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太陽が熱いとカミュの異邦人読んでニヤつくもうひとりの僕
古本屋カフカの森に迷い込みレジのあなたを見れば毒虫
アンデルセンマッチを擦って飛び移る絵本に踊る炎の人魚
スウィフ ....
不条理と言ふには俺の若すぎて 八月の雨、雨具に染みる
ボサノバの流るる街区後にして いしだたみ踏むはやはらかき夜ぞ
真夜中の高速道路に背をむけて 密やかになく窓辺の {ルビ椋鳥=むくどり}
晴天は、たくさん好きな人がいて、その人が死ぬと大声で泣く。
抜歯したあとでミスドの店員と腑抜けな笑顔を見せ合っている
関われる話題がないのでROM ....
試みて 小さな揺れる 白く塗れた あなたの唇に 触れてああ、あ
飛行船はるか下方に点となり僕らふたりは帰れないまま
「ふらわぁ」と君がひとこと呟けば辺り一面芽吹きだす花
明け方に鏡の部屋に迷い込み乱れ咲いてるきみの朝顔
花園で追いかけ ....
奥座敷すまし顔の風鈴を君に着ければみだれ鳴るなり
駅前のパチンコ屋は新装開店です CRフィーバー「穂村弘」
慎重に「穂村弘」の臍の穴狙って「弘」をまわしてください
「リーチ!」って「穂村弘」の声がしてまみ群出たらチャンス拡大!
ま ....
廃校の壊れた椅子に腰かけてひとり君待つ四学期かな
朝礼で神を失う君を見てはるか昔のあの地を思う
漆黒の絶縁テープ巻きつけてアルバム燃やす十月の夜
体育館裏の壁際いつまでも ....
「ワレワレは」って言うたび君に叱られる(ひょっとしてこれチャームポイント?)
カフェラテもいいけど今日はトコロテン(甲子園が見たいって言えない)
自転車で渋谷まで一時間半かけてぼく ....
たまらずに叫び階段かけ降りるスカートが邪魔 放課後スタート
あの角を曲がれば君が先輩に手を握られてるの知ってるって罰
退屈と憂鬱の違いは画数と春思う頃の湿った溜息
白球を追って過ごし ....
フィオレルロ・ボドニのやうに
閉ざされし部屋にて翔ばむ
赤き火星よ
☆
異常巻き
アンモナイトぞ
精緻なる
整数よりも
無理数を選り
☆ ....
寝坊した夏が廊下を歩いてく 桃のジュースの腹をかかえつ
空いろのシーラカンスがゲップをすればこの裏庭に風が吹くのだ
カオティック・コースターだよお立ち会い 飛び出す顔のお兄さんだよ
....
うるせえなそれでも僕のたましいはゴムタイヤに詰めた散らし寿司なのだ
もてたくてもてるふりしてもてまくりもててもててもててもててもてて
一日に一本限りのタバコのような君のスマイルのためなら
....
イヤホンはキミや世界や夢なんか無い事にしちゃう秘密の道具
井戸端にすり寄る猫を撫でる人お願いナイフはここに捨てて
眠たげにまわる廃品回収車やっぱ私は持ってけないよね
ごめんなさいドア ....
鮮血のアンダルシアの石畳首なき人の燻り立つ笑み
(せんけつのあんだるしあのいしだたみくびなきひとにくゆりたつゑみ)
<通釈>空を仰いで目を閉じると、強い太陽で真っ赤な闇が視界を覆う、夏のアン ....
気がついて ここはどこだと ふきのとう きらめく空に 大きくのびして
空寒み ぽっぽとこぼれる 白い息 春への汽車が 出発進行
木の芽ぶく 枝の指さす 春の雲 ほんのり花に 染められピンク
散る花と天馬のかたわら舞い踊る
あなたの名前わたしの名前
一日に何度もひとりで水族館
イルカ生きとるクリオネ死んどる
....
池袋 雨の路肩に胃薬を泡だてる闇 I’m the SLIME!!!
日暮里のウィル・オ・ウィスプが公園で「兄ちゃんライター貸してくれんか?」
涙がね赤い光を受け止めて私の頬に残るんだ
ほんわかと 私の心に お湯がわく 冷めないうちに 君の心へ