とししたのメンズは
いどんでくるから
つかれちゃうのよ
かちたくもないけど
かつし
かてばかったで
つぎから
てきよばわりされるし
そう ....
脚だけのマネキンは
切断したものの
憎しみが
のこされていないので
嫌いです
夢のなかで
腕だけのマネキンが
滑らかな五指のはやさで
....
地で眠り喰うかと思えば
鳥は空へ飛び込み
青々しい高みから
丸く形作られた眼光を
背骨が美しい私たちに
じっとりと向ける
その眼は私のそれと似て
真っすぐに輪を描く
土臭さを背負い ....
祖母の家で
祖母と話す
昔ながらの広い居間
たっぷりの朝日が射しこんでいる
通っている盆栽教室のことを
嬉々として話す
新しく入った若い女の ....
細く白髪も増えてくると (ほら)鬼がまたやって来る 。
皺だらけの手のひら
(負けちゃいなさい!)と (ほら) 鬼がまた つつく
カリフォルニアの青い空から裸の海にさよならをし ....
堤を越えてひたひたと
毀れ出る
雪融けの水のように
当て所なく膨れ
拡散していく
春空
打ち仰げば
溢れ落ちる光の
飛び散る飛沫の
血潮に濡れた
はるけき ....
いいや、俺がピカソだ
お前がピカソなのか
そうだ オレこそがピカソなのだ
どうしてもピカソなのか
どうやらピカソなのだ
おまえは ピカソ化、そうなのか
....
夏至は過ぎた
バッタが叫ぶ
長椅子の陰で
低地の王国には
車のエンジンが
冷たいまま飾られている
産卵を終えて
ジェット機は行く
もうそこを
誰も空とは呼ばな ....
明日坊主が供養に出かけるのに雨は好都合らしい
この頃お隣さんに越してきた三十代の人妻がやけに気になってしょうがない
早い者勝ちにはルールはないのだが
面倒くさがりやが決まって肝心なと ....
私がまだ小学生の頃
同じクラスに「わたしのパパはパイロットなのよ」と言っていた子がいた
後日違う子から「あの子の家は古いアパートなんだから絶対に嘘よ」と聞いた
私はその子に嫌いだと言った
....
さかむけができたら
親不孝だってきいたから
くるっとめくったら
昨日に逆戻りしたみたい
あそこに寝ているのは
きっとあたし
ベビーベッドが窓際にある
まぶしいな
泣いちゃえ ....
休みたいので
コンビニの店員に
すいません
枕とベッド売ってませんか
って聞いたら
申し訳ありませんが品切れです
だと
ふんわりしたいので ....
棺の風呂で呼吸をする
革命児がうまれた 分娩室
「着床したころが懐かしいね」
「枕もとにクッキーを置いて夢をみた人のことも」
直に循環アダプターと排水溝は痩せるのだろう
タナトス ....
限りなくなっていくのだ
地平っていう足場はもうなくなった
息できるけれどここは水中です、溺れます、泳げます
イメージは身体をさいていく
神様ー
なんて叫んでもだめ
一握りの空を降り ....
小さな虫を追いかけて
少年がどこまでも走っていきます
窓の内側でも外側でもなく
ガラスの中に広がる草むらを
何も持つことなく
私はいったい何時
ガラスの中から出てきたのでし ....
結局
私にとって重すぎたものを
引き取ってはくれなかった
調整された視覚の後ろから
脳内に浸透してくる
調整された台詞の数々を
より吸収しようと
頭を揺らし
脳内をかくはんしながら
....
魚屋の片隅にあった目薬を買う
お店の人と角膜や水晶体等について
少しだけ話した
すぐ側で魚介類はそれぞれに
幸せそうな形で整然と並んでいた
それから帰りの駅ではお腹が痛くて
膝 ....
>夜がわたしに降り注いだ。
それは思念として漂うわたしを取り巻き、大きな渦になったかと思いきや
急速に血肉をつけ、むくむくと膨らんでいった。
くるり、ころがる。ころがれば、すべてが曖昧に都合 ....
合浦の浜に藤を見に行くのが好きだって
ばあちゃん 僕にお菓子を買ってくれて
二人してバスに揺られて 行ったよね
桜も沢山な公園だけれど
その頃は いつも人が ごったがえしで
僕は ....
黒い水晶の森を 黒曜石の渓谷を
吹き抜けて 暗がりの新緑を 震わす風
やがて透明に 純化されてしまう 花粉を
雪の結晶のように鋭利に 纏った有害な
棘ある風 絶えない夜
暖かくして ....
煮干しなみにひからびたゴミ人生
今日もその場を生き抜く為だけの仕事
でも、好きで始めた仕事だから文句は言えない
ああ、それにしても
全ては絶望している
街も
鳥も
....
ぼくが平凡に飽いて 随分と時が経つ
青空は決して
何処までも 広がってはいない
何処にでも 広がってはいない
その空の下に 血が流れる戦地に於いて
青は益々 その純度を輝かせる
....
小さなものたちが
それぞれに
自らの場所で躓いている
その中に僕も君もいて
むすうの僕と君が
それぞれに
自らの小さく見える
けれどもほんとうはもっと大きい場所で
同じように躓いている ....
血を吐いて
死ぬなら
勝手に
死ぬならいいか
喜びはどこにでも溢れ
悲しみは皆が隠し持っている
何も届かない
深海の炎
氷の中で
水の中で
ありとあらゆる
自 ....
魚たちは
丘に打ち上げられ
濁った空気を吸っている
けものも
けだものも
身を潜めて眠っている
鳥たちはどこか遠く
姿を見せない
夜
灯りのない街を
明るい部屋で夢想する
シ ....
私は目を閉じる
自分など描けず死なされた
豆粒となって 生きた 暗いシェルターの中であろう
生きた事など 私は間違いだった
少しも私としていいことなんて無かったんだ
私で ....
車が
小枝のように
軽々と
流されていく
灰色の
獣の声は
うかがいながら高みを目指す
奪う
奪われる
手をつなぐ
確かめるため
失うもの
慟哭の意味を
胸に灯し ....
微苦笑にはじまり
ひとりの陸橋では熱情も凍えた
たったひとつの決断に足元を掬われたまま
わたしの喉は脱落者たちの手であふれかえった
狂おしい
開放に訣別する自由を気取りはじめ ....
男はうろんな目で
メイビー・アイ・ラブ・ユー
と、どこかで聞いたようなフレーズを呟いては
またひとり
私をみながら笑っている
ギターをつま弾く彼の指は
長年の栄養失調のため ....
都心の通勤ラッシュ
経験がなくて
ちょっと怖いけど
どんな鞄持って行くべきか?
迷っている。
何時台をはずせば良いのか?
座ってゆきたい!
ウラ技が知りたい。
でもたかだか2時間の ....
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