すべてのおすすめ
またやってしまった
ガチャガチャするチャンネルを
音のないようこっそりひねる

母の目を盗むということ
初めての
番組で

時折なまめかしく
じゅうたんに目配せしながら
やっぱり見 ....
「結婚しないの?山内さん」
とは セクハラなんやけども
小さい都市なのでまあ
お茶菓子とともに 語り合い
娘がおりますけど あんたら 話したらひきますやんかあ
アチラが立っても こちらは立た ....
真夜中にめざめて
足を 
なめなめする

よろこぶのは
きみではなく

ひとりになると
おそろしいことを
考えついてしまう
ぼくのほう

ひきとめておいてくれ
でないと死んで ....
眠りについたきみのそばを
顔も名前もないものが通り過ぎる
祝福のように

ほしかったのは
花でも香料でも焔でも雷鳴でもなく
星をちりばめた苦悩のようなもの

「悲しみを盛る器」
いの ....
屋根瓦に置かれた夕刻の重みで
玄関を飛び出したまま私は戻りません


西空の 夜にかけての諦めが
すべて諦め終わった証拠
としての 暗い打撲跡の広がり
そして癖になったそ ....
とてもいい天気だったので
カーテンを洗濯した
お風呂場で格闘して
庭の物干し竿に広げて
やっと一段落ついた
お茶を入れると
どっと疲れが押し寄せた

窓はこんなに大きかったっけ
昼間 ....
目覚めてすぐの寝床
うまくこきゅうができなかった
神様をおそれているので
朝をけなしたりはしない

死んでしまったこどものために
ぼくは一生回転しつづける
人形ではないので
たまには目 ....
   まわった


10回まわった
目がまわった
ゆかがまわった
いすがまわった
つくえがまわった
まどがまわった
かべがまわった
わたしの足をまんなかに
せかいがまわった

 ....
なぜそれを今 思い出すのか
さんさんとふりそそぐ初夏の光
零れる野道を駆け抜けて
ジョギングシューズ
大地の凹凸をハミング
そこには 何かが
透けてゆく 
何かの
なまなましい瞬間が
 ....
      ぼくたちは肉体をなくして意志だけで生きている
         −吉本隆明詩集『転位のための十篇』収録
                 『絶望から過酷へ』より−

けさは
かる ....
 
 夜のブランコの下に
 ブランコの数だけ影があります
 墓場の猫が
 首の向きを変えました
 足が濡れています
 宇宙です

 
あら、困ったわ
が口癖の君が困った様子なんて
今まで見たことがない
あら、困ったわ
なんて言いながらも
トントントンッとまな板の上で大根を切ったり
ザッピングをし続けた挙句の果ては ....
海岸沿いに露出した三十年まえのゴミ山のうえ
新しい嘆きがそっくりひとつ捨ててあった
壊れた自転車
割れたブラウン管
骨の折れた傘
骨折り損のくたびれ儲け
破れた心臓
そんなもののうえに
 ....
春泥が
明るいインクの
滲み、です


その滲みが
無意識に漏れる
芳香、です


その芳香が
呼吸のような
肌色、です


文字を読む幼子の口調の明朗さで
明 ....
君の笑顔は椅子に似ていて
笑うと誰もが顔に座りたがる

散歩途中のお年寄りや
旅に疲れた旅人
アイスキャンディーを持っている人
ただ夕日を見ているだけの人

誰かが座ると嬉しそうにする ....
どれほど 
雲の束縛を破り 雲間から降り立つも
乾いたグラウンドに
冷え切った夕刻に
結局は 卒倒しがちな冬の光線です


そこにあるのは
どこにも尾を引かぬ手の平
だからこ ....
金魚がつい食べ過ぎてしまうように
ぼくらは
怖気づく理性とはまったく関係なく
いうなれば すこし過剰なものたちです


狙ってみてしまっては 思ってもないことを
寝転んで指差した机の脚の ....
冷凍庫に眠る
蜂の亡骸は凍る
大人のわたしは
花と虚偽の
供述を並べている

あのとき
去る季節は凶暴なのよと
教えられたから
わたしは隠れて
餌をあげた

遺棄傘に貫かれた土 ....
蝶をつかまえたから嬉しくて
タモに入れたまんま
おにいちゃんとこに持ってって
ほら!と叫んだ。

「こいつは蝶じゃないよ、
アゲハモドキってんだ、
アゲハの真似してるけど、
蛾なんだよ ....
だえきをたくさん
ふくませた
かだんのなかの
ちゃいろいつちの
ずっとずっと
おくふかく
ねむったままのひめひとり
ずっとずっと
めをとじる
ねむったままのひめがいる
ひめ ....
昼下がり、
アボカドを喰べながら新聞をナナメ読み
焦げ臭いコーヒーカップの居場所をくんくんくん、鼻と指で探りながらその上
つけっぱなしのTVにぼんやり耳を奪われたまま
彼女は広告の裏に、いたず ....
雲のない
ブルー・スクリーンを仰ぎ見ても
語るべきものなど何も残されていない
サイレント、ひとつ
崩れながら包み込まれる

ネイティブ・アメリカンに
インディアン・サマー ....
牛が生まれる
大騒ぎしているのは人間ばかりで
牛は慣れたもの
これで五度目のお産だ

まだちいさいわたしは
目をみひらいている

子牛は逆子で
おじさんは苦労している
どうやったも ....
あなたの背中に吹いた風が

ここまで届くようにと窓を開ける

どこからか

たどたどしいリコーダーの音が聞こえる

この星はとても小さい
                       きゃらめる 5

  よる

  1

なにもみえない
から
こわいんじゃない
なにもみえる
はずがない
から
こわいんだ
 ....
今日も朝から
洗濯機が大声で歌っている
オペラのつもりのようだけど
音痴で
しかも、時々声が裏がえる
近所迷惑だからやめてくれと言っても
聞く耳をもたない

ありったけの洗濯物を押 ....
父と母の物ではない
母の物は
真昼に閉じた雨空
滑空する白色の鳥が堕ちる
その日から父と母は憎みあう者になる
母の影が覆いつくす町
母が湿地帯に詩を隠す「書かれた町」
母の影が覆いつくす ....
                       きゃらめる 4

  うみ

  1

ふるどうぐやで
ぐうぜんみかけた
すなはま
ちょうどもてあましていた
とっておきのゆうぐれ ....
  


とうさん


せんせいのおはなしには

ぼくらでてこなかったね


ぼくやまねこさんのように

どんぐりのさいばんしたかったな


くらむぼんみたいな友達ほし ....
   
三日月1号線は
全ての痛みを解いてくれる
ここではないどこかへ行ける
らしい
東に向かって走る
それだけで

僕は毎日のように
日常57号線を
行ったり来たりしているの ....
前方後円墳さんの自由詩おすすめリスト(183)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
春だから全員集合- バンブー ...自由詩7*04-4-6
OL- 山内緋呂 ...自由詩37*04-4-6
真夜中にめざめて- みつべえ自由詩104-4-6
眠りについたきみのそばを- みつべえ自由詩404-4-6
転落時刻- A道化自由詩504-4-5
- アンテ自由詩7*04-4-4
神様のピアノ- 船田 仰自由詩704-4-3
詩作思索試作_小学生時_二編- 長谷伸太自由詩7*04-4-1
瞬間という明日に- バンブー ...自由詩304-3-29
REAL_GHOST(晴れた幽霊)- 大村 浩 ...自由詩1104-3-29
感触- カンチェ ...自由詩5*04-3-28
あら、困ったわ- たもつ自由詩5004-3-26
寝付けない理由- 佐々宝砂自由詩17*04-3-23
肌色の春泥- A道化自由詩804-3-23
似顔絵- たもつ自由詩18*04-3-19
冬の物理学- A道化自由詩704-3-18
ときに言い過ぎてしまうね- nm6自由詩604-3-18
蜂月の粉- よつやと ...自由詩704-3-17
アゲハモドキ(百蟲譜23)- 佐々宝砂自由詩5*04-3-17
かだんのおしろ- 容子自由詩704-3-10
『アボカド、な午後』- 川村 透自由詩4*04-3-9
サイレント、サイレント、サイレント、- いとう自由詩33*04-3-8
むかしばなし2- 佐々宝砂自由詩7*04-3-3
アノマロカリス- たもつ自由詩15*04-3-3
きゃらめる_5- アンテ自由詩45*04-3-3
夏の風- たもつ自由詩1704-2-27
書かれた−母- 音阿弥花 ...自由詩204-2-24
きゃらめる_4- アンテ自由詩5*04-2-17
豚の唄- AB(な ...自由詩22*04-2-10
三日月1号線- AB(な ...自由詩704-2-7

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