11月の珍しい雨
暖かく 枯れ葉は勇み足
駅からの小道
うたを忘れた
鞄の少女は
傘も持たず 泣いていた



両手は鞄でふさがり
ブラウスの肩は
濡れはじめる
錆ついた歩 ....
パオーンパオーンと象さんがないている
パオーンパオーンと象さんがないている
パオーンパオーンと象さんがなくせいで
このマンションの資産価値も随分と下落した
なんだってあすこに動物園つくるかね
 ....
たくあんのような食感に
カスタードプリンの味わい
見た目はオイルサーディン
そんなものはしかし売れない
手間暇をかけたって駄目だ
厳選国産素材だって駄目だ
草食系男子だねって言われてむかついたから
俺はもう明日からレタスしか食わねえ
お前がどんなに心を込めて拵えた弁当であっても
俺はもうシューマイの下敷きになったレタスしか食わねえ
残りはそっくり ....
小林製薬の糸ようじを使って
歯と歯の間を綺麗にしようと
土曜日のわたしは思い立って
ゴムサンダルに変な柄シャツ
寝ぐせと無精髭で出かけたら
HONDA DIO ZXに搭乗した
ヤンキーの人 ....
コンビニエンスストアで働く大学生は
夜な夜な床にポリッシャーをかけながら
有線放送の音楽に耳を傾けている
ちっぽけな自分の有様 理不尽な世界の情勢
半年も前の性交渉とか 自己流の写真のこと
 ....
なんて幸せな人生なんだろう
なんて素晴らしい世界なんだろう
こんなにも人々の祝福が嬉しくて
お嫁さんもお婿さんも笑っているよ
空だってこんなにも高く青く晴れ渡っているし
高速道路やダムを政治 ....
みんなもっと頑張れよ
血反吐はくほど頑張れよ
靴底が擦り切れるほど頑張れよ 
親の死に目に会えないくらい頑張れよ
日付を忘れるくらい頑張れよ 
呼吸を忘れるくらい頑張れよ
おれはここで生ビ ....
くもをたべる透明ないきものが
空に住んでいます
優しいナイフで切り開いて


あの日  歓声をあげて
逃げ水を追いかける
おさな子はぼくですね
ちっともつかまえられないのに
追 ....
御岳百草丸を40粒飲んで
胃腸と頭脳を同時にカヴァー
冷房をがんがんにきかせた部屋で
エヴァンゲリオンを全話観る
アイスコーヒーを2リッターも飲み
タバコも吸えるだけ吸ったら
30分くらい ....
瑠璃色 空がはぜる
祈る子の贖罪がおわって
世界に太陽を取り戻した


水面に満ち足りて
みなぎる光を
トンボたちが拾っていく
きらめいて
またふりまいて
運びきれない
 ....
風呂を洗って二百円もらい
米を炊き上げて三百円もらう
その金で僕は煙草を買いに
10キロ先のコンビニへ行って
足腰の鍛錬をやったつもり
また今日も1日が終わるのさ
ダンプカーに撥ねられもせ ....
俺はきっと人柱になって
この国の危機を救うんだ
俺はきっと人柱になって
この国の民を救うんだ
今はまだその時でないから
少しだけ寝ていたいんだ
男と女のことを白昼の往来に叫ぶのはよそう
ほらあんなにも冷たい視線が僕に向けられて
それだけでまた少し勃起角が上向きになって
巡査と巡査部長が早歩きにこちらへ来るから
男と女のことを白昼の往来 ....
波止場をうろつく
足のない鳩は 足を探している
飛べないで 地面を這いずり回ってる
誰かが残したパン屑のそばを
一心不乱に 突っついていた



ダッカ行きの貨物船が
停 ....
 
 
生まれたばかりの
息子の写真を
四歳になったばかりの
息子に見せて
これは誰
とたずねていた

すると
赤ちゃんとこたえる
でもこれがおまえだよ
とおしえると
にわか ....
ヘアームースの泡立ちが悪いといって俺は死んだ
享年4歳のあまりにも早すぎる死を誰もが惜しんだ
ヘアームース会社は即日会社更生法の適用を申請し
ヘアージェル会社として新たなる道を歩み出したが
こ ....
それは、背中で引戸をしめて
出て行きました
それを、見送った
濃紫している縁の眼鏡に映る
グラスと氷水を
小刻みにゆらします、と
氷たちの涼しくかろやかな音
生ぬるい空気を透過します
 ....
世界中の人々を笑顔にするためにはどうしたらいいか
僕はこの一年間一歩も外に出ないで一生懸命に考えた
世界中の人々を笑顔に出来たら戦争とか差別とかなくなって
とても良い感じの世の中になるんじゃない ....
ここ数日の晴れ間が穏やか。
さんさんと陽光の降りそそぐ。

影を濃くするのは、私のみではなく、
炭酸がのどをシュワシュワと通りすぎる。
はて、宇宙の寒さは星の光を清らかにする

白い指先 ....
 誰もいない土手に座って 動かないブルドーザーを見てる
 雨が降ったのはもう何日も前 消えない水たまりを
 車輪のついた風が駆け抜ける


 人がいないのはこの一瞬だけ まばたきをすれば
 ....
今年は逆チョコが流行るというので
私も早速チョコを買いに出掛けたが
行きの電車賃を払ってしまったら
財布に全然お金がなくなって
チョコを買うことが出来なかった
こうして流行に乗り遅れた私は
 ....
プリンは大変うまいが
もっとうまくしたいと思い
鰹の出汁を加えてみたところ
それは茶碗蒸しであると方々から叱られ
私は心に深い傷を負った
堅い梢から
白い気泡がぷつぷつと生まれて
二月の空に立ちのぼる

それは
君の唇からもれる
小さな温度に似ていて
僕の尾ひれを
とくん、と春へかたむける

ふらりと現れて
はな先 ....
たくさんの空白の間にある
酸素の泡みたいな
点々が廃れていく
そのよこで
使いすてられる女の子が
水星のような瞳を震わせて
しん、と涙をながす
宇宙のまんなかで
あの娘の好きな ....
あをすぎる(遠いおもいでの予感
 日輪のうるんでしまう
 空ろなカラスアゲハの羽音に
 さようならを果たすべきころあい。
水影かしぎつづける岸のほとりを
黙礼する雲の視線は
暈の鎖骨を ....
 
釣りは飽きてしまったようだ
さかながいないからしかたがない
父さんだけが夢中になって
往生際がわるかった

ふりむけば
木のベンチで息子がねむってる
一億年前から
そうしていたよ ....
陽射しが勝ち誇っている
圧倒される肌や
追いやられた雲たちを見まわして
自惚れている
晴天に
傘、

傘を抱えている、
チラ、不審、チラ、白い目、が、チラ、チラ、と、
きみの傘、
 ....
 壁に咲く花を見落としても
 私は死なない
 

 夏は確かにあった
 冷蔵庫の置きすぎた麦茶からは
 想像もできない


 どこか
 ダムの底に消えた役場のよ ....
書いてしまって、また後悔するかもしれないんだけど。
まずはお礼から。
詩学社の破産、廃業の折は、「詩学社を救え!(http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=136 ....
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