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女は
胎内に新しい生命を宿したら
「母親」になるというのに

男は
新しい生命が誕生してから
「父親」になる権利を得る
のだろうか

それは
目の前に細く頼りない道が一本
 ....
海からは程遠いこの部屋で
僕はパン生地をこねる
できるかぎり薄くひらたくのばす
それを焼くための釜がないこの部屋で


彼方の水面
君は手をかざしていた

何が見える?
「何も ....
一万人にひとりの確率です

ああ
そうですか
ここは100万都市だから
年間にして100人くらい
だから
3日に一度
同じ病名の救急車は走る

一万人にひとりの確率です
そう
 ....
  

守られないことを知りながら
またひとつ約束をする


もう切る指をなくしてしまったらしいので
嘘つきなのは僕のほうだよ

嘘をつく


今日はしゃがみ込んだ君の足もと ....
どろりとした血のカタマリが
ゆっくりゆっくり股間から滲むので
早く全部出ちゃえばいいのにと思う

そうしたら生理なんて一日で終っちゃうのに

トイレでじーっと次のカタマリが出るのを
待っ ....
手足があったらヘビだって
歩いていたに違いない
晴れた日には日傘のひとつでも差してさ
そうだね、父さん
だからまだ
どこかで生きてて
夕暮れのスーパーマーケット
では
いろんなものが
安く
売られていて

わたしはカゴを持ち
ぼんやりと
歩く

お金を出したら
いくらでも
買える
ものたち

ほんとはあ ....
ぞうきんは古いのを
うんと搾れば
ぽろりとイヤリングがこぼれ

枯草の下で温泉につかっている土を
にぎりしめれば
ゆでたまごが硫黄の赤ん坊を抱えてでてきた

しとしと溢れる露を
石に ....
水びたしの指で
コンセントに差しこもうとした
叱られた
しらない世界はいっぱいある
目のまえのオーブンの火照りもしらない
けれど追いかけたりしない
食パンにまかせて
いいとおもう

 ....
いつまでも
と誓いをたてるにはあまりに幼すぎたのだ
姉は朝食の後片付けをしながら
思い出し笑いをする
覚えてもいない妹は
今年初めて夏服に袖をとおした
どうにもやるせない自転車です。雨水の玉つぶてなサドルの革を「そうでもなく茶色だ」と言って、拭き取ればままよ、と走りました。光、スロウ、アウェイ。そして溶解するするりとした残像を肴に、ウィスキーに言い訳 .... くっきりとあなた
顔 も良く分かり
なめらかで豊かな曲線 も
温かくやわらかな感触 も
鮮やか
昂り も
息遣い も
鮮明に
ただ 熱心に セックス
透明な セックスをすると
夢精 ....
―動物園のライオンが言った
この間 サバンナとかいう所の夢を見たんだ
ワシはここで生まれ育ったから
どんなところかは 実際知らないのだがね
それでも何だか心地好くて
高い空と草の匂いが 
 ....
鞄の中に 一匹のカブトムシが蠢いていた
しかもヘラクレスだ
数日前は ぶよぶよとした白い固まりだったのに
いつのまに そんな立派な角を得たのだろう

窓から 彼を外に放した
少し黄色がかっ ....
独りの部屋で

暑い、暑い、とつぶやきながら
服を脱いでしまった
裸になってしまった
シャワーを浴びようと思ったけど
面倒で動けなくなってしまった
今日はとても疲れた

エアコンをつ ....
  

土の匂いがしてくると
どこか懐かしい気持ちになり
ああ
もうすぐ落ちてくるんだろうな
と思いつつ
風邪をひきやすかったことも忘れ
濡れようか
どうしようか
結局
しっとり ....
あまりの暑さにクーラーをつける
よほど暑かったのだろう
いろいろな動物たちが家に集まりはじめ
またたくまにいっぱいになった

長い部位をもっている動物はそれをたたんだ
肉食動物は捕 ....
湯船にふたり
浸かる

ほんとはあまり
気が進まなかった

汗と
湯気で
化粧がはげちゃうから

なんかすごく
恥ずかしい

でも彼は
かわいいよかわいいよって
何度も何 ....
風船

つばめの急降下にも
動ずることなく
ただよう風に押されて
やがて 点
水面に映る丸い残像



滝 

世の中のすべての音を盗みながら
アピールするものは 
引力  ....
紫水晶のかけらを
油で揚げてみたことがあります

天ぷらが食べたかった
わけではなくて

シトリントパーズって
実は加熱処理したアメジスト
というのを試してみたくて

ホイル ....
うちの窓から
朝日はみえない
きっとどこかの窓からは
朝日がみえる
みえるのだろう
夕べ
流しの三角コーナーに
食べ残したサラダを捨てながら思った
サラダの中の胡瓜が細かくなる前
の ....
うさぎはおおかみの上着を着て
おおかみの上着の上から
うさぎの上着を着て
うさぎの上着の上から
おおかみの上着を着て
ほっと一息ついて
コーヒーショップなんかで
おおかみの上着を脱いで
 ....
そうですね

いってみる

そうですね そうですね
そう かもしれません
そう いう考え方もあるかもしれません
そう いうものの見方は
ほんとうは
かなしくは ないですか

 ....
目が覚めると
右手がチョキになっていた
いったい僕は何と戦ったというのだろう
夜中、こんなものを振り回して
援軍の来ない小さいベッドの上で
なでなでしてよ
そんなところじゃなくて
ちゃんと頭を
なでなでしてよ

優しくなでなでしてよ
大丈夫だよって
なでなでしてよ
もう誰も
わたしを
なでなでしてくれるひとは
いない ....
氷点下十五度の空気を吸いながら
せかせかと歩き
空を見上げると雪がはらはらと
はらりはらりと
降るのは粉雪でもなく
結晶のままの形で成長し
黒い手袋のひらで
そっと受け止めると
そこに ....
まろんまろんな、かなしみだ。貧血でクラリとするときのあたまのイメージは、からっぽでしょう。カウンターパンチで、どう?投げて様子見、投げて様子見で、過ぎていくは時計の針、折り折りだよ。四角いだけのビート .... 冷蔵庫の中には青空が広がっていたので
君は買ってきたゼリーを冷凍庫に入れるしかない
冷凍庫は満杯でゼリーをしまうスペースをつくるために
君は肉の塊を取り出す
いつ買った肉なのかすっかり ....
シトロエンBXで旅に出よう
からっと晴れた涼しい日曜日に

それはゴールデンウィーク
暑くもなければ寒くもない
理想的なゴールデンウィーク

エアコン効かないからね

渋滞しない道は ....
シャッフルして上海された。ぼくらはアスファルトに寝そべったままの、夏の夜なのです。気がつくと彼は東京されていて、ぼくらはそんな近視で眺めるいつものぼやけた月を「冗談だろ?」と問い詰めたりしている。しり ....
石畑由紀子さんの自由詩おすすめリスト(334)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
入学式前夜- たもつ自由詩35*04-6-28
僕がパンをこねている場所- MonKuri自由詩13*04-6-27
一万人にひとりの確率- umineko自由詩504-6-26
こときり- AB(な ...自由詩12*04-6-25
産卵- チアーヌ自由詩504-6-23
父の日- たもつ自由詩12*04-6-18
買いたい- チアーヌ自由詩604-6-16
抽出- 湾鶴自由詩1104-6-10
世界はいま、キッチンにあるとして- バンブー ...自由詩27*04-6-10
青姉妹- たもつ自由詩1404-6-10
光、スロウ、アウェイ- nm6自由詩5204-6-10
ふたつまぶた- 石田 圭 ...自由詩3104-6-9
動物園にて- シャッタ ...自由詩804-6-8
ヘラクレスの遺書- シャッタ ...自由詩704-5-31
慰め- チアーヌ自由詩904-5-31
「雨細工の町」- AB(な ...自由詩7*04-5-27
すべてのものへ- たもつ自由詩3204-5-26
恥ずかしかったこと- チアーヌ自由詩804-5-22
- 望月 ゆ ...自由詩8*04-5-18
水晶の天ぷら- 小池房枝自由詩8*04-5-17
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きぐるみ- サダアイ ...自由詩2804-5-15
ことわり- 月音自由詩1404-5-14
戦っている- たもつ自由詩4504-5-11
なでなでしてよ- チアーヌ自由詩7*04-5-9
要冷凍- AB(な ...自由詩15*04-5-9
要冷凍- nm6自由詩14*04-5-8
要冷凍- たもつ自由詩14*04-5-7
ゴールデンウィーク- チアーヌ自由詩5*04-5-6
上海された- nm6自由詩15*04-5-3

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