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紫が染みだし跡を残した
眠りかけの紫陽花は
次々に色を手放していく
雫に色が宿り
すがりつくわたしを紫陽花色に染めていく
柔らかな土に倒れる体
内側に眠る紫が
わたしを飲み込み根 ....
深く心に届く景色は
あなたを映す鏡と同じ
哀しい人がいたのなら
頭を撫でてやりたい
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私は自分が泣くとは思わなかった


同僚と酒を飲み
語り合い
別れた時
涙が出た


酒を飲んで居ても友に言えなかった
卑しい自分 ....
出張帰りのいつもの近道
車を走らせると道は
その先で
星空に切り取られる
そこが星越峠
たどるたびに
僕は宇宙から帰還する

    会えない夜は輪郭を想う
    あなたのかたちが ....
グレープフルーツの中に
何かがあるんだと思う

沖に出たときの風
外国へ行く船
大切に持ったままの手紙
何度読んでも分からないところがあって
おたがい誤解しているんだと思うけれど
説明 ....
夏の暑さで
水が煮えて
水槽の中
飼ってた金魚が絶滅した。

 {ルビ地球=ほし}を単位で
 話さないでください
 そんな大きなもの
 僕の腕には入らない
 未来を基準に
 語らな ....
桃色のカップケーキに銀のフォーク
ファミリーレストランで夜を明かして
秘密を二つ三つ忘れた
四つ五つもらった

窓のむこうには朝焼けの街
そのむこうに小さな山
あの山には小川があるかしら ....
この日に
何度目覚めても良いことなんてないだろう


おぼろげに繋がった手足を
まばたきが裁断していく
畦道を歩きながら
すうと伸びた苗が風に傾れて
順々に光を浴びているのを見る
け ....
炭酸水を注ぎ
紫陽花を浮かべた
青く揺れる光に誘われて貴女がやってくる
指を入れて
かき混ぜて
炭酸水は嫌いと笑みを浮かべて
溢れて甘い
肌のざわめき
 
白地図に雪が降り積もる
数える僕の手は
色のない犬になる
古い電解質の父が
真新しい元素記号を生成している間に
妹は今日はじめて
言葉を書いた
それを言葉だと信じて疑わないので
 ....
イマジネーションを爆発させろ
ベルリンの壁は一九八九年に破壊された
これは情報であって知識ではない
偉そうなこと言ってごめんなさい
だからぼくはペテン師です

二〇〇七年四月十八日
・  ....
?
せかいが
海のなかで
おるがんをひいている
けれど少年の手が
水を掻きわける音で
それは誰にもきこえない
それは誰にもきこえない
いかだだけが知っているひみつ
それは誰にもきこえ ....
きみが
許し
ていく、夜に、引き
裂かれて
いった彼女が、わたし
の外に運ばれて
いって、それから自らのもとに
戻ってくることが
ないように、わたしは知らない、きみ
が知っている ....
少年が瞬きをする間に
世界は始まって終わった

髪の長い女の睫毛の下には
よく潤った泉がある

古くから伝わるやり方で
劇場の赤幕を閉じた

背中を丸めた老人が
その前で立っていた ....
ある日めんどりは思いました
どうしてわたし
歩いているのかなあって
ためしに羽ばたいてみたけれど
やっぱり重くて飛べなかった
もう何年経つかしら
最近は疲れちゃって
毎日卵は産めないわ
 ....
きみのようであったら、彼女の
ように、包絡
していく

わたしの
ようであったら、夜に
彼のように、
そうあるかもしれないきみが、包絡して
いく、
数々の
星々


 ....
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それは初夏のある晴れた日の夕暮れのこと。ふと見上
げた空に、解き放たれた赤い風船が一つ、橙色の風に
吹かれて、揺れているのが見えた。


《 風 ....
湿っぽい白に街全体が覆われる
寂しげな鐘の音がして誰かが振り返る
彼女はヘッドホンに耳を押し当てて
向こう側の金色に飲み込まれていく
地下室で独りが笑い、地下室で一人が怒り、地下室で独りが泣く。
同時刻、地上の街では大勢が笑い、大勢が怒り、大勢が泣く。
そして、独りは、地上の街を悲しむ。
笑いと怒りと泣きの種類が独りとは違うか ....
激しい雨
重く深い雲の隙間
金色の夕陽
霞む虹


フロントガラスの滴り
暗さの垂れた前方
真横に広がる黄昏
対向する光のパズル


終わりを支えた始まりが
忘れ去られようと ....
 
父は毎日仕事で帰りが遅く
平日は構ってもらえなかった
父は日曜日になるとキャッチボールをしたがり
僕はよく公園に連れて行かれた
普段からあまり活発な方ではなかったので
あまり楽しくはな ....
気がつくと足元にりんごが転がっていた
ゆっくりと地面に沈みこむ自分を見ていた
自由にならない体で
涙だけが自分の肉体を離れていった

遠くからやってくる
7人の働き者の同居人たち

胸 ....
梅のにおいだ



がらんとした空洞のせかいに
手をひたす
わたしがさわれて
感じられるものを
おもいきり吸い込むために


あざといまなざしに 
淋しくかかげた
いたみの芽 ....
レクエルド。
砂時計が音もなくなだれを成して舞い墜ちる
夜にあなたは迷いこんできたちいさな銀河を
手のひらでつつむように抱きとめる 葉脈を
透かしてみえる地球の裏側では生れながらに
しろ ....
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ここにいるのは狼ではない。

ここにいるのは野鼠なんだ。

魂、

泥水にまみれて寒くて、

悴(カジカ)んで、

舌先は闇 ....
例えば君が思うこと

赤い自転車 甘い香り 新しいシーツ

より良く僕たちが暮らしていくために必要なもの

例えば僕が思うこと

おいしいごはん 楽しい夢 ふわふわの毛布

明日が ....
あの光 野の光

遠く続いてく 丘の緑

満月の夜に 話をした

色をとり色を読む

あの光 野の光

まだ覚めきらぬ 思い出

カーテンのゆらめき 慟哭

色は消えて色と ....
{画像=080420115727.jpg}
暖かい色
冷たい色
色々あるけど、
何色が好き?
ぼくはダイダイ色。
暖かくて何か期待させる色。
晩秋の夕暮れこれから寒くなる時のマフラー。
 ....
血がでてるよ

言われて気付いた


そういえば痛い
なでるような叩くような信号が破壊されてるような
感覚
いつ配線を傷つけたのか
正常のなかの異常な部分がむきだしになる ....
夕方の終わりを見つめる

夜とはひとつの物質だ

夜とはたぶん雲のようなものだ


幼い頃を

洞窟のようなところから

覗いている



影とは雲のことだ

傍観 ....
かとりさんの自由詩おすすめリスト(148)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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哀子- 小禽自由詩208-7-10
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グレープフルーツ- ふるる自由詩9*08-7-8
水槽の中赤い魚狭い狭いこの世界- 亜樹自由詩308-7-8
秘密- ふるる自由詩6*08-7-8
パノラミック- れつら自由詩608-7-4
炭酸水- 暗闇れも ...自由詩108-7-4
化学- たもつ自由詩1008-7-3
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羊水記Ⅰ- 土田自由詩408-6-24
nothing- こもん自由詩108-5-23
幕役- 小禽自由詩208-5-16
はばたくめんどり- チアーヌ自由詩308-5-16
envelope- こもん自由詩308-5-12
風_船- beebee自由詩11*08-5-9
くもり- 小禽自由詩4+*08-5-6
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森の奥で- 暗闇れも ...自由詩208-3-14
わたしは春にうまれた- アオゾラ ...自由詩12*08-3-11
バンドネオン- 角田寿星自由詩608-2-13
野_鼠- beebee自由詩3*07-12-17
スフィンクスのお漏らし- 斉木のり ...自由詩107-12-13
色をとり色を読む- 斉木のり ...自由詩107-12-1
イマジネーション- beebee自由詩9*07-11-18
十四歳- アオゾラ ...自由詩15*07-10-9
傍観者- 吉岡ペペ ...自由詩607-9-8

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