どれほど 
雲の束縛を破り 雲間から降り立つも
乾いたグラウンドに
冷え切った夕刻に
結局は 卒倒しがちな冬の光線です


そこにあるのは
どこにも尾を引かぬ手の平
だからこ ....
すっかり深夜になった
僕は赤外線にうつるほどの体温だけで
あるこうとおもう
電気の音が重くてめまぐるしい
ほんとに

コンセントのぬけた部屋で
おおいと呼んでみても
きこえないんだ ....
ええと、俳句結社に入っていたり、俳句について勉強していたりする人は読まなくていいです。あくまで初心者向き、老婆心のお節介的文章。あのねそこのひと、ベテランは読まなくていいんですってば!

(ここよ ....
すこぶる逆だった
逆でした
逆だったのは
コンタクトレンズだったもよう
なんか変だとおもったんだ

冷えたゆうべのカボチャコロッケ
彼は常識人であるらしく皿のうえで微動だにしません
 ....
                       きゃらめる 5

  よる

  1

なにもみえない
から
こわいんじゃない
なにもみえる
はずがない
から
こわいんだ
 ....
裏口で
手の小さな娘たちが漬かっている
娘たちは時々小便を漏らす
娘たちは小便に浸り萎びてゆき
それは、娘たちの味を濃くする
髪と爪を切り
毛の手入れをする
安価な食材と ....
モラタスという新しい気分を
いつも気ままで 曖昧ですっとんきょうな午後で
感じている いや とにかく新しい気分なので
分からないけれどそんな気がしている

「ここの赤をもうすこしモラタスにし ....
決行の日
せんたくを間違えないようにする
柔軟材は嫌いだ
添加されたことばを充分にすすげない
その使用法が嫌いだ


もうあらわれないのかな、ヒーロー


始発が動き出す音を聞いて ....
                      communication breakdown (1〜3)

  キュウリ

ある日目が覚めると
きみと知らない女の子が
向かい合って朝ごはんを ....
ほら、
いともかんたんに
あなたは
左手のくすり指を

さしだして

わたしは
それを
いのち のように
噛んでいる

あなたは
まるで
あいしてる の延長
みたい

 ....
少女がリノリウムに憧れていた
何なのかまったく知らなかったけれど

ラ行でのはじまりがきらびやかで
口に出すとほどよく甘いところが
なんとなく好きだった

床が嫌いで
一人のつめた ....
パスタを茹でる間に
僕は死んでしまった

彼女は救急車を呼んで僕を運んだが
既に手遅れ
帰宅した彼女は
味のないぐずぐず茹ですぎのパスタを
僕の最後の料理を
ひとり頬張る ....
水場にて はなうたまじりに葱を切る
   いとしきひと を まちわぶ ゆうげに
 
並木道に
誰かの日傘が忘れられているのを見つけ
持ち主の名前がなかったので
失敬することにした
けれど自転車のかごに引っ掛けて
ペダルをこぎだしたそばから
日傘は陽を浴びて匂いたち
 ....
届いたのは
明日の朝刊だった
あわてて死亡欄をチェックし
自分の名がないことに安堵する

そのあとゆっくり
予定を手帳に埋めてゆく
らんららん 出張中の男の洗濯をしようと乙女心を持参しアパートへ向かったら
まさに今 女にまたがろうとしている男と遭遇
鍵をかけていても私は合鍵を持っているのだから男の防衛策意味なし
セコムしてな ....
しがないの
皮膚のうちがわでピシーパシーと速球と直球が電気信号みたいにせわしくて
私はなんだか むずむずと空っぽになる

夜な夜な
世界のはてを切実に望んでいるのだけれど
胸を張って言えな ....
やったあ!やったあ!
風呂だ!風呂だ!
やったあ!風呂だ!
風呂だ!やったあ!
ふろふろふろふろふろふろふろふろふ
こすれ!こすれ!こすれ!
こおおおすうううれえええ
あかあかあかあ ....
  +

忘れていたことすら忘れていたのに
嗚呼、忘れていたことを思いだしてしまった
思いだしてしまったことをいつかまた忘れられるだろうか




  ++


花の絵を描いて ....
台所で玉子を割り
箸で溶いて
フライパンでバターとからめた


食卓であなたと向かい合い
それを口にふくんだ時 はじめて
涙が溢れてきた
  (お前も卵にはなれなかったのだね)

 ....
箸を持って近づいてみたら
じいちゃんの骨はほとんど残ってなかった
焼き時間を間違ったんだって
ママとママの姉弟は泣き崩れて
火葬場の人は床につくくらい頭を下げていて
あたしは用事のなくな ....
     どこから。


     
     ひやりとしている土の上で生きている梢の揺れる(揺れる)末端に刺さる光、が








        わたしの温い肌に染む ....
全然違ってしまったときには
炭酸のような音楽を



太陽が間近の窓で
メッセージを少しだけ受信する先の
光って白くなってしまって
見えないのは
ただの 気のせいさ




 ....
君が積木など買ってくるものだから
僕らは積木遊びをするしかなかった

家をつくって
壊し
城をつくって
壊し
他につくるものなど知らない僕らは
やがて一つ一つを並べ
街をつくり始 ....
ふるさとのだいこんで
つけた
たくあんは
しろっぽくて
だいこんぽくて
しょっぱくて
きゅっきゅっ
かりっかりっ

いい音がして
とてもおいしい

のだけれど

なぜか
 ....
0. forget me not


  ない

ということは

  きえない

ということ  ね




1.

首筋には天使が住んでいて
風向きなど気にならな ....
散文でもいいのよね、ここは。
日記の冒頭文を抜粋して羅列して落ち込もうという試み。
淡々といくよ。ダメだしは受け付けないよ。


1207

 最近のビックリ☆な出来事といえば、歯がグラ ....
ほの暗い駅
列車の中で一点を見つめている
あなたの眼差しを見送る

”お気をつけて”

その一言だけが伝えたかったのだけれど

ベルが鳴り止んで動き出したのは
列車ではなく
ホ ....
〜〜以下引用〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
そして理由もわからず、大人たちに、まじって逃げた。
助かった小さな子どもたちは、みんな
小さな胸を痛めていた。それは、
家族が殺された理由を ....

ベッドにうつぶせになって
すうっと体がのびた
魚になった気分
黒い海を
すうーっと泳いでるような気がしてたけど本当は
まな板の上で
最後のお願いをする
まず頭を切りはなすために
 ....
からふさんのおすすめリスト(181)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
冬の物理学- A道化自由詩704-3-18
今日の背中- 船田 仰自由詩404-3-16
俳句の非ジョーシキ- 佐々宝砂散文(批評 ...16*04-3-8
ぼくの憂鬱- 船田 仰自由詩5*04-3-8
きゃらめる_5- アンテ自由詩45*04-3-3
デリカテッセン- いとう未詩・独白9*04-2-16
モラタス- nm6自由詩604-2-14
咲いて欲しいのはワタ野原じゃない- あみ自由詩204-2-13
communication_breakdown_(1〜3)- アンテ自由詩12*04-2-12
咀嚼- みい未詩・独白12*04-2-10
リノリウム- 唯川自由詩204-2-10
パスタを茹でる間に- RT自由詩4*04-2-6
ひねもす- 短歌204-2-5
緑の日々- 石畑由紀 ...自由詩2404-2-3
今朝のできごと- 石畑由紀 ...自由詩704-1-29
正三角形- 石畑由紀 ...自由詩24*04-1-29
ソーダ水- あみ自由詩8*04-1-28
風呂- たもつ自由詩1404-1-26
(幾つもの)ある午後- 石畑由紀 ...自由詩804-1-24
月のもの- 石畑由紀 ...自由詩1304-1-24
終わりの続き- 石畑由紀 ...自由詩804-1-23
輪郭だけが残っている- 嘉村奈緒自由詩1004-1-18
炭酸のような音楽を- nm6自由詩604-1-15
朝のこない団地- たもつ自由詩2304-1-6
たくあん- かなりや自由詩204-1-2
chika- れつら自由詩18*03-12-31
淡々と振り返ってみるよ。- 嘉村奈緒散文(批評 ...11*03-12-30
発車ベル- たもつ自由詩3203-12-18
君が悪いんじゃない_「トットとトットちゃんたち」黒柳徹子- 白糸雅樹散文(批評 ...7*03-12-18
電気を消して- みい未詩・独白13*03-12-14

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6