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しずかな曲線を描いて
落ちていく
最後の一日が
地平線のあたりで

手を握り合う
もう二度と
離れてしまわないように

やがて朝がくる
信じるよりもあきらかに
疑うよりもたやす ....
水族館のデンキウナギが
発電しているのは
何のため

自分を感電死させて
遠いところで待つ
恋人に会うため

遠いところで待つ
恋人が発電しているのは
何のため

旦那さん ....
路上の水溜まりに
人が落ちていく
見上げると
空を魚が泳いでいる
見えていなかった
世界の本質が
突然そのように
あらわれることもあった
今私は魚の餌になっている
愛する人が何も ....
雲は
空のことが好きなのだ

ある晴れた日
どこからともなく
雲はやってきて
やがて空のすべてを覆いつくし
ひとりじめにした
そして泣いた

泣いて泣いて
涙がかれたら
雲はあ ....
彼は彼の心の中の都市で
素敵な歌を歌う
僕は時々その歌を聴きに
都市に行く
そこで彼は誰からも理解され
誰のことも理解している
眩しい太陽
美しい恋人
すべての人々を魅了し
すべて ....
天使はやさしすぎたので
天国に連れて行かれました
その意味がわからない
一匹の猫は
黒い海を見ながら考えていました
お母さんのことを考えていました
お母さんは天使のようなおひとだった
そ ....
存在するために
薬さえ飲む
どうでもよいことばかり
世界にはあふれていて
秋の微弱を感じては
明日という名の薬を飲み
夢を好む
昨日の事が
縮図のように
うごめいていた
春でした
秋の空は澄んでいる
そう思ったら
澄んでいたのは
わたしの方だった

あのひとは今
春なんだな

そう思っても
わたしの気持ちまで
春になるとは限らない

ふとポケットに手を入 ....
雑踏のオーケストラが
鳴り止んだ夜の街で
耳をすませば
バイオリンの泣く音
チェロの慰める声
そのふたつ届く
どこか遠くで
自分のふりをして
誰かの代わりに
誰かが生きている
今日 ....
シャボン玉に
うつした顔が
空を舞い上がる
はじけると
わたしは幼く
母の布団の中にいる
目覚めると
またシャボン玉が
空を舞っている
さみしい犬が
鳴いている
夜が忘れられて
やかんが沸く
鯨は吠える
イヌイットの
ソリに引かれて
作られては
壊される
道が未知となり
わかっている
朝帰り ....
美しい国が
海岸線を漂う
せつない季節があった
溢れ出す
何度も調整された成分が
朝日でも夕日でもない
光にただ照らされ
そのたびに
つないだ手を
何度も握りしめた
景色が歩いている
わたしではなく
まるで時のように
目をつむれば
色をうしなって
古い景色が歩いてくる
錯覚していた
わたしはこの世界を
歩いてなどいなかったのだ
はじめからこうでは
なかったはずなのに
無垢であるには混沌としている
空の色はもっと
違っていた気がする
もっと緑がかっていた気がする
ふたりはもっと
透けていた
むこうが見わたせるく ....
空を展開図にして
組み立て直したら
あなたがいなくなった

もう一度
組み立て直したら
わたしがいなくなった

知らないだれかが
組み立て直したら
あなたはあらわれた

ふたり ....
木の匂いがするものに
羽がおいしげり
季節を旅した

木目に張られた弦は
春夏秋冬の調べを
思い残すことなく
飛び続けた

西の水平線の
はるか向こう側
目覚めたばかりの朝が
 ....
000さんの小川 葉さんおすすめリスト(16)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
大晦日- 小川 葉自由詩607-12-31
デンキウナギ- 小川 葉自由詩307-12-29
水溜まり- 小川 葉自由詩307-12-29
雲が泣く- 小川 葉自由詩1107-12-26
スター- 小川 葉自由詩307-12-7
黒い海- 小川 葉自由詩307-12-7
- 小川 葉自由詩107-10-31
秋の空- 小川 葉自由詩307-10-26
雑踏- 小川 葉自由詩407-10-16
スナップショットで写した空- 小川 葉自由詩5*07-10-6
細胞- 小川 葉自由詩6*07-9-17
美しかった国- 小川 葉自由詩5*07-9-15
錯覚- 小川 葉自由詩707-9-8
やさしいいいわけ- 小川 葉自由詩607-9-4
空の展開図- 小川 葉自由詩207-8-25
- 小川 葉自由詩307-8-23

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