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いわれのない不安
水溜まりに滴が落ちるみたいに
広がってく


静かに


約束されていない将来に
気持ちはどうせ頼りない





音のない部屋 ....
重たいよ、重たいよ、と稲が鳴ります


生まれるよ、生まれるよ、と栗がもうすぐ妊娠八ヶ月です


うーーん、と心地よい秋風に、晴天が背伸びをします


ぐう、ぐう、と魚の雲を見たわた ....
たまゆらぐ
あきのひとみで
草のなかにかくれた
君をきいている

何かにすがりつきたいふうな君は
細い、ほそい線になって
なまみの月を仰ぎ
永いときを抱え
ふるえる

{引用=
 ....
窓辺の四角い夜に うなだれた手をかざすと
しずかに風は 
終わりの夏を打ちつけてくる

部屋中を駆け巡る息づかいは
いつもそこに置き忘れてあるから
死をつつましく夢の先に灯して
ただ耳を ....
湯船に浸かり
うつらうつらしていたら
突然誰かが部屋に入ってきた気配を感じ
バスタオル胸元に巻いて飛び出すと

消したはずのルームライトに薫る
わたしの大好きな秋桜のアレンジメントに
添 ....
しめった風が頬をなでるのをやめ、
埃のような雲霧が二人の呼吸を失わせていく
白くかすんだ記憶の中で
街灯だけは飴玉のように赤く潤んでいたが
  
  私はそこにいるはずなのか
  そうでな ....
地球を飼いたい
掌に乗るくらいの
小さな小さな地球があったら
わたしはそれを飼って
今度こそ
大事に大事に育てたい
毎日、綺麗な水をあげて
毎日、空気の綺麗なところで散歩をさせて
熱が ....
夜中に目が覚めて
月明かりの中に夫の寝顔を見つけた
よく見ると額にはチャックがあって
少し迷ったけど
開けてみたら
不思議な記号や色や
匂いや音が
チャックの向こうに収まっていた

 ....
空が割れたような音がしたので確認すると、飛行機が近いところで飛んでいた。
わたしに白いお腹を見せているけれど、わたしはそれを雲とは間違えない。
どこから、何時の間に、こんな近くに来たのだろうと思っ ....
今年初めての赤トンボを、電線に見つけました。
秋になると、いつの間にか現れる赤トンボは、
どこから来て、どこへ行くのでしょうか。
きっと、調べた人がいると思います。
昆虫が好きで好きで好きな人 ....
カルピスを飲んだら、凄く濃かった。
何故なら、氷が溶ける前にすべて飲んでしまったから。

南極の氷が溶ける前の海の水と、今の海の水は、濃度が違うんだろうか。
小学生の夏休みに行った海の水の味と ....
埃のように浮かんでいる
幾多ものかなしさを
君の代わりに受け取ります

郵便受けにはそんな毎日以外は
何も配達されない代わりに
仰ぎ見た夜空には
少なくとも名前を呼べる者達が
いくつか ....
病院で診てもらったら
うどんこ病にかかっていました
お医者さんは
専門じゃないので、と言って
生花店の名刺をくれました



お店のひとは
ぬれた脱脂綿で
手のひらを優しくぬぐって ....
硝子に押しつけた
こめかみをたどって
冷たい雨がしたたる
降車ボタンは
どれもかなしく灯りそうで
斜めに落下する、指先

目的地なんて
最初から
あるようでなかった

オクターブ ....
ラムネのビー玉を
半分あげるの、と鳥かごに入れて
じっと様子をうかがっている
握り締めたもうひとつには
何が映っているの

+

冷蔵庫の隅に
食べちゃだめ
と念を押されたりんご飴 ....
それは
細く透明な糸に操られた
いっぺんの羽である
淡いひかりに温められた石のうえに
ふわり、着地しそうにみえて
寸前で自由に浮上する

どこかへ帰着しようなどという
よこしまな結び目 ....
国道を南下すると
海がひらける
それは
わかっているつもりだった
潮の香りがしている
目を細めて見つめている

+

波打ち際で
砂をかく
砂をかくと
掘り起こされてしまう
 ....
あまりよく、覚えていない

ふらふらと適当に帰りついた夜
白く重たいドアの先で
お父さんが
ガチガチに冷凍されていて
あれ、しっかり保存されていたんだ
そうドアの前の過去に
気が付つい ....
濃いほうのお父さんの
ガハハな笑顔もいいけど
やっぱり私は
うすいほうのおとうさんの
静かなほほ笑みが好き

声に出して呼ぶと
両方振り向いて
うすいおとうさんが
所在なさそうに下を ....
青いユニフォームが体育館にいます
3人の外国人選手と2人の日本人選手は
背が高くてスマートな18歳です

彼らはスピーチの後にゲームをします
体育館がいつの間にかコロシアムになり
ボールが ....
受験生という立場だからか、
普段より嫌なことが多いです。
余裕ないんだね。
ないんだよ。

記憶に左右させられて、
勉強も思うようにはかどりません。



けどね、あなたを思い ....
郵便受けに入っていたのは
営業スマイルの葉書と
ネクタイをきちんと締めた葉書

営業スマイルの葉書を開いてみると
べりっという音を立てて
用のないパンフレットを差し出してきた
次から次へ ....
両の人差し指でぱたぱた
ニワトリが餌でも突いているようで
思わず吹き出しそうになるけど

なにやら真剣に打ち込んでいる
あなたの横顔
見方によっては男らしいとも言えそうで

古いやつだ ....
院からの態度のデカい実習生
ツンツン頭を嗜められた
合コン来てるんじゃないんだぞって

気にする様子は無さそうで
焦点の合わない目で校庭を見ている



おせっかいな協力者
善意と ....
階段の上で陽気な彼女を

横から飛び出した男が突き落とす

狂気に満ちた顔は

道化師のように愉快で

彼女はケラケラと笑う


彼女は空中で踊る

手足を優雅に伸ばし

 ....
緑色の雨が降るとき
どこかで誰かが泣いている
そんな気がしてならないのは
あの日君と出会ってから

やさしい心の奥で
僕は君を求めている
このままやるせないままで
雨に打たれるのもいい ....
血のにじむ空をゆびでなぞる
なぞりながらする自慰の必然性で結わかれた髪の毛のリボンがほどけていく
地下鉄の券売機の中に吸い込まれていく札をみている
どこにいくんだろう
あたしはこれに乗っかって ....
僕の歩くその上で

猫は二匹で鳴いていた

邪魔者はきっと僕なんだ

邪魔者はきっと僕なんだ


突然雨が降り出した

僕の心の無意識が

二匹の邪魔をしたようで

周り ....
天涯孤独だからさ…
それは、あなたの口ぐせ

帰るべき家があって
待っていてくれるひともいる

それなのにどうしてそんなことを言うのだろう

こころの空白を満たそうと
終わりの無い旅 ....
鬱屈した僕のドロドロとした心は涙の海にしずんだ

青空の下のささやかな幸せは

僕を誘っているようで

拒んでいるようでもある


僕はどこに流れてどこで果てるのか

ふらふらと ....
シュガー・ソレイユさんの自由詩おすすめリスト(232)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
戯言- caleha自由詩208-9-10
初秋- 小原あき自由詩16*08-9-10
交感する秋の声紋- 佐野権太自由詩27*08-9-10
終わりの夏- 二瀬自由詩11*08-9-8
ゲリラなひと- 恋月 ぴ ...自由詩23*08-9-5
喪失の仮面- 二瀬自由詩17*08-9-3
まるで今のわたしみたいに- 小原あき自由詩23*08-9-3
チャック- 小原あき自由詩9*08-9-2
上の空- 小原あき自由詩5*08-9-2
赤トンボ- 小原あき自由詩8*08-9-1
カルピス- 小原あき自由詩16*08-8-29
手紙を出しに- 二瀬自由詩8*08-8-28
うどんこ病- 佐野権太自由詩32*08-8-27
九月のシャツはグレープの匂い- 佐野権太自由詩12*08-8-26
夏の残り火- 佐野権太自由詩18*08-8-19
朝のイマージュ- 佐野権太自由詩8*08-8-15
海のアルバム- 佐野権太自由詩17*08-8-13
- 二瀬自由詩16*08-7-12
おとうさんレプリカ- 佐野権太自由詩11*08-6-24
FC選手が来た日- 西日 茜自由詩3*08-6-9
カタルシス- はるこ自由詩208-6-9
客の来ない家- 小原あき自由詩19*08-6-9
古いひと- 恋月 ぴ ...自由詩18*08-6-7
WEEKDAY_STORYS- 西日 茜自由詩7*08-6-7
階段- 三上山一 ...自由詩308-6-6
緑色の雨が降るとき- 未有花自由詩12*08-6-6
梅雨前線- モリマサ ...自由詩18+*08-6-4
恋猫- 三上山一 ...自由詩508-6-3
支えられるひと- 恋月 ぴ ...自由詩27*08-6-1
青空- 三上山一 ...自由詩4*08-5-30

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