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きょういちにちだけは
あらゆることを
いとおしいとおもうことになった
まちへでると
いつもならいやでたまらないことが
むしょうにいとおしくて
そのたびたちどまってひろいあつめるうち
 ....
                  「メリーゴーラウンド」 5

  記憶

怖いことはあんまりない
って言ったら
彼女が泣き出してしまって
それ以来
自分だけが知らないことについ ....
まちをさまよいあるくうち
とてもなつかしいとおりにまよいこんだ
きおくをたよりに
おみせのひとつにはいってみると
なかはきょうれつになつかしくて
そわそわしながら
あいているせきのひと ....
なにかをしようとするたび
あー もうだめ
ゆびやかみのけのさきから
きもちのかたまりがぽろぽろころがりおちて
あたりをうめつくすので
ゆきかきのように
かきわけてもかきわけても
おも ....
                  「メリーゴーラウンド」 3

  夢のなか

夢のなかにいると判っているのに
夢から覚めることができない
くらいつまらないものはない
小説や映画な ....
とてもおおきなきもちをひろったので
めいっぱいふくらませて
そらにはなった
おおきなきもちはかぜにのって
たかくたかくまいあがりながら
ますますふくらんで
まちをすっぽりおおったかとお ....
                  「メリーゴーラウンド」 1

  トマト

四角いトマトを
作るようなものなのかもね

パイプ椅子からひょいと降り立って
彼女は器用に微笑んだ
制 ....
足音 は
ほっておくとどんどん先に進んで
呼び止められると不満を洩らす
体 は
手足を動かすことに夢中で
なにを訊かれても聞こえないふりをする
心臓 は
なにかあるたびペースを乱して
 ....
もうこれいじょう
なーんにもかんがえたくなかった
ところかまわず
からだをなげだして
やーめたっ
なげやりなこえでせんげんして
あとはどこかのだれかが
つづきをするなりちょきんときる ....
発車を告げる笛がとつぜん響き渡る
いつの間に電車が到着していたんだろう
みんな一斉にホームに駆け出す
ぼくも駆け出す
階段で足がもつれて転びそうになる
転んでいる人もいる
閉まりかけた ....
牛が毎日どんなことを思って暮らしているのか
ぼくは知らない
きっとインターネットで調べれば
牛の分布や主観的に判断した種類ごとの性格などが得られるだろう
図書館に行けば
牛の歴史や人によって ....
ほんのちいさな
おもいがけないよいことがあったときの
きみのひょうじょうがすきで
そんなふうにかんじるきもちがたいせつで
きがつくと
きみがよろこびそうなことを
せっせとひろいあつめては
 ....
おおきな
あかいかたまりが
ばばばばっ ば
いきおいにまかせて
ひかりをはなちながら
おちていったとしても
まだ すてない
せんたんにのこった
かすかな

しんぼうづよく
まっ ....
ゆみちゃんはぽろぽろなみだをながして
ひたすらなきつづけた
てくびをとると
けっかんがきもちでふくれあがって
どくどくおとをたてて
いまにもはちきれそうだった
かおがむくんで
くちび ....
くつがどうしてもうまくはけなかったので
あきらめてはだしでいえをでた
いしころとかがらすのはへんが
あちこちにころがっているので
あしをいっぱいけがして
がっこうについたときにはもうおひるま ....
いえのかたずけがひとだんらくしたので
えんがわにすわっていると
ぽろぽろ
そらからなみだのあめがふってきて
にわじゅうをみずびたしにした
みんなおしゃべりにはあきたらしく
しぶきをあげ ....
けつえきとおんなじだと
でりこちゃんがもっともらしくいう
さらさらでなければ
なみだをながすたびちくちくするし
なにかをつたえたくても
のどがいたくてしょうがない
はんろんしたいのに
 ....
そらいろの
きれいなびんをひろったので
ていねいにあらって
ひるのあいだ
えんがわにおいてみた
ゆうがたには
とうめいなみずがいっぱいたまって
びんのそらいろが
ゆるゆるととけだし ....
きもちをつたえようと
ことばをえらぶたび
むねのおくがずきずきいたんで
むねをかきむしるうち
かたいものがゆびにふれた
おもいきってひきぬいてみると
くすりゆびくらいの
てとらぽっと ....
みにくいきもちは
みにくいまちのはずれの
みにくいしょうきゃくじょうのかたすみにすんでいて
みにくいごみにしみこんで
まいにちまいにち
みにくいほのおでやかれた
みにくいえんとつからた ....
じめんのあちこちに
ふかいあながあいていて
うっかりよそみをしていると
おっこちそうになる
ながいいとがそらからいくつもたれさがっていて
やくにたちそうもないものが
えんにちのくじびき ....
こうえんのべんちに
ぼんやりすわっていると
ちいさなくもがにしのそらからやってきて
しろいぼうしがひとつふってきた
すると
こうえんのあちこちから
ひとがたくさんわいてでて
ぼうしに ....
なんとかがんばって
ごはんをつくってみたけれど
よくよくかんがえてみると
これっぽっちもたべたくなかった
つっかけをはいて
きばらしにそとへでてみても
いきたいところはどこにもなかった ....
あさめがさめると
ほっとけーきがじょうずにやけそうなきぶんだったので
ともだちにでんわをすると
たまたまみんなひまで
とつぜんわたしのへやに
いいおとながななにんもあつまった
さっそく ....
しゃぼん玉が生まれた時
たくさんの仲間がまわりにあふれていた
陽の光はまぶしく
見るものすべてが新鮮だった
子供たちの手が伸びてきて
仲間のいくつかがぱちんと弾けた
悲しかったけれど
 ....
しばらくあっていない
ともだちにてがみをかいて
だしにいくとちゅう
みたこともない
かわいいはながさいていたので
てがみのうらがわに
えんぴつでうつしとった
じょうずにかけたので
 ....
                       きゃらめる 9


  うた

  1

きれいなこえを
ひろったので
はねをつけて
そらにはなちました
らら
きれいなこえで ....
きのえだいっぱいに
きれいなはながさいていたので
よじのぼって
ごめんねゆるしてね
ちゃんとあやまって
ちいさなえだをひとつだけおって
はなびらがちらないように
ちゅういしてもってか ....
通勤電車でまいにち通りすぎる
田んぼの景色
あぜ道のとちゅうにちょこんとすわって
毎日欠かさずに
電車を見おくる親子の犬がいて
気になって気になって
もよりの駅で降りてみた
当てずっぽう ....
                       きゃらめる 8


  はな

  1

あたたかくなるまで
まちましょう
きっとあいずがあるから
それまで
まちましょう

 ....
たもつさんのアンテさんおすすめリスト(150)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
いとおしいきもち- アンテ自由詩304-9-11
記憶- アンテ自由詩13*04-8-25
なつかしいきもち- アンテ自由詩304-8-22
だめなきもち- アンテ自由詩404-8-15
夢のなか- アンテ自由詩404-8-13
おおきなきもち- アンテ自由詩6*04-8-11
トマト- アンテ自由詩8*04-8-5
自分- アンテ自由詩804-8-1
なげやりなきもち- アンテ自由詩7*04-7-30
電車- アンテ自由詩704-7-27
牛の気持ち- アンテ自由詩5*04-7-21
たいせつなきもち- アンテ自由詩6*04-7-18
せんこうはなび- アンテ自由詩6*04-7-5
まっかなきもち- アンテ自由詩7*04-6-30
くつ- アンテ自由詩4*04-6-20
かなしいきもち- アンテ自由詩404-6-18
さらさらなきもち- アンテ自由詩404-6-13
きれいなきもち- アンテ自由詩24*04-6-9
きもち- アンテ自由詩1104-6-4
みにくいきもち- アンテ自由詩404-5-31
あなのそこ- アンテ自由詩9*04-5-28
たのしいきもち- アンテ自由詩504-5-21
おもくるしいきもち- アンテ自由詩8*04-5-17
うれしいきもち- アンテ自由詩2*04-5-14
限界- アンテ自由詩14*04-5-5
なまえ- アンテ自由詩7*04-4-28
きゃらめる_9- アンテ自由詩7*04-4-21
こえだ- アンテ自由詩704-4-17
子犬- アンテ自由詩11*04-4-14
きゃらめる_8- アンテ自由詩1004-4-10

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