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夕方にはカエルと言って
行方不明の父親が現れた
その日仕事から帰ってみれば
珍しく上がりに揃った母親の靴と
並んで見慣れぬ紳士靴
その好い趣味と墨が切れた痛み具合が
父親の物をおいて他 ....
空が暗くなると

あなたが来る暗示

空が明るくなると

あなたが離れる合図



夜は好き

あなたに会えるから

暗いのが好きだから



でも 

あなた ....
その花には名前はなく


道の隅に ひっそりと咲いていた





それをみつけた きみは

その花に名前をつけた




その花は、あたらしい「いのち」を与え ....
最近どうにも足が疲れて疲れて仕方が無いので病院に行くと
一応疲れていますねと診断された
一応と言う言葉にむっとしたが
いやそれは最初から分かっているのですが
原因が分からんから調べて欲しいので ....
くろに燻ったぼくのいかりと、きのうのゆめが
ちらかったなつのよる、小さなさんぶんをぬりつぶします。
くれよんとかえんぴつをなめて、蛍のうみをえがこう。

あじさいのはなびらが、 ....
埃をかぶった辞典を開いて
君に伝えたい言葉を探してみる

学のない頭から出てくる言葉は
ありふれた簡単な単語ばかり

君を勇気づける言葉を知らなくて
根拠も言えず「大丈夫」を繰り返す ....
こどもの頃棄てたはずの手が
壁の中で指をならしている

むかし山の小川に浮かべた舟が
朝のトイレの水面をはしっている

出会った人も別れた日々を憶えずにはいられない日々
雀たちの六月 ....
「ダナエ」


私は誰にも会うことを許されず
塔に閉じ込められたダナエ

ひとりひっそりひそやかに
窓の外の雨を見ている

もしもあなたがゼウスのように
黄金の雨となって
この身 ....
君は鳥のように 自由でいて
羽を広げて 青い空を駆けまわって

僕は大きな木でいよう
君が疲れたときに 羽を休められる

雨から君を守るため
枝をいっぱい伸ばして 大きな葉を ....
配られた答案用紙
並んだ難解な問題も
複雑な方程式で
幾つかの整数で回答できる

だというのにわたしは
まだ書けないのでいるのです
用紙の右上区切られた四角の中
使い慣れ ....
朝埼京線の中で
学生の頃好きだった人を見かけたよ
もう十年になるんだね
なんだかやっぱり素敵だね
青臭かった僕の見る目でも
間違ってなかったね

化粧が薄くて色が白くて
どこか悲しそう ....
ちいさな ちいさな
そらを見つけたのは
近所の公園で遊んでいた
三歳くらいのおんなのこの
瞳の中
よちよち
浮かんでいるようでした

おおきな おおきな
うみを見たのは
田舎の天文 ....
半ば くらい世界を 見たよ... と

おもい あがった 少年

トマは 12歳

素もぐりで もぐっては

金の さかなや 銀の 貝を すなどった

伸び あがった  ....
シオリちゃんは わたしを見つけるといつも
はじめまして、と言う
わたしも はじめまして、と言う

たくさんいっしょに遊んでも
次の日には わたしのことを覚えていない
でもシオリち ....
姿を現した下弦の月は
その身に赤いワインをなみなみ{ルビ湛たた}え
少しずつ傾けながら一滴二滴
色の無い世界が浸るまで
あの子の涙が染まるまで

夜の終わり色を失くした月高く
 ....
妖精になりたいな

虹色の翅をひらひらさせて
花の蜜を吸って暮らしたいな

気まぐれに梢を揺らしたり
あなたの帽子を飛ばしたり
満月の夜には月明かりの下
湖を滑って遊ぶの

月の光 ....
わざと伝わらない方法でひとびとに
なんらかの事柄を宣言したうえで
わざと絶望してわざと孤独のうえにのぼる



たとえば月をそれまでとはちがった
何かとしてうったえようとする。


 ....
叫んでも無反応
世間の風の冷たさよ
けれども俺は雑草さ
踏まれども蹴られども
起き上がる強さを持つ

ピーターパンになりたかった
チェ・ゲバラになりたかった
真逆の想念が
俺を突き動 ....
わたしは自転車に乗って

同じところをぐるぐる回って

後悔と

希望と

哀れみと

幸せと

悲しみと

喜びと

憎悪と

感謝を

ぐるぐる回って

 ....
ひたむきさは許されず
素直さは捻じ曲げられ
行く当てはなく
なにもないわけではないけれど
ざわめくのは、やはり僕もであって
目的地なんて季節のように
移ろい続けるんのだろう

しとしと ....
流れ星

お空からの贈り物

いつかどこかで

何かが動いた

わたしも

動いているんだと

何も語らないお空は

身を持って伝える

気づいて

ちょっと動いて ....
{引用=「序」


万華鏡に
甘い想い出だけを そっと詰めて

くるくるまわして のぞきこむ

金平糖のじゃれあうような
さらさらした音がはじけて

あまりの甘さに 歯を痛めて  ....
今日から私が貴方の宝石になってあげる
その声で乞うがいいわ
愛して欲しいと叫ぶがいいのよ
そんなもの簡単に踏みつけてあげる
何て屈辱的なのでしょう

それでも私だけと思うのなら
追いかけ ....
夏の交差点で
朝に出会ったのは
真っ赤なトマトと
黄色のトウモロコシだった
トマトはトウモロコシの甘い匂いに
胸がきゅんとなって
さらに赤くなった

夏の交差点で
昼に出会ったのは
 ....
薄桃色の花は手のひら
包んだ途端灰に変わって
冷たい風に
さらわれてゆきました
どこか見知らぬ街の
誰かの頬をざらりとかすめて
ほんの小さな
でも確実の
いたみを芽生えさせました

 ....
満天の星空から舞い降りたのは
優しい淡い恋の炎でした

柔らかく瞬きながら
山奥のひっそりとした水辺を
泳ぐように飛んでいました

「わたしたちは人知れず
ただ恋情を募らせ ....
せっかくの連休も 僕は家に独り
遊びに出る お金もないし テレビの前で寝転がる

僕の愛しいサトミちゃんは 男と旅に出るんだって
日帰りではないみたいだから なにもないわけはないな

いつ ....
自分の名前を失くしてみた

自分の名前をてのひらにのせる
初めてちゃんと手にとってみたそれは
案外に硬く
今までそれを身に付けていたにしては
まだ馴染みきっていないような感じがした ....
青磁は和の花に合うんだって 知ってた?
そんな会話をしたら、どんな顔をされるかな
コデマリの花は白くて清純 夢のなかのひかりみたい
そうだねっていってくれるかな
今育てている観葉植物が、かなし ....
私は じっと心の奥底で
身を潜めていなければならない思い出

なぜ私が封印されたのか
もう忘れてしまった

ただ、私が想起のフィールドに
浮かび上がると
警報が鳴り響いて
私は再 ....
Porterさんの自由詩おすすめリスト(639)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
夕方にはカエルと言って- soft_machine自由詩10*07-7-4
夜と朝- 森下 流 ...自由詩7*07-7-4
- わら自由詩27*07-7-2
あし。- もののあ ...自由詩23*07-6-30
やせいのなかでおどれ- はらだま ...自由詩25*07-6-30
見つからない- 北大路京 ...自由詩30*07-6-28
断想_十二- soft_machine自由詩18*07-6-27
雨音幻想_〜三人の女〜- 未有花自由詩13*07-6-26
- 北大路京 ...自由詩27*07-6-26
まだ書けない- 朝原 凪 ...自由詩507-6-24
僕らは僕らを生きるんだ。- もののあ ...自由詩15*07-6-23
握手- 乱太郎自由詩19*07-6-23
海の児のうた- モーヌ。自由詩16*07-6-22
シオリちゃん- 藤丘 香 ...自由詩58+*07-6-22
月が死んだ理由- 朝原 凪 ...自由詩6*07-6-21
妖精になりたい- 未有花自由詩14*07-6-19
わざと- 構造自由詩607-6-18
雑草- おるふぇ自由詩507-6-18
お空と大地と- 美由自由詩6*07-6-18
月は見えない- 山崎 風 ...自由詩4*07-6-18
流星- 美由自由詩5*07-6-18
ある雨の日より- もも う ...自由詩48*07-6-17
凍りの心- AKiHiCo自由詩407-6-17
夏の交差点- ぽえむ君自由詩14*07-6-17
- かや自由詩10*07-6-17
恋に焦がれて啼く蝉よりも- あずみの自由詩9*07-6-17
連休- 北大路京 ...自由詩12*07-6-17
自分の名前を失くすはなし- Utakata自由詩1207-6-17
まなざしのヒカリ- いすず自由詩2*07-6-17
より鮮やかになっていく- いねむり ...自由詩207-6-17

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