中目黒。
都会なんか大嫌いで
ましてや渋谷から二駅のこんな駅で
あんたと暮らすこと夢みてたなんて
ほんと論外。

この5年でこんなに苦くなった。
『思い出は美化される』
あの法則はどこ ....
大切にしていた小鳩を
私がそっと取り上げて
早く大きくなりなさいと
あなたの耳に囁きかける

男の子なら
強い猟師になるべきだと
お父様もおっしゃいました
お父様は自由に空を駆け回る
 ....
夕刻よ もっと光をください
冬の息づかいが とても つめたい
雲のミルフィーユ レースの裾に
遠い日のさくらのような
幻想の海が広がっている

雲の山 空の海ね
幼い頬のかけらが 溶かさ ....
空が誰かのものであって欲しいと思う
できれば、あなたの

  すすき すすき かぜのわだち のこして

あなたがいない世界に
意味がないのではなく
あなたが見捨てたこの世界に
あなたは ....
少年ピエロがステージ終えて
一人夜道を歩いているよ
今日も上手く演じきった
問題なんて何もないのさ

商店街の裏道を抜ける
街灯の明かりさえ
闇に飲み込まれそうだ
道連れになってしまい ....
?.


一日中ひどかった雨も小降りになって
窓から見る白樺の木は
ここ最近やっと葉を落とし始め
冬時間に変わって
六時にはもう日が暮れてしまうようになった
公園の明かりは ....
 

雛壇は燃え尽きた
軽い母を背負って
彷徨う脚がつる
ここらで捨てな

早口で
母が云う

あの鞭で叩かれて
怯えながら
でも
忠義は誓わなかった
本を抱えて
黒い ....
行き場の失くなった
、想いは
身体中から染み出して
白いブラウスを
きれいに汚した

だから今夜、
彼女はカウンターで
一杯のカシスオレンジを
注文した

彼女 ....
秋の、囁きに 世(e)界樹が
黄色の、石英を 散らす夜(No...)
テラスから潜る 眼下の闇-Sui、へ
彩度の無い、慰撫する新天使の爪 其の
思惟とY、マニキュアに散ル スバルの
歌 ....
      1

ホームの後ろに錆びた茶色の線路があります。
線路の枕木は腐りかけ、
雑草が点々と生えています。
線路は使われなくなってどれくらいがたつのでしょう。
わたしは線路に耳を当て ....
怖かったんだろうね
 風が死んでたりしたろうから
  ビルヂングが アロガントに まばたきもせずに
   夜空を おまえを 無視したりしてたろうから   


今日 ....
硬直した光のように
景色が泥沼に沈んでゆく

音のない世界から
チェンバロの音が響いてきて
三毛猫の背中が艶々してきた
足音を忍ばせて
万年塀を伝わり
音もなく地上に降りて

夕方 ....
紫色の光が
車のフロントガラスを突き抜けると
冬の夜を始める
光は焦点へ集まり
紫は黒に変色し
やがては海を創り出す

緑と赤の点滅が
眼球のレンズを通り抜けると
冬の夜を始める
 ....
ワタシというものにとって、
「孤独」というものは生涯のテーマのように思います。

ずっと、むかし、いうなれば、少年時代より、
すこし背伸びしたここちもありながら、「孤独」というものを思ってきま ....
かみ合わない歯車に、また少しだけ時がずれる

秒針のきしみは それでも
壊れたメトロノームのように 私を、
追うから
逃げ込んだいつかの雪原で 私は、
細雪がわずかに切れる夢を見た

 ....
     1 序章

慎ましい木霊の眼から、
細い糸を伝って、子供たちが、
賑やかに、駆け降りてくる。
溺れている海の家の団欒は、
厳格な父親のために、正確な夕暮れを、見せている。
見開 ....
   


少しずつずれた紙の束を。揃えようと焦る
指先が乾くからまた少しずれてゆく、それを
ありふれていると笑いながら言の葉と呼び合った
ふたり



絶え間なく淡い音で空隙をう ....
あいつと初めて会ったのは
制服着ての入学式
期待に胸を躍らせた

春 桜の木の下で

暑く輝く太陽と
どこまでも澄んだ空のもと
互いを認め合ったのは

夏 桜の木の下で

季節 ....
それは深海の鯨の見る夢の続く長さ
それは絶滅した肺魚の目に宿る光
天井から滴り落ちる水の連なりは
脳内に残る祖先の記憶を浸し
痛みさえも忘れ去らせたままで 緩慢に溺れさせた

まるで
そ ....
見覚えのない住所から
冬の匂いの封筒は届き
記憶の引き出しから
銀のペイパーナイフと
あらん限りの想いの欠片とを
わたしは交互に取り出す


かさり、と開くと
月夜の薄明かりのなかで ....
お帰りなさい
心から待っていました

やっと帰ってきて
くれたのですね

あの人はもういません
赤い赤い波が押し寄せて
あの人は一瞬で
さらわれてしまったから

私はこの浜辺に残 ....
過ぎ去る景色を振り返ると

そのどれにも悲しみが含まれていた



一つ一つを見返しては

傷をえぐられる感覚



その時の私はどれだけ

その事に傷つき、恐怖したの ....
       
      1

ゴルゴダの丘の受難が、針のように、
人々の困惑の眼を包んで、
砂塵の闇に、厳かに、消えてから、
すべてを知った空は、
瞬きもせずに、顔色を変えることなく ....
ぶんっ

  
風がさそう夜は
目が潰れるほどに 
 眩しく 暗い
銀に輝く夜が

ぶんっ
  
視線をすい ....
秋風の中を歩くと
そのひやりとした空気が
私を寂しい気持ちにする

日に日に秋風は冷たくなり
やがて木枯らしとなっていく
落葉の舞うなか
私は混乱する
自分が木枯らしに飛ばされて
消 ....
蛍光塗料で
発電したような、
剥き出しのエポック

僕は感動して
いやらしくニヤけていた
ここが先端

ひき裂かれ
乖離した阿吽が
子作りをしていた

終焉の人々は
自由に蹂 ....
夜明け前 ぼくらの宇宙(そら)では
屋根ではじけた流星が うるおいの濃紺に飛び散るんだ
プレアデスの向こう 溢れ出てくる流星を
君の瞳に刺しゅうして
対になった星の光が ちかちか燃えるのを見て ....
遠ざかる二段ロケットの軌道
静寂に浮かぶ銀のカプセル
どちらが動いているのか、は
もはや問題ではない
ただ、離れてゆく
    {引用=
(お腹空いたかい、ラナ
(大丈夫、ピザを持ってき ....
高速道路の横で

光ネオンに包まれうたた寝している

行き交う車をかすりながら

ゆっくりと歩き出す

飛び立つ鶴の群

湖には立ち止まるほど遠くにじむ

髑髏のパ ....
このアパートに住み着いている猫の話では
世界はすでに終わってしまったらしい
猫は目を細めて悲しそうにしているが
世界がいつ始まったのかまでは教えてくれなかった

仕方がないさ、と猫は言う
 ....
月夜野さんのおすすめリスト(332)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
中目黒の馬鹿女- ごまたれ自由詩21*06-11-23
アドニスの小鳩- 三条麗菜自由詩13*06-11-21
afterglow- たちばな ...自由詩15*06-11-19
だれのものでもない- たりぽん ...自由詩14*06-11-18
少年ピエロⅡ- 青山スイ自由詩1806-11-18
漂流- 水在らあ ...自由詩32*06-11-18
観音- ピクルス未詩・独白3*06-11-18
stain- lazy自由詩2*06-11-17
散ル秋、石英の夜- 六崎杏介自由詩306-11-17
忘却の深層より—東京- 前田ふむ ...自由詩22*06-11-16
遠叫(TOKYO)- 水在らあ ...自由詩39*06-11-16
- あおば自由詩7*06-11-15
紫色の光が冬の夜を始める- ぽえむ君自由詩9*06-11-13
「詩を_想う」- わら未詩・独白6*06-11-11
ささめゆき- Rin K自由詩45*06-11-10
夜を夢想する海の協奏- 前田ふむ ...自由詩27*06-11-9
みず- Rin.自由詩22*06-11-8
- 月焦狼自由詩1*06-11-8
Espoir_nourri- Utakata自由詩306-11-3
ベルベットの夜- 銀猫自由詩24*06-11-2
ナルシスの帰還- 三条麗菜自由詩606-11-2
秋の夜長のネガティブ思考- おっとっ ...未詩・独白4*06-11-1
遠い眺望- 前田ふむ ...自由詩17*06-11-1
今夜- 藍静自由詩11*06-10-31
寂しくて- ajisai自由詩5*06-10-30
終焉の間、僕を住ませてください- はらだま ...自由詩20*06-10-30
流星を刺しゅうして- たちばな ...自由詩9*06-10-29
衛星クーピー- 佐野権太自由詩19*06-10-27
幻想夢の奥底に- こめ自由詩1406-10-26
ブルードロップ- 青山スイ自由詩3006-10-25

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12