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女子高でてから十ン年間、ずーっと女の花園みたいなところで働いてきた。だから女ばかりの現場には慣れている。女特有の(と思われている)陰口いじめ噂話嫉妬、家庭や生理を理由にした甘えだらしなさ腕力不足そのほ .... 切り刻め
春を
芽吹きを
生え初めたばかりのあわい下草を

切り裂け
よく研いだ鉈で
大地を
老いぼれた大樹を
枯れながらまだ生にしがみつく老骨を

一刀両断されたきみの住まいに ....
夢の中で川を下ったのと云ったら
ああそうなんだきみも下ったのかと
あのかたは云ったのだけれど
そういうあのかたは
夢の中で川を下ったことなどないのだと
わたしは知っていた

ほんとうのこ ....
最初にぼくたちは井戸を掘った
深く掘り進めば
清らかな水が湧き出すと信じた

けれど 掘っても掘っても水は出なかった
そこでぼくたちは業者を呼んで水道を引いた
それからぼくたちは ....
どうでもいい話について考える前に、何が「どうでもよくないか」を考えなくてはならないのかもしれない。なんとめんどくさいことをはじめてしまったのだろうかと橋本治的に嘆きたくもなるのだが、私はオサムくんより .... 朝飯の味噌汁ぶっかけ飯(俗に「猫まんま」ともいうが、猫は味噌汁ぶっかけ飯なぞ喰わない。味噌汁ぶっかけ飯を喰うのは犬だ。故に我が家では、味噌汁ぶっかけ飯を「犬まんま」と呼ぶ。「猫まんま」は鰹節をかけた飯 .... 目をみひらいて
うっとりと
車窓にもたれ
ねむっているきみ

きみの瞳にはただ
つらなる山々がうつっている
きみが演ずるはずの絢爛たる舞台は
いつ 幕を上げるというのか  ....
まずはURL、
チアーヌさんの書いた詩「かわいい匂い」は下のリンクから読める。
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=20788

 それからお断り、私の ....
私は素手で土を掘った
逆さ剥けから血がにじんだ
さらに掘り進むと爪が剥がれた
赤土は血を吸いながら悦んで湯気をあげた

肥ってはいるけれどゆがんだ芋虫が
私の掘った穴から這い出し ....
This is private

きみだけが判ってくれていた気がするけれど
それは錯覚だったかもしれない
きみはこんなところまで来なくていい
きみは温かい部屋で笑っているのが似合う  ....
雨は降りそそぐでしょう禁じられても
大地は受け止めるでしょう嘲られても

たとえ何億回囁かれたとて
愛は愛でございますとも
たとえ道端で売られていてさえ
人は人でございますとも

あた ....
昨日を映す鏡がある。
鏡の中の私は
コーヒーカップ片手に
煙草をくゆらしている。
煙草の煙が文字を描く。
危険
と読める。
昨日の私はいらただしげに
カップを持っていない方の手で
空 ....
私の身体はやわらかい、
私の身体に剛い毛は生えない、
私の頬は滑らかで、
私の胸は満月の丸さ、
私の下腹には毎月ひとつの卵が生まれ、
そして死ぬ。

音もなく霜の降りる夜半、 ....
批評だ批評だ批評が必要だとネットで吠え続けて、おそらく数年になる。私自身は、地方同人詩誌での合評会や蘭の会内部でのわずかな批評と、詩集そのものに対するいくつかの批評をのぞき、自分の作品に長文の批評をネ .... しりん。
しりいいいいいん。りいいん。いん。
しりん。


水が滴り落ちるこの洞窟で
俺は縮みきったおまえの顔を見ている。
瞳は薄くなった瞼に閉ざされ
口は半ば開いているが
そこから ....
家にある薬箱のなかの服用薬を全部飲んでしまったことがある。19のときだ。頭痛薬からキャベジンから風邪薬から、とにかく服用薬は全部飲んだが、水虫の薬など外用薬は飲まなかった。死にたくはなかったのだと、思 .... 私が人様にはじめて認められた文章は、詩ではなく評論であった。それは静岡県民文学祭で芸術祭賞を受賞した。今の私からみると暴論みたいなところもあるし、古くなっているところもあるし、そもそも「評論」と名乗っ .... 赤く青く黄いろく黒く戦死せり  (渡辺白泉)

なんだかだんだん非ジョーシキでなくなってきた「俳句の非ジョーシキ具体例」、今度は時事ネタである。それも茶化すわけにはいかないたぐいの時事ネタである。 ....
母を脱ぐ

血を浴びて
いまだ名もなし  (高柳重信)

すでに忘れられたとおぼしき「俳句の非ジョーシキ具体例」シリーズ、まだ終わってはいない。天災のごとく忘れたころ(実を言えば他のネタが尽 ....
人間であるのがいやで山を行く

スパイする鳥には鳥の秘密あり

晩飯の足しに菜を摘む生き抜くぞ!

春もみじ赤く萌えても桜に負ける

迷彩服迷彩帽で環境保全

どこまでも誰かが踏ん ....
今日は早朝バイトがないけれどまだ起きている。テレビではもうイラクの三人の人質について報道しているのだろうか、いや、まだ報道しているんだろうか。テレビを見る気がしないのでわからない。わからないけどたぶん .... このシリーズは「俳句の非ジョーシキ」であって「俳句のジョーシキ」ではない。勘違いしてる向きがあるとびみょーになんだから、念のため。

さて、ジョーシキを蹴飛ばす前にジョーシキを認識しておけというこ ....
初夏の日に映える
あの黒い羽根は
あなたにいつか送るつもりの
今はないしょの手紙

内容はまだ明かせませんが
なにしろ黒いのです
ところどころに紅さしてはいるけど
腹まで真っ黒けなので ....
吐きたい吐きたいと思いながらようやく粥を啜る。
C型じゃなくてA型の肝炎なんだから死にゃしないと医者が言った。
まあ、死にゃしないんだろう。
死にかけですら、ないんだろう。

風が滅法強いの ....
彼は語る、
砂糖壺に群がる蟻のように勤勉に、
生まれたばかりの赤んぼ並に計算高く、
梅雨時になると痛み出す古傷の神経組織に似て巧緻に、
洗ってもこすっても落ちない風呂場の汚れよりも執念深く、
 ....
青い花を探しているのだと
そのひとは言いました

私も青い花を探していたことがあったのです

ずっとずっと昔 千年のそのまた千年も前のこと
白茶けた山脈を歩いていました
足元には雪があり ....
「私を束ねないで」と書いた詩人・新川和江のことが私は大好きだけれども、あの詩はあんまり好きでない。束ねたければ束ねればよい。名付けたければ名付けてかまわん。カテゴライズしたけりゃ好きにすりゃいいじゃん .... あいつは普通の人間なのだと、地上でごく当たり前に生きているひとりの男なのだと、そしてあいつとの交渉はつまりセックスに過ぎないのだと、そういうことにしてしまいたい誘惑に駆られる。そうしてしまえば、これら .... 窓にノックの音がする
こんな寒い夜更けにやってくるのは
あいつしかいない

上着を羽織ってベッドから出る
夫は眠りこけているいつものように
かすか
とはとても言えないいびきをかいて

 ....
森はあたしの同級生で
森というのは苗字ではなく名前で
苗字は山田とか佐藤とか鈴木とか
そういう犬のクソみたいなたぐいだったと
思ってほしい

あたしはいつも森とだけ呼び捨てにした
mor ....
佐伯さんの佐々宝砂さんおすすめリスト(32)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
男のいる職場- 佐々宝砂散文(批評 ...9*06-4-19
冷蔵庫の扉に貼ってあったメモ- 佐々宝砂自由詩1206-3-6
まるでどこかにつながっているかのように- 佐々宝砂自由詩704-12-31
家庭の成立- 佐々宝砂自由詩4*04-12-7
さらに_どうでもいい話- 佐々宝砂散文(批評 ...204-11-5
どうでもいい話- 佐々宝砂散文(批評 ...904-11-5
夢みるひとのためのソネット- 佐々宝砂自由詩3*04-10-28
チアーヌさん「かわいい匂い」に関する私見- 佐々宝砂散文(批評 ...31*04-10-27
赤土の唄- 佐々宝砂自由詩1104-10-26
プライヴェート・エンド- 佐々宝砂自由詩5*04-10-18
わかりやすい最古の商売- 佐々宝砂自由詩904-10-6
鏡の国からの強迫- 佐々宝砂自由詩404-9-30
夜を恋する人- 佐々宝砂自由詩6*04-9-5
やりたいことがあるんです- 佐々宝砂散文(批評 ...30+*04-5-20
愛していると言ってくれ- 佐々宝砂自由詩204-5-18
自己を愛するための- 佐々宝砂散文(批評 ...1404-5-18
批評という暴力的愛情表現- 佐々宝砂散文(批評 ...2204-5-8
俳句の非ジョーシキ具体例5- 佐々宝砂散文(批評 ...1004-4-19
俳句の非ジョーシキ具体例3- 佐々宝砂散文(批評 ...13*04-4-13
春の野山にて- 佐々宝砂川柳504-4-12
今日はきっと頭が痛い- 佐々宝砂散文(批評 ...8*04-4-9
その2俳句の非ジョーシキ- 佐々宝砂散文(批評 ...1004-3-10
クロアゲハ(百蟲譜17)- 佐々宝砂自由詩4*04-1-21
吐きたい吐きたいと思いながら- 佐々宝砂自由詩204-1-14
私の偶像に捧げる五つのエチュード_あるいは_直喩の二十五の文 ...- 佐々宝砂自由詩204-1-3
青い花- 佐々宝砂自由詩4*03-12-21
名乗りについて(二流詩人7つの条件補遺1)- 佐々宝砂散文(批評 ...403-12-10
あいつとわたし_その3- 佐々宝砂自由詩203-12-2
あいつとわたし_その1- 佐々宝砂自由詩2*03-11-28
森の背中- 佐々宝砂自由詩5*03-9-19

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