すべてのおすすめ
この忌々しい
憎しみに満ちた
いつも苛立っている
人生を棄てたい夜もある。
そっと、だ。
人も、仔猫も、眠るコタツで
ここからはじまる春の風に寂しさが
青ざめていくのだと ....
(10(テン)月4(シ)日は、てんしの日だって?ふーん)
天使の日
闇の清廉さを
剥がされつつある
このゴミだめの街に
夜明け前
タワーマンションに灯る明かりへ
....
なににも従わない
虹の入り口を知っている
あなた、
昇らないのは
透明な髪と透明な羽を持たないから?
吊るされた人の
子どものころから消えない孤独の性が
引き攣った泣き ....
漆黒の羽を広げ
詳しく私の望まれない欲を
聞かせてよ
『バサバサ』と
言いたかったのでしょう?
曇りの空からは
希望のひとかけらも作られないから
誰にも抱きしめられず ....
決まり文句のような言葉
諦められないのですよ、言葉を、
はだかのいろをした、
ピンクっぽい恥じらいを。
おひさまが死んだと思われなくて
悲しみの原色を体験した
ただ、心地 ....
1
枯れた桜の木のトンネルの下を歩く
破れ果てた網戸の運命のような青空の下
じぃ〜ん、じぃ〜ぃんと
死ぬまえの蚊のような、
けがれた沼の精のような、
虫がとんでいる。
青 ....
僕らがきかされた
歌のやさしい結末を
たえまない線香花火の香りが
明日へいざなってくれる
誰も地面に灯る明かりを愛しげに
みおろしているのは
「そこにはみるべき花火があるだろ ....