すべてのおすすめ
小さい頃
目の前に立ちはだかる
でっかい親父と向き合い
パンチの練習をした
額にあてられた
ぶあつい手に
視界を覆われ
打っても打っても届かない
小さい拳
....
体重増加 冬に備えて
暖房要らず 脂肪のコート
寒いの苦手 だけど夜中
外に出て 空を観る
愛のミシュラン
オリオン座の三つ星と同じ
クリスマスの本来の意味
知らなくたって ....
たまに大きくでてみたら
すかさず何かが飛んでくる
メッサーシュミットで
ラプターと
互角にわたりあえるぐらい
ものすごい
この人は
でも
あのかわいい少年探偵団の
PTSDを心配しち ....
わたしはいつも欠けている
あなたもいつも欠けている
欠けた互いがむきあうと
こころのさびしいすきまには
風のふしぎが吹きぬけて
別々だった
あなたとわたしは
ひとつです ....
着脱可能な精神で夜と昼を繰り返したい
希望の面積は年々縮小傾向にある模様
カシオペア座が描く僅かな亀裂
空が落ちたら僕達はどこへ逃げようか
計算に基づく誰かの図式
似たような顔 ....
071122
むじくくまがわくまがわら
隅田の外れに住んだので
むじくの童と呼ばれます
むじくむらくむ隈川原
独りの空は青かったので
無軸の村から人々 ....
最初はマジで嫌だった
スタッフのひと替えてもらいたかったけど
お気に入りのお店だったし
いつものひと不幸があって急に休んだらしいし
どうにでもなれって心境だった
助手のひとがわたしの好み ....
朝の笑顔を迎えた日曜日
夢紅葉
雑誌も吟味、眠れないままに
秋色のフリーペーパー
君の趣味趣向
時事ネタの展開
絞っていくプラン
H2Oに近い水が
流れるような呼吸 ....
空は そっと倒れこみそうだ
深い雲がみえて
時は静かに止まってしまい
庭先に灰は降りて
やわらかな綿毛が吹き寄せて
湿った窪みに時を
ゆっくり積み重ねている
凍るように
音 ....
きれいな声で
うたってた
金糸雀みたいに
誰もいなくなった教室にかばんを置いて
二階の廊下から駐輪場を眺めながら
校庭でもくもくと走りながら
ボールの弾む体育館で人知れず
ほんとうに ....
「 誕生 」という地点から
「 死 」へと結ばれる
一本の糸の上を
わたしは歩いている
頼りなく両腕をひろげ
ひとりきりのサーカス小屋の舞台上を
よろよろつなわたる道化とし ....
黒目勝ちな瞳で
何を 見る
天然の朱に彩られた唇で
何を 語る
平らな胸に秘めた
紡ぎ事を
誰が知るだろう
揺れる花に
想いを寄せた日
誰かの幸福を祈る
....
酔っ払った サラリーマンが
頭に ネクタイを巻いちゃうのは
お酒でふやけた脳が
流れ出すのを防いでいる
もしくは
酔っ払った脳を戒める為
かもしれません ....
誰もぼくを知らないところへ行きたい
優しい人も
厳しい人も
生意気なやつもみんな棄てて
誰もぼくを知らないのなら
ぼくが知っている人たちのところだって構わない
ぼくに関する記憶を消しさって ....
じくじく、そわそわ
みみの中に、でっかいみみくそが入っているような感覚が
毎日続く
暇さえあればみみかき
かきかきかき
なのに
恐竜のたまごも、お姫様の身に着けている宝石も
みつかりませ ....
鮮やかに 雲が
青空から 吊り下げられて
細いナイロン糸が
結び目を のばして
雲は動く
己の腕の寂しさが続くかぎり
雲は行く
己の知らないくにざかい
雲の影が落ちる
....
まあるい形をした絶望
あっちへほうり、こっちへほうり
子どもら原っぱ駆けながら
何でも遊び道具に変わる
月のにおいが漂い始め
みんなのお腹がぐうと鳴る
明日も一緒に ....
18世紀のフランスに
アドニスという画家がいた。
貿易商の家に生まれた彼は
教育熱心な母親に育てらたため
学校での成績は優秀だった。
17歳の時に訪れた美術館で
向日葵の絵画を目にした彼は ....
上海を歩く
歩く、というより
車を見つめている
どこに帰るんだろう
いい暮らししているのかな
現地の商社マンと
下世話なカラオケにゆく
成立した女の子の家 ....
ガタピシのワゴン車でぶっ飛ばす
モップの台車にバケツたちへ
さっきからずっと唸っている
スピーカーから流れてくる
ぼやけたこうだくみの声は
もう一生分聞いた
螺旋状の道を青白い光り ....
美しが丘5丁目の
Y中学校脇の坂道の頂上で
朝日を、夕焼けを、月を、
もう10何年も眺め続けた
朝日は時に足取りを重くし
夕焼けは時に涙を流させ
月は時に孤独を連れてきた
それでも今日も ....
遠いのは
距離じゃなかったのに
測ろうとしてしまうから
道のりはわからない
暗闇をいいわけにして
風に吹かれる案山子
守る実りは刈り取られ
朽ちていく
それが老いるということだと
思 ....
ものがたりをしよう
こんな淋しい夜更けには
ものがたりをしよう
青いペアグラスは粉々にくだけ
私の心は深く傷ついた
銀のスプーンを強く噛んで
一人ドアを閉じ貝になる
永遠などない ....
中学校の2年だったよね
はじめて、君にあったの
覚えてる?
あたらしい教室に入ったとたん
笑顔に出会ったんだ。
大きな瞳のショートカット
小さな華奢な体
が、きらきら
プロミネンス ....
月曜日
わたしには仕事などない
だけど、うちにばかりいると叱られるから
とりあえず、仕事に行くふりをして
たんぼの畦道をよろよろと歩いた
畦道は細くなったり
太くなったりして
歩きや ....
得てすらいないのだから
失った わけでもない
それでも周回数は
二回り以上
べた凪の水面がさざなみ立つのは
街で見かけるラクダ ではなくて
贈ってもいないのだから
とうぜん指輪を探すこと ....
いつもの笑顔じゃなくて
落ち着いた笑みを浮かべて
紡がれる言葉には
貴女の決意が見えたの
船出が近いのね
一緒に笑って
一緒に泣いて
たまには喧嘩もして
すぐに仲直りして
....
冬の夜の
何もない一本道を
包帯だらけの山羊が
針金でできた自転車に乗って走る
かたりかたりと
暗闇に音を染み込ませていた
....
数日後
フランスへ旅立つ友の
亡き母親の面影を
就寝前
闇の天井に想い浮かべる
「 わたしがほんとうに
求めるものは、何でしょう・・・? 」
胸に手をあて念じ続 ....
灰色の下線を見つめて
手がちっともうごかない
言わなきゃいけない言葉は
あふれかけているのに
余計なものばかりが
頭をよぎってしかたない
笑い方とか
泣き声とか
....
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22