すべてのおすすめ
やわらかくまるめた白い手で
小さな風をつくってみせる

あなたは細く揺れながら
笑うほど
大きく咲いている

感情の枝先にふれれば
おこったようなそぶりで
その
白い身体をしならせ ....
嘘つきは目を見ればわかるなんて嘘だ

「きみなんかきらいだ」
「あなたなんてきらいよ」と言い合ったとき

僕らは目を閉じたまま
真実を確かめ合ったじゃないか

  
(お金なんていらない)

昨日、100円のおにぎりが買えませんでした。
財布の中には104円あっても、
税込み105円のおにぎりが買えませんでした。
コンビニの店員さんは残念そうで、
僕は ....
小学校4年生のとき
はじめて「せっくす」という言葉を理解した

小学校5年生のとき
クラスの女の子に
「ねぇ せっくすしよっか」て言われて
股の間をさわられた
赤くなって黙った ....
始まりの声に耳をすませば
それは静かでも力強いことに気づく

あなたは
不確かな未来を希望にからめて
堅く結んだ約束を口ずさむ
こぼれたいくつかは落下して砕け散っても
受け止めたいく ....
傾けた視線の先には
何も映っていないように見えたこと

帰り道
車の窓から見えた景色の一つ一つが
過去に押し流されてゆくみたいで怖かった
あなたは
シートに身体をあずけて
窓ガラス ....
この時代に生まれた僕らはさぁ
みんなどこかしらが壊れていてさぁ

それが不器用でも動いているから
まるで普通なように映るんだ

見えてるようで見えてなく
聞こえてるようで聞こえてなく
 ....
こんな雨の日に泣きたいのは気のせいだと思った

この間、久しぶりに友人と飲んだとき
ずいぶんとしあわせそうな顔になったじゃないかと言われた
そのセリフの半分が
励ましだということを
僕は知 ....
僕は転がる

傷を負い
痛みに耐え

自分を抜け出せば
それで終わりにできるけど

まだ転がることができる

昼下がり
陽射しを避けて歩く公園の道
眩しさを縫うように進むとき
 ....
妻と二人で梅干を漬ける
台風が近づいている
空はまだ晴れているけれど
窓から入る風は生暖かく蒸し暑い
梅の実の良い匂いがする
水洗いした梅の実をタオルで一つ一つ拭き
ヘタを楊枝でほ ....
コウテイペンギンは
子供のために家を作ってはあげられないけれど
ブリザードが吹けば 子の風上に立つ

コウテイペンギンにとって
二人の子供を育てることは困難だけれど
できるだけたくさんのえ ....
建築現場の鉄骨が
空の重さに耐えている

昼下がり
子供たちがホースで虹をつくる
二階のベランダから身を乗り出す猫
視線の先には
鳥が羽を休めている

鉄骨が発する低い唸り声が
体 ....
ところであなたは
どちらにお住まいですか

たずねると
その人は、
ビー玉沿線ですよ。
とだけ言って
ころころ笑った
笑いながら
ころころすれ違って
ふり返ったときには
もう
 ....
絶望を語る人は
絶望を語る上において
楽しそうだ

恋の苦しみを語る人は
恋の苦しみを語る上において
楽しそうだ

国を憂うことを語る人は
国を憂うことを語る上において
楽しそうだ ....
豆腐の角に頭ぶつけて死ね
角の豆腐屋に頭ぶつけて死ね
豆腐屋の角に頭ぶつけて死ね
あなたはたぶん
わたしがシアワセと感じる指先や
透明になれるほんのすこしの暗号を
ちゃんと知っていて
いつだって手をひいて
この思慮深い森の出口につづく
複雑な線をといて
近道へ、
近 ....
被爆者二世の
おじさんは、アメリカ人に
「広島ってまだ荒野なの」
と問われる度
なぜ知らないのかと
聞き返す事にしたのだ
と言う

謝らなくたっていい
何千と言う米兵を救ったと
 ....
庭の木にセミの抜け殻があった
手にとって握りつぶすと
ぬちゃ
それはセミの抜け殻ではなく
抜け殻のようなセミ
もて余した僕はこっそり
ぬか床に隠してしまった
夕食の時
今日のぬ ....
娘は将来アイス屋になりたいと言う
好物のアイスを好きなだけ食べられるから
ではなくて
沢山の人を幸せにしたいからだそうだ

いっしょにお風呂に入ると必ずその話題になって
バニラ ....
床屋から戻ると少年はいつも
美しい母の鼻先に
散髪したばかりの頭を近づける

あら、大人のいい匂いね

それでも早めの夕食が終われば
母は仕事へと出かけていく
男の人のもっといい匂 ....
むずかしい文字をならべて
遠回りする夜の端

薄ら寒い雲の流れ
赤い月の輪郭をなめながら

呼吸するのを忘れてしまった

僕は

闇に吊るされた灯りに手を伸ばす

重なりながら ....
あの人は頭にツノがありました
ある日
頭にツノがあって大変ですね
と言うと
あなたはツノがなくて大変ですね
そう答えました
あれを初恋と呼んでいいものか
今でも戸惑います
ただ、あ ....
幸せになる
幸せになりたい
幸せがくる
幸せだった
幸せすぎた
いくつもの幸せ
チャンスがあれば
何度でもつかめる幸せ
一秒一分の幸せだって
大きな幸せ
おぼうさんは
朝早く起きる
おぼうさんは
長い丸太の枕で
横一列になって寝る
おぼうさんは
剃髪した後
剃刀を
水で洗わない
おぼうさんは
沐浴をしても
身体を拭いたりしない
 ....
彼女と喧嘩して
いい加減にしろ
と怒鳴るつもりが

いい加減にすれ
と言ってしまった

こらえたがやっぱだめで
吹き出してしまった僕の
少し後に吹き出した君

ふたりで涙を流して ....
あら、困ったわ
が口癖の君が困った様子なんて
今まで見たことがない
あら、困ったわ
なんて言いながらも
トントントンッとまな板の上で大根を切ったり
ザッピングをし続けた挙句の果ては ....
君が積木など買ってくるものだから
僕らは積木遊びをするしかなかった

家をつくって
壊し
城をつくって
壊し
他につくるものなど知らない僕らは
やがて一つ一つを並べ
街をつくり始 ....
気がつくと
捨てようとした広告紙の裏一面に
ひとつの名前を繰り返し書いていたりして
それがまた
自分でもびっくりするくらい意外な名前で
戸惑うというより不思議な気分になってしまって
驚愕と ....
母さん、
ほら、春の風が吹いて

そろそろ僕も
行こうかと思います

春の風は早足で駆け抜け
いつも、僕は一人残されてしまうから
風のすべてが海の向こうに渡る前に

そろそろ行 ....
ほの暗い駅
列車の中で一点を見つめている
あなたの眼差しを見送る

”お気をつけて”

その一言だけが伝えたかったのだけれど

ベルが鳴り止んで動き出したのは
列車ではなく
ホ ....
りょうさんの自由詩おすすめリスト(639)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
こぶしの花- ベンジャ ...自由詩305-4-2
嘘つき- ベンジャ ...自由詩5*05-4-1
お金なんていらない- ベンジャ ...自由詩10*05-3-30
きたないもののように- ベンジャ ...自由詩10*05-3-29
四月になればあなたは- ベンジャ ...自由詩22*05-3-28
こんなにも知らない- ベンジャ ...自由詩305-3-25
この時代に生まれて- ベンジャ ...自由詩3*05-3-24
こんな雨の日に泣きたいのは気のせいだと思った- ベンジャ ...自由詩11*05-3-22
僕は転がる- ベンジャ ...自由詩6*05-3-21
梅干- たもつ自由詩32*05-3-9
ペンギン- 小太郎自由詩105-2-7
完成しない今- ベンジャ ...自由詩11*05-2-4
ビー玉沿線- 望月 ゆ ...自由詩14*05-1-22
賢者は多くを語らないと想像していたい- 煙と工場自由詩1305-1-19
角について- ミサイル ...自由詩505-1-18
ナビゲート- 望月 ゆ ...自由詩10*05-1-15
戦後60周年- 月山一天自由詩7*05-1-5
ぬけがら- たもつ自由詩1704-12-21
十階の家族- たもつ自由詩100+04-12-11
ヘアー・トニック- たもつ自由詩1504-11-26
死んだ月の夜- ベンジャ ...自由詩3*04-11-23
童話(初恋)- たもつ自由詩42*04-11-17
HAPPY- 速水 康自由詩204-11-14
坊主に関する覚え書き- 黒川排除 ...自由詩804-6-24
すれ- ミサイル ...自由詩62+04-5-18
あら、困ったわ- たもつ自由詩5004-3-26
朝のこない団地- たもつ自由詩2304-1-6
- 佐々宝砂自由詩504-1-3
旅立つ- たもつ自由詩1603-12-28
発車ベル- たもつ自由詩3203-12-18

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