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☆
そろそろ着陸する
と云うので
五人の宇宙飛行士たちは
めいめい
色鉛筆や携帯電話や文庫本やマニキュアなどをしまい
いやいやながらも手をつないで
着陸に備えた
しかしそれ ....
いったい
どうしたことだろう
むらびと1は
むしをきめこみ
むらびと2には
ぎゃくにみちを
たずねられ
おおさまに
なやんでるけはいは
ひ ....
目の前にはたくさんの優しい言葉の数々
綺麗なガラスの花 可愛いぬいぐるみ
そして友達の心のこもった笑顔
髪の毛を切ってみた
少し違う自分が鏡に向かって微笑んで
違う人になれたなら
そう ....
峰打ちじゃ
安心せぇ峰打ちジャ
そうじゃ峰打ちじゃ峰打ちじゃ
心配する必要はない峰打ちじゃ
あれもこれも峰打ちじゃ
だからしっかりこころもてぃ
なにもかもが峰打ちじゃ
真剣でさぇないのに ....
焦りをおぼえた場所からは
やさしくきこえる
誘惑のつめ
口笛をなつかしむまでは
曲がり角などこわくはなかった
憂いにまみれた地平には
消せないほのおと
水夫のつばさ
....
やったームカついた!
俺は今のおまえの言葉にムカついたぜ
おまえごときに馬鹿にされて死ぬほど悔しいぜ
悔しくて悔しくて嬉しいぜ
だってそうだろ?
月並みな表現だけど俺はこの悔しさをバネにする ....
心の中にある草原に
乾いた強い風が吹いているので
雨を降らせてみました
大きな虹が架かかりました
心の中にある森に
細くて尖った枝が軋んでいるので
葉を茂らせました
多くの鳥がさえず ....
ああ、ここにいたのかい(ここにいたんだね、)
抱えた膝はこわばって
下ろした腰は冷え切って
青々とした何を見ていたんだい(見ていたんだね、)
す
っ
とすじは白い
....
それから
細かく散った蒸気が窓に寄り添い
部屋の外の冷たさを教えてくれる
目を瞑っても消せないあかりがある
ここが最果てだってことはいつでも言える
手を伸ばしただけ今が伸びていく
....
六本木の夜を友達とはしゃいで
知らない人の人ごみの中で
音楽になんとなく体を乗せる
たまたま出会った男の人と
少し話してお酒をもらう
あたしはいつもピーチフィズ
名前と嘘の ....
血は、苦手じゃないのです。
跳んだ日に、べったり手についてたし。
よく、口から出てるし。
けどね、あの臭いは嫌いなのです。
ちょっと、吐き気がします。
蟻を殺した、臭 ....
生まれ立ち上がり歩いて来た
嘘ばかりついていた
居留守と空き巣の日々だった
魔法の鍵を手に入れた
目を上げたら君が居た
目を閉じたら苦しくなった
目を開 ....
与えられた台詞は
確かに綺麗なんだけど
自分の本当の気持ちじゃない
当たり前なんだけどね
だから監督には内緒で
脚本を破り捨てたんだ
荒削りな表現だけど
心を込めて言えたんだ
....
校庭で担任の先生が
カマボコを食べ続けている
僕らのささやかな幸せを願っている
その向こうの少し遠いところには生家があって
大きな窓から僕の可哀想なお父さんが
目を瞑っているのが見える
....
北からの強い風が吹いていた
枯葉をまだ護っている木々にも
誰もいないベンチにも
そこに流れる時間さえ吹き飛ばし
風は強かった
明け方の夢に両の頬が濡れて
世界中で独りぼっちのような目覚 ....
雪が溶ける様に
花が枯れる様に
儚い故に美しいならば
花火が一瞬咲き誇る様に
流れ星が瞬く様に
消えゆく故に美しいならば
あたしは今を輝きたいと思う
過ぎ去った過去よりも
....
真夜中
のどの乾きに目を覚ましコップの水を飲み干すと
小さな波音が聴こえて不安定になる
部屋の隅で水槽は
溺れそうなほど満水で
薄いガラスを軽く叩くと
魚は眠るのを忘れてため息によ ....
あの小さな恋が終わって
零したのは少なからずの涙
残ったのは心地よい 何処かしら懐かしい 小さな切なさでした
けれど この大きな恋が終わって
零したのは数え切れない笑い
私がせっせと私の中で ....
鼠に喰われた 林檎のように
夜空で
侵食された
月のように
どこか欠けた自分。
異端を糾弾する声が
“欠片を探せ”と
追い立てる。
どこかで
荊 ....
緑色の少年が白光の中を泣きながら歩いている
彼の、砂利道を隔てた向こう側の意識の中には
水色の少女の後姿があぜ道を逸れて歩いている
そうして彼女はいつも田んぼの水の中へ沈んでしまう
だから彼は ....
テクノゴシックな パーティ会場で
はめをはずして 騒いでいる
認証キーをもらったら 母船を操縦できる
最終兵器の プログラムに
アクセスして 宇宙を滅ぼせる
ものすごく
花を見たいと想う時
外は
なぜか雪が大地を覆っている
諦めきれず
かといって何もできず
この気持ちを心に抱き
想い描くのは
実際の外見の花よりも
ずっと綺麗な花
....
星を 光らせましょうか?
月色の道路をゆきます
音も無く
声も無く
ただ街灯の無い藍夜へ
灯りが少なくなるにつれ
夜の雪が薄藍に染まっていきます
雪と月が ....
私だけを見つめていて
お願いよ
その瞳に私だけを映していて
他に何も誰も映しては駄目
キミを私以上に思う人なんか
誰もいないんだから
愛しているの憎んでいるの
恋はいつも紙一重なの
....
貴方のその横顔から目が離せませんでした
とても儚げな寂しげな微笑を
何かに怯えるかの様に俯いた目線を
全て記憶に焼き付けたくて
目を逸らすことを忘れてしまったかの如く
ずっと貴方を見つめ ....
コインランドリーにパンツを忘れた
慌ててとりに戻る
男が一人 イスにすわって雑誌を読んでいる
ほとんど 裸
パンツ一丁だ
それはどう見ても 俺のパンツ
洗いたての 俺のパンツ
....
涙を混ぜる、という行為には
冬の夜は長すぎる
ひつじが百匹を超えたら ふいに湧き出す
僕って何だろう、みたいな問いかけに、いつも
たまたまこの星に生まれて
たまたまこの国に来 ....
幸せを数えたらって歌あったっけ
幸せって 数えられるのかなあ
そうゆってるんだから数えられるんだろっけどでも
幸せって 単なるいいことじゃない気がするんだけど
どうなんだろなあ
幸せ ....
何十の唇を
重ね合わせて参りました
たった一度きりの
その後に何も生まれないくちづけや
何度も何度も
歯をぶつけ合いながらしたもの
私は何十の人々と
唇を重ね合わせ ....
あなたの
素直さも
幼稚さも
全部受け入れたつもりでいたけれど
あなたの
素直さも
幼稚さも
私にとって
こんなにも凶器になろうとは
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