空気がむせかえる
ジャンクションを間違えてカーブしていくおもいきり
アクセルを踏み替えないで俺たちは加速して
絶対に追い抜けない霧もやの中を疾走する
あったかい罪を犯したかったの
サミッ ....
大好きでしょうがないけど。
会いたいけど。
会えない。
毎日毎日 想う。
隙あらば 想う。
仕事なかったら 想い焦がれて死んじゃいそうだ。
....
ちょいとそこのお嬢さん
浮かない顔してどうしたの?
一曲歌って差し上げましょうか?
野暮なことは聞いたりしないよ
ワンコイン入れてくれるだけで
好きな曲を歌ってあげるよ
ある程度のリク ....
向日葵畑で飛び交う笑顔には
スイカの玉が よく似合う
夏を詠む右手に 夢から抜け出た指輪
七夕に見つめ合う男女に 嫉妬して 花枯らしても意味ないし
数多のホタルを 天の川に放つ
真っ ....
――罪じゃないわ!
想いのごとく美しく
クローン再生された
たぶん私は、
受肉したあなた自身なの
曖昧な、あなたから
分離したアニマが私なの
私はかつてあなただったけど
今はち ....
僕の言葉は、どこへ行ったというのだろうか。
揺れて、震えて。
どこまでか届いて。
大切な人に、大切なところに。
きちんと届いているのだろうか。
僕の言葉は、空に飲み込まれ ....
ガキのころハマり倒したゲームの続きを
眠り込むまでやっていて
充満した電子音をかき分け
とにかく何か やっていないと休めなくて
うつぶせのままだったから 背中は痛いが
前に壊した肩ほど酷くは ....
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大丈夫?
そう言って母はいつも
額に手をやった
そう言えば額の熱は
手で繋がっている
39度の熱を出した
娘の額は汗ばんで
手を ....
*
空は輝いているかい?風は唄っているかい?
君は…、
君はどうだ?
元気にやっているのかい?
笑えない
眠れない
今日を、消化することさえ出来ない街で、
いつまで膝を抱えて生きて行くのだろう? ....
朝が月を殺す頃
その細い首をきゅっと絞めあげて
太陽がごうんごうんと鳴りはじめ
白い光は
精液みたいにとろりと落ちて
ぼくは生まれてこなければよかった、
と思うのです
....
実験的に無駄を省いたら
風も 木も 波も 空も 木霊も
みんな みんな 同じリズムで
繰り返している
少しずつズレていくのは
それが少しだけ違う音になって
だんだん 少しずつ変っていく ....
雨よ
私を砕き流し
消し去っておくれ
灼熱の太陽よ
私を溶かし
消し去っておくれ
いくどとなく
願った思い
叶うはずもなく
今日も自分の罪に罰を与えられ
....
立ち止まっています
雲を眺めるくらいしか
能がなくて
あぁ ぁ ぁ
も ぅ
何処へ行けというのでしょう
あなたは
....
二年後の自分が夢の中に出てきた
相変わらず品出しばかりしていた
学生気分も抜け切らないまま
いつの間にか七月になっていた
チーフは自分より早く仕事を始めて
自分より遅くまで ....
{ルビ37564=さんななごーろくよん}
口に出すのも恐ろしい
{ルビ37564=さんななごーろくよん}
言葉にするのもためらってしまう
血も凍るような惨劇は
映画や物語の中だ ....
そっと
そっと隠した君の笑顔
けれど僕には見えていたんだ
そっと
そっと隠した君の本音
けれど僕には聞こえていたんだ
ずっと
苦しんででも生きてきた
....
聞こえてくる
悲鳴のような心の叫びが
響きわたる
耳をつんざく 誰かの嘆きが
遥か彼方 天空の果てから
泣き喚く涙が降ってくる
この世のすべての悲しみと痛みがここに集結して
誰にも聞こえ ....
あの子は
気分のいいときも
泣きたいときも
海を見に行った
ブレーキの利かない自転車を
力いっぱいこいで
砂をかんでぱたりと倒れた
のは初夏
そこ ....
白い石畳が光に溢れ
行き交う人々の顔が
白色に洗われていく
追い抜いていく
自転車から
黒髪の流れ落ちて
梔子咲き零れる側を
歩く、口無しの恋心
ため息の後に芳香
機が熟 ....
(1)
あなたにはじめて出逢ったのは
この廃屋が未だ駅舎として機能していた頃のこと
夏草の浸食に怯える赤錆びた鉄路と
剥がれかけた青森ねぶた祭りのポスターが一枚
この駅を訪れるひとと ....
蓮の葉ベットの上 雨水が風に合わせコロコロ遊んでる
水玉が転がる やわらかさで 落ちる闇の雫 揺れる花
心情も背景もモノクロで
理屈ばかり浮かんでる
疲労の蓄積に心も肩も背中も凝 ....
あなたの
気持ちが
わからない
私はいつも
恋をするのに
真剣なのに
あなたの
気持ちが
わからない
いつも
カラカラ
空回りなの
また
今回も
愛していると
言 ....
さしすせ空には茜雲
まみむめもうすぐ日が暮れる
あいうえお空にお月さま
やゐゆゑようやく夜になる
たちつて遠くにお星さま
なにぬねのんびりおかあさま
かきくけこちらは変わり無く ....
星が消滅するのは
とてもはやくて
とてもとおくて
とてもゆっくりにみえた
ぼくたちは
死にゆく生き物です
だから
いまここで
おもいっきり
深呼吸をしたい
まばたきをし ....
おんなのこになりたかった
わたしずっと
おんなのこになりたかった
からだはおんなのこ
おんなのこになりたい
こころはどうだろう
おんなのこになりたい
おんなのこに ....
{画像=080627011741.jpg}
思いついたら
机に頭をぶつけてみることだ。
硝子板を敷いているので
本当に
ゴツン ゴツン
と音がする。
就職を前にした
五月の終わり ....
冷たく触りきったあと
あなたの身体には何か遺るだろうか
私が夢見た痕跡は
のこるだろうか
青く澄んだ月の光のように
彼方のくぼみに 廃墟のように
(先に看取られ ....
「心が痛いとは言えない、だから流してしまった血の色は赤い。」
と聞いたって、どういう風に赤いのか聞いても分からないよ。
じゃあ、ってその傷口を開いて見せるのは乱暴なことじゃない?
血 ....
世界は難しい。
考えても解は見当たらなくて。
問いだけが見えてる。
計算ドリルみたいに答えが付いてないんだ。
誰かが泣いたら、誰かが笑うんだっけ。
それは、笑うために頑張るべきな ....
人生に空想はたくさんだ
くたくたになるまで働いて
よれよれになるまで歩き続け
家に帰り着けば誰もいない
そんな話はたくさんだ
疲れたとかつらいとか
悲しいだとか寂しいだとか
眠れば朝 ....
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