自由詩	12*	05-1-1
「＿」が足りない	- ベンジャ ...	自由詩	7*	04-12-30
ブーメラン	- ベンジャ ...	自由詩	13*	04-12-23
サンタのおじちゃんは大変なのだ！	- ベンジャ ...	未詩・独白	3*	04-12-19
君と僕を結ぶ距離	- ベンジャ ...	未詩・独白	4*	04-12-18
ダルメシアンをさがして	- ベンジャ ...	未詩・独白	4*	04-12-17
「ベンジャミン」の育て方	- ベンジャ ...	自由詩	6*	04-12-17
夢見る深海魚	- ベンジャ ...	自由詩	7*	04-12-15
みだれ髪	- ベンジャ ...	自由詩	3*	04-12-13
落し物	- ベンジャ ...	未詩・独白	4*	04-12-12
ムカデ問答	- ベンジャ ...	自由詩	7*	04-12-9
樹氷	- ベンジャ ...	自由詩	3*	04-12-8

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