シャワーは
なかなか熱くならない
歯がカチカチ鳴る
なんでこんなことになったんだろう
鏡のなか
寒さに背を丸めた女が
涙でにじむ
冷たい水が排水口に吸い込まれていく
湯舟につかるわ ....
歩け
私よ


高い高い 青い 硬い硬い 空に
息も出来ぬほどの銀杏
高い高い 青い 硬い硬い 空へ
撒かれた イエロー
湧く イエロー
破れた イエロー
の 咆哮
 ....
君と僕は天気予報をしよう。小さな声で。今日のことで明日のことを考えるので、植物がのびるようにそのまま続いていくから、おぼろげな勘でいい。


ウェザー・リポート、ウェザー・リポート。スープはトマ ....
赤い衣服から
す と 引き抜いた 
ほつれ糸

クルルルル
弄んで・まわして・弄んで 
クルルルル
赤らんだ指の模様 切ながって
更に赤らんで・赤らんで・堪らないため
 ....
そういや私が最初に「たもつ」なる名前に目をしたのは、考えてみたら「醤油」を読んだときではなかった。

某PJでレビュウに値する詩を探していた私は、幼いが鋭い何かを感じさせる短い詩「さめ」に注目した ....
サイレンが変なメロディつけて鳴っていて
校舎の窓にほおづえついていると
校庭ペンギンが
横目でこっちを見てる気配
すべりだいの隣のやつ


昨日ノリちゃんが
すべりだいの時にパ ....
濃い緑色の瓶は
ひんやりと冷たい

ラムネっていうのよ
ヒロコちゃんが
わたしの耳元でささやいた
花壇の柵に二人もたれて
瓶を高く掲げると
緑の濃さが変化した
きれいな瓶
 ....
シェリー・シェリー
元気ですか? という意味だと
いうことにして ビール

浮かんで浮かんで押し寄せる
図らずもまわるカラッポの観覧車の午後1時に
昨日電車から眺めた風景の残像でした

 ....
<?>
あなたの後姿と交渉
手前で落ちて届かない
無回転の言葉
戻らなくとも良いのです
あなたは決して振り返らない

<?>
夏が過ぎました
まだ暑いですが
 ....
  

  制服の短いスカートから伸びた二本の白い柔肌の足

  繭糸を紡いでできた足の線混ざりけのない清潔な線

  きず口を塞ぐかのように押し込んだあなたのそれは何かを語った

  ....
 感情の吐露です
  それは美味いのですか
  脂がのってるのですか
  私は場違いではありませんか
  大将、
  はちまき ずれていますよ
  ずれているのは何だっけ
  そ ....
父も母も老いた
しばらく会ってないきみの両親も
老いたことだろう

時々ふと、水洗いでかさかさになった
きみの手を握りしめたくなる
というのはかっこのつけすぎかもしれない

十年た ....
街のはずれで老いた女が営む店は
闇色の菓子がたいそうな評判だったが
だれ一人材料や製法を知らなかった
ある時店が閉まったあとも
客の一人が見張っていると
老いた女は夜更けを待ってふらりと ....
きれいなものにあこがれて。
でも、てにとどかずに。
みにくいものがあふれています。


じぶんをせいとうかしようとして。
みにくくなっていく。
いきていくっていじがわるい。でも、しにたく ....
夜明けと午後と夜中の夢に
同じ女の子が現れて


わたすものがあるけど
まだなんなのか
よくわからなくて


と言った



気が付いたら
受け取っていた ....
カーテンを開けると大雨だった

ひどく気が滅入る日曜日だ

さらに気が滅入ることに

カーテンを開けたのは彼女の方で

私は外で立ち尽くしていた
凸凹配位座はいつでも漂っていて
なにかの拍子に
繋ぎ合っている手のひらの合間にもある
ついさっきまで当たり前のことが
風ひとつ吹いただけで
何ひとつ理解できなかったり
その道理に畏れたり
 ....
ある日

ヒゲが全然剃れないので
やけに切れないカミソリだなと思ったら

カミリソだった

そりゃそうだ


*


ある日

ヒゲを剃っている途中
カミソリにカミリソ ....
あたらしい
いのちが
うまれてくる
えいえんをゆめみても
おわりはくるけど


かみさまが
きみたちに
くださったのは
けして
くじけない
こころ


さみしくて
しず ....
絵描きの描く肖像画は
どれも本物と見間違うほどの
素晴らしい出来映えだったが
どの絵からも
顔の構成品がひとつだけ欠けていた
片目の瞳だったり
上唇だったり
耳たぶだったり
必ずどこか ....
料金が足りませんからと
窓口の向こうの若い局員は不機嫌そうな顔で
茶筒みたいにふくれた封筒をつき返した
そりゃあ、足りないのは僕の落ち度ではあるし
深夜勤務の彼にはちょうど今頃が
一番眠たい ....
山田でございます。
さて今回のお題は「酷評を超えて」お前が言うなというディスプレイ越しの突っ込みの罵声やら果ては手近なものを投げてぶつける皆様のお姿が、なにやらこの耳に聞こえ、はたまたこの目に浮かぶ ....
嫌いな奴にぶつけてやりましょう。 よんどころない事情があって
きりんはタクシーに乗ろうとするけれど
長い首がひっかかり
ああしたり、こうしたりしても
乗ることができない

もうどうしようもないから
きりんが運転手のお ....
捨て金魚をした

近所に川がなかったので
人の多い駅前に捨ててみた
金魚だってわかってもらうために
「大学と手毬です 可愛がってください」とでっかく書いた
気になって一日に何回も駅 ....
二十数年前
大量の醤油を飲んで自らの命を絶った科学者がいる
それが私の父だ
いったいどれくらいの醤油を飲んだのか
警官が説明しようとすると
母はそれを遮り
私の手を引いて長い廊下を歩き ....
裏庭のトマトをもぐようにわたしはわたしになまえを
いくつもつける
(たとえばフランチェスカ、など)
そこにいるわたしテーブルのうえのわたし
わたしがすでにいないところにいるわたし
テーブルの ....
ハピネス。
幸せについて語ろうとすれば
それは光のように輪郭をなぞって透けていく
影はすべて
光を雄弁に語るハピネス。
流れ、を捉えることが難しいのと同じくらいに
私たちが生き残るのは ....
からふさんのおすすめリスト(181)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
首の後ろ側- アンテ自由詩203-12-10
イエローの咆哮- A道化自由詩503-12-5
ウェザー・リポート- nm6自由詩603-12-1
保存- A道化自由詩1003-11-26
たもつ家のほうへ_—_たもつさんの詩の印象_2_—- 佐々宝砂散文(批評 ...603-11-25
夕方校庭ペンギン- Monk自由詩27+03-11-25
ラムネ- アンテ自由詩603-11-24
シェリー・シェリー- nm6自由詩1003-11-23
ツィクルス=イントレランス- ふある自由詩103-11-21
シーツの赤月- 容子短歌803-11-20
寿司屋にて- 嘉村奈緒自由詩6003-11-18
十年- たもつ自由詩1203-11-16
闇夜- アンテ自由詩403-11-14
きれいな- 千翔自由詩403-11-13
ノート(40Y.10・26)- 木立 悟未詩・独白303-11-13
大雨- たもつ自由詩2603-11-13
月の村- AB(な ...自由詩1003-11-13
かみりそ- ミサイル ...自由詩1803-11-12
あいはにほへと- こん自由詩8*03-11-7
欠落- アンテ自由詩14*03-11-2
Please_Mr._Postman- 山田せば ...自由詩24*03-10-28
山田せばすちゃんショウ・・・何回目か忘れた(苦笑)「酷評の彼 ...- 山田せば ...散文(批評 ...703-10-22
ゆで卵と生卵の見分けかた- 桜 葉一自由詩803-10-8
きりんタクシー- たもつ自由詩1203-10-3
捨て金魚- 嘉村奈緒自由詩33*03-8-3
醤油- たもつ自由詩9103-7-9
テーブルのうえのフランチェスカ- なを自由詩3203-6-18
ハピネス- いとう自由詩5703-5-12

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