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冬の滑り台は
凍ってしまって
子どもたちの
渋滞が起きている
春になると
一斉に放流されるチャイムで
淀みなく帰路に着く
足がたくさん生えてくる
(きみがいいと言うのなら
(もう ....
あるもの
ただ、
在るもの
この、
沈黙の取り留め無さ
名付け以前の異様な密度
ソレは、
ナニカに触れて
ナニカを浮かび上がらせ
保ちつつ、
あるも ....
ねこが
しみこんでいる路地
空がきれいだ
電線が微かにたわんで
ビルのむこうまでみえる
わたしたちが死んでいくのがみえる
みしらぬ女性に
あいさつした
「知っていますよ
あなたの事は」
と彼女はいう
ぬるっと
眼球が飛び出し
アジサイの
葉っぱを
はって
溶けた
....
心配ない心配ない
あんたに惚れる
男なんておらんわ
だから
適当な格好しとき。
そう、友達に
誘われて行った
婚活パーティー
確かに私
全く
相手にされてません
....
薄々気付いていたんです
日本人に向いていないって
口当たりの良さそうなことを
何のひねりもなく
恥ずかしくもなく
堂々と言ってのける姿を
そこここで目にする度に
あれっ、俺ってこの人達と ....
夫が「コロナ感染者濃厚接触者」になって帰宅した
お相手とお互いマスクはしていたけれど
数時間対面で事情を聞いていたので
後からわかったのだけれど
「コロナ感染者」との濃厚接触者と認定された ....
、!おいサキッポ、おまえ火傷したって?だから餃子は包皮に包んであるんだよ。やってる? 歩け歩け、逝かれて Wong 具?
ダメダメ、ジェルやクリーム、何をつけてもLovejuiceにゃ勝てないか ....
繭を羊毛を麻を綿花を紡ぐよに
するすると解けてきたのならいいのにね
糸巻き巻きを歌いながら
とんとん しゃー
とんとん しゃー
ひと目ひと目
一段一段
頭に図柄を描き
まだ ....
白くてぼんやりしている一日
読みかけの本は表紙から冷えていく
犬はどこどこ毛を生え換わらせるから
死んで右往左往している夏の毛を集めて
新しい子犬として
毛糸玉に魂を吹きいれる魔法の息を
....
{引用=
毎晩、おなじ夢をみていた。
わたしは、丘の上にいる。神さまといる。丘のふもとは男たちで埋め尽されている。男たちは、肉に飢えている。わたしの肉を、欲している。わたしはかれらを ....
八月の空を待ちながら
フィルムカメラを磨いている
デジカメでは表現できない空気を求め
静かな予感に浸る
入道雲の空の下
ダリアがとても美しい
ぼくの写真は
時計に逆らいながら
....
じわじわと
あたし
侵蝕されてゆく
言霊にはまった
もうひとりの
あたしに
いいかげんで
みだらで
じこちゅうしんな
・・・
あ・た・し
侵蝕しつくされた
....
寂しいね
寂しいね
人恋しくて
寂しいね
人か好きなんだ
人を信じたいんだ
寂しいね
でも
嬉しいね
これから人と沢山出会えるってことだから
ひとみを閉じていればいい
こころを閉じていればいい
電車が通過する前の
空気と地面の振動が ....
お兄ちゃんは アッキー
妹は あっちゅ
ふたりとも「あ」から はじまる
あっちゅの舌たらずを
利発で達者な女の子にかまわれて
いつのまにか ついていたあだ名
「あっちゅ」
語 ....
夕食どき
うまい匂いを
換気扇で
まわし出す
数年前
子供の声と
その匂いを
そとからクンクン
羨ましく思っていた
あんな自分が
いまや
家のなかで
騒がしい息子たちを ....
4月 黄色い帽子とランドセル
小さな君たちの担任になった
何も心配しないで
私が守ってあげると約束した
校庭の桜も 笑っているよ
だから もう泣かないで
5月 日時計はゆるりと春を刻ん ....
灰色の道が続いている。
これまでずっと歩いてきた。
これから先も続いてゆく。
この道を歩くことができるのは僕だけだ。
誰とすれ違うこともなく。
共に進むこともない。
ずっと一人で歩 ....
蛍光灯の光の中で呼吸をしてる
僕が唯一僕になれる世界は
時間や空気や外の世界との境界線を
消したり
歪めたり
作り出したり
誇示したり
映し出したりしながら
....
なぜかしら
私には聞こえてこない
どうしてかしら
あなたには聞こえない
携帯の着信音
サイレントにしてないのに
雨の音が
消しているのね
昨晩の
私たちの小さなすれ違い
排 ....
―東経 135度30分59.319秒 北緯 34度51分19.540秒―
この地球上でたった一点
僕の現在地
拠り所を見失って
自分を見失って
遥か宇宙から覗く心 ....
象の尾に
憎悪がぶら下がってる
冷たい温度で憎しみは
僕の肉に染みついてる
ナメクジの
せわしない足音がする
雨上がりの動物辞典
神様、
席替えしてもいいですか
....
許さないから
与えない
見捨てるために
置き去りにする
そのために
口を捨てる
老人のように聴衆の中に立つ
彼らと同じ土の中から生え出た
私の体はいったいいつ
老人になるのだ ....
お前と馬鹿話したくてしょうがない いやもうさんざんしてきたんだけどもっとしたくてしょうがない 本当は大事な話をしなきゃいけないんだけど それは俺とお前には避けては通れない深刻な話なんだけど いつも会う ....
窓には
色々な表情がある
内側から見えるもの
外から垣間見えるもの
人のココロの襞のように
内と外では違う
違うから人なのだ
だから
深いところで
おしはかろうとし
それでも
思 ....
白熊が死んじゃう、と言って
つけっぱなしの電気を
消してまわる君は
将来、かがくしゃになりたい
という
撒き散らかされた
鳥の餌のシードを片づけていると
芽がでればいいのに、なんて
....
ピアノがきこえてくる時間が寝ようとする時間に一致するのはどうしてでしょうか
通り魔!
通り魔!
死んじゃうひとはなんで死んじゃうんだろう
生き残るひとはなんで生き残るんだろう
....
鮭よ 鮭よ
幾多の艱難辛苦を超えて
生まれた川に帰りつく
この寒い川に帰りつく
君よ 君よ
傷つき鱗の剥がれた君よ
私のところへ帰るがよい
君の布団はいつでも空いている
鮭 ....
{引用=
カンガルーの母親には常に三匹の子供がいましたが、
お役所が決めてしまったので、
年上の二匹は殺されてしまいました、
胚の子が生まれてくるまで、
お腹の袋に子供がいないので、
....
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