すべてのおすすめ
悲しいときにうたうときがある
嬉しいときにうたうときがある
少しむかしに流行ったような歌
けしてうまくはないけれど
とどめるようになだめるように
うまくはうたえないけれど
悲し ....
新鮮な一日が、しっかりと刻まれて
そうやって日々は降り積もる記憶の集積とともに
思い出という曖昧な残像を胸に刻む
けれどそれは曖昧がゆえに
それ以上あせることのない色を保つこ ....
もしもあなたが
まだかわいていないなら
もしもあなたが
あなたのなかにながれる
みゃくみゃくとしたものをかんじて
そのかんじるままのものにみずからをゆだね
とてもすなおにしたがえるほど ....
ちっちゃなころに大切だったものが
いまになってちっぽけに思えてしまったら
きっとそれ以上に大切なものなんて見つけられない
おもちゃ箱をひっくりかえして
いろんな色のガラスのかけらを ....
日常にあふれる音の数だけ
日常は動き続けていることに気づく
それが小さな虫の音や
少女が練習するフルートの音色だったり
どこかの家族の会話だったりして
そんなかすかに聞こえてくる音に安心 ....
「少しだけ泣いてもいいですか?」
あなたは細い声でささやく
そしてやっぱり止めようと
小さく肩をふるわせている
「きょうはずいぶんと湿った空です」
たしかに昼間吸い込んだ蒸気を
....
「せんせい、青がせまってくるよ」と
生徒が窓を指さした
びっくりして窓を見たけれど
せまってくるように見えたのは
くっきりと浮き立った白い雲で
その背景にひろがる青は
たしかに夏空 ....
あなたはまるで
矢を放つ前の弓のように
身体をしならせ
水平線を見つめている
遥か遠くの波間では
違う色の青を背負った海鳥が
白くひるがえりながらたわむれている
大きく息を吸 ....
壊れてゆく世界の音に耳をかたむけながら
だいぶふくらんだお腹を撫ぜて
ロボ子さんは懐かしむように目を閉じる
かつて自分が生身の身体だった頃の
あのむせるような夏の匂いや
頬をすりぬけてゆ ....
春にまいた種が
いつのまにかもう
つぼみをつけていたことに
気づいていなかった
「先生と会えるのは今日が最後なんだよ」と
ひとりの生徒が言ってきた
本当は
知っていた
....
ノートに書いた文字が
はしから消えてゆくのと
あなたは不思議そうに
ペンを見つめていました
言葉がかわいそうだから
もうこれ以上は言わないのと
あなたはすっかり黙って
消えた文字を追 ....
そんなにきれいに泣けるのは
君がまだ子供だからなのか
黙した瞳から
その瞳と同じくらいにまるい
ぽろりと転がるように頬をかける
涙が
辛かったんだ
辛いって伝えるた ....
噛み合うことのない歯車のように
孤独は在り続ける
カラカラと輪っかの中を駆けている
小さな身体を懸命に動かしても
輪っかは空回りするだけで
前に進むこともなく
ただ同じところを回り ....
世界があまりにひろいので
大陸のかたちをしたビスケットにして
電子レンジでチンしてやった
ひとつひとつの大陸を
口の中でかみくだいて食べた
僕はまだ日本という国しか知らない
....
喜びのかたわらに悲しみはあって
そしてときどき
僕は盲目になる
あなたの細いゆびさき
ピアノをはじく繊細なおと
それはきっと記憶のなかでのこと
あなたの器用なゆびさき
ヴァイオリ ....
あなたの揺れる水面が
まるで涙のように見えたので
やさしくなだめたくなりました
あなたは水際にたたずむ
一羽の渡り鳥のようでしたから
どこかへ行ってしまいそうで不安でした
あなたが ....
仕事から帰って
明日のことを考えようとしたら
なんでだろう
涙が出てきた
明日が嫌なわけじゃない
明日があるって素晴らしいと思う
なのになんでだろう
涙が止まらない
そ ....
梅雨の晴れ間にでかけた海で
潮の香りを楽しんでいる君
白いワンピースがひらめいて
そのいたずらな風さえも
まるで子犬をからかうように
君はすらりと笑い飛ばす
そんなんじゃ日焼けしちゃうよって
い ....
あたしが一枚ずつ脱ぎ捨てるたび
視線があつまるのはわかってる
そうやってあたしはお金をかせぐし
そうやってお客は悦びを得るのだから
ギブアンドテイクってやつでしょ
あたしがステージの上で ....
雨上がり
屈折した気持ちで見上げた空に
描かれた虹
一つ悲しみを乗り越えるとき
失くしてしまうものがあるとしたら
それはある種の光なのかもしれません
水分を透過して
感情の成分を ....
ほら
加速してごらん
景色が
混ぜた絵の具のようだよ
加速するのと同じ速さで
後退してゆくいろいろを
君はのがさずにいられるだろうか
なんて
それは難しいことかもしれないけれど ....
季節の変わり目は
こころのどこかが騒がしい
きちっと折り目のついた夏服を
着ている君はいつもと違って見えて
気持ち良さそうに風が吹いてる
話しかけたら
振り向いてくれそうな距離 ....
ピンクのクレヨンで太陽を描いた
みさちゃんが先生に怒られてるのをみて泣いた
だってみさちゃんはピンクで太陽を描きたくて
それを怒るのは可愛そうだと思ったし
ぼくが赤のクレヨンで描いた太陽よ ....
淡々と過ぎてゆく日々を
うつろに感じてしまわないように
小さな声に耳をすます
いままさに
目の前にいる小さな子
僕にとっては生徒と呼ぶべき
その小さな子が
「みつつき」とつぶやい ....
ときどき僕は
「やさしさってどこにあると思う?」って
生徒に聞いてみたりする
僕はにぎりしめた手を胸にあてて
コンコンとノックするようにたたく
生徒は了解したように
「胸のおくにあ ....
下を向いて歩いていたら
五月がおちていた
かたちというほどのかたちもなく
いろというほどのいろもない
けれどなんとなくそれが
五月だということは感じられた
そのままにしておくのもあ ....
親指にのせたコインを
天井にむかってはじく
くるくるとまわるコイン
僕は一緒になって見上げていた生徒に
「これが放物線になるんだよ」と
たとえ真っすぐに上昇しても
その速さはだ ....
「あなたにしかできないことがあるので
どうかいっしょにきてください」と
いきなり見知らぬ紳士に呼び止められた
物騒な犯罪やらも頭をかすめたけれど
「ほら あそこです いそいでください ....
きれいな空があることを
忘れたくなかった
雨が降るのを
真下から見上げて
見上げた空がきれいであることを
確かめたかった
降りそそぐ雨が瞳からあふれても
それを ....
「猫を探しています」
と書かれた手製のチラシが
郵便受けに入っていた
「名前 小太郎 茶虎 体重4kg」
茶虎の猫といったら
このあたりでも野良でたくさんいる
正直見つか ....
norifさんのベンジャミンさんおすすめリスト
(43)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
「きれいに歌をうたうとき」
-
ベンジャ ...
自由詩
8*
08-11-24
「そうやって日々は・・・」
-
ベンジャ ...
自由詩
6*
08-10-20
「水位」
-
ベンジャ ...
自由詩
5+*
08-10-14
「宝石」
-
ベンジャ ...
自由詩
7*
08-8-15
「暮らすように歌う」
-
ベンジャ ...
自由詩
5*
08-8-13
「水のための夜」
-
ベンジャ ...
自由詩
6*
08-8-4
「青がせまる」
-
ベンジャ ...
自由詩
6*
08-8-1
「風が生まれるとき」
-
ベンジャ ...
自由詩
6*
08-7-30
「妊婦のロボ子さん」
-
ベンジャ ...
自由詩
4*
08-7-26
「ゆれる_(教室に咲いた花)」
-
ベンジャ ...
自由詩
8*
08-7-15
「満たされたいと思うとき」
-
ベンジャ ...
自由詩
6*
08-6-30
「pain_rain」
-
ベンジャ ...
自由詩
5*
08-6-28
「ハムスターと僕と」
-
ベンジャ ...
自由詩
7*
08-6-27
「ビスケットボール」
-
ベンジャ ...
自由詩
6*
08-6-25
「喜びのかたわらに悲しみはあって」
-
ベンジャ ...
自由詩
7
08-6-21
「あなたの水面が揺れている」
-
ベンジャ ...
自由詩
10*
08-6-20
「明日のこと」
-
ベンジャ ...
自由詩
3*
08-6-14
「ジューン・ブラインド」
-
ベンジャ ...
自由詩
3*
08-6-12
「ストリッパー_(3)」
-
ベンジャ ...
自由詩
3*
08-6-11
「虹の色が足りない」
-
ベンジャ ...
自由詩
8*
08-6-10
「加速してゆく」_(それが君の明日になる)
-
ベンジャ ...
自由詩
6*
08-6-9
「半そで_(初夏の風から)」
-
ベンジャ ...
自由詩
7*
08-6-7
「模索する太陽_(みさちゃんとぼくの色)」
-
ベンジャ ...
自由詩
16+*
08-5-31
「満月(みつつき)」
-
ベンジャ ...
自由詩
8*
08-5-30
「やさしさのあるところ」
-
ベンジャ ...
自由詩
8*
08-5-24
「ひろった五月」
-
ベンジャ ...
自由詩
11*
08-5-20
「放物線」
-
ベンジャ ...
自由詩
4*
08-5-17
「あなたにしかできないこと」
-
ベンジャ ...
自由詩
8*
08-5-8
「空と大地のあいだで」
-
ベンジャ ...
自由詩
14*
08-5-7
「猫を探しています」
-
ベンジャ ...
自由詩
11*
08-5-5
1
2
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