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夜の信号
青緑
一台も通らない国道
やがて
赤に変わり
青になり
また赤になり
青になる
誰も通らない
おーい
みんな
死んだのかい ?
....
何処かかが悪いわけではない
血が滴り落ちてるわけでもないし、
痣があるわけでもない
なのに体に痛みを感じる
定かではないが、言うなれば胸の辺りが
幽霊はいないと思うけど
超能力はあるんちゃうかな
こんだけ人がおるんやから
2人くらいは使えるやつ絶対おるて
思考は脳内の電気信号や
それがやで
頭ん中で行きかっている訳やわ
街を飛 ....
今は昔、をとこありけり。
いとあやしき箱の詩歌の会にしげく通ふ。
投げ打ちたる文、すなはち返し給う局ありけり。
誰にか会はむと入りしかども、いらへなかり
ければ、つれづれなることを語るうちに、 ....
「おとうさんかってにいかないでよう」
そうだね
きみのおとうさんは かってだ
きみのおとうさんは きみの知らないところで かってにあそび
きみのおとうさんと きみのおかあさんは きみの ....
今は昔、をとこありけり。
片田舎に住みければ、いとあやしき箱にて文を交じらふ。
箱の中に、あまた集ふ詩歌の会ありて、よき歌には人々
より数を賜る。
思ひ起こして歌をばと箱の中に投げ打つも賜ず、 ....
僕が知っているのは
大手町で働き始めた頃のあなたの瞳からだ。
コンクリートの照り返し、
液晶モニタの照明、
窓の無い会議室の蛍光灯、
非常灯の赤いランプ、
最終退室の暗闇、
....
自覚していないものは
責任感など持ち合わせてはいない
古い自由帳の表紙の
写真の仔犬は大人になって
もう死んでしまったかな
わたしはまだ
生きているけれど
自由帳に
じゆうなゆめを
描かなくなったよ
いつの頃から
ゆめは ....
布団だか
地べただかわからなく
倒れこみ
かいだ匂いは
金木犀
嗚呼
わたしは
それだけで
しあわせ者だ
雨の降る夜の路地裏を
酔っ払いの男は一人
鼻歌交じりに
傘も差さずに歩く
涙色の音符を背後に振り撒いて
雨は降り続き
路上に散らばった音符は濡れて
よろけた男の後ろ姿は ....
「ありがとう」と言われたその瞬間
なぜだろう
口の中に栗が入ってきた
思わずその栗を噛み砕く
栗の味とその匂いが
自分を包み込む
なぜだろう
食べてもいないのに
そういえば ....
ふと
金木犀の匂いがした
気がしたんだけど
まだ
咲いてないだろうと思う
洗濯物は
乾かない
いまはまだ
無理
いつか
金木犀の大樹の下で
橙色の雨を ....
小学生の時だった
詩を書こうと思ったら
まずはおまじない
ぽえむかんすう
ぽえむふぁんくしょん
ぴぃはえすとえいちのかんすう
ぴぃはぽえむ
えすはじょうけい
えいちはしんじょう
....
晴れ渡った あの空 だったかしら?
それとも 父が抱き上げてくれたあの空だったかしら?
母の 背中のあの空だったかしら?
おばあちゃんと見上げた夕焼けの空だったかしら?
悲しくて目覚めたら夜だ ....
さみしく囁く
そっと静かに
夜は
流れる
川面には
風
さよなら言葉
これから二度と
言わない
好きだとか
嫌いだとか
忘れてしまえ
昨日も今日も
明日も未来も
全 ....
生まれながらにして入れられた
透明な箱
透明なので見えない
けれど箱
外には出られない
不思議なことに
透明な箱は手の中にあると錯覚される
錯覚されたまま
自在に扱っていると思われ ....
こんにちは
なめくじ
イカの塩辛じゃないんだね
きみがもし
飛んだら
恐怖
生ものだから
でんでんむしじゃないから
はだいろだから
なめくじら
なめくじり
なめくじる ....
環形動物の好む
クチナシの花が咲いて
夏が来る
ふくらんだ
白い腹の上で
笑いながら
木イチゴの実を摘んだ
開かれた朝
口を閉じていたイモリ
小さな水たまりの底に
きらりと ....
口をつぐむ
ちゃんと話を聞いてくれる人いないから
あっちから
こっちから
のびる糸
引っぱってより合せ
不恰好な糸つむぐ
近寄らないから
....
{引用=神様のため息は誰がうけとめてくれるんだろう}
夜
この紺色の時間
たくさんのため息が
枕に
コップに
カーテンに
網戸をと ....
削れて行くこの身を私以外の誰が救ってやれると言うのだろう。
所詮、わが身を守りわが身を誇れるのは自分だけなのだ。
誇れるだけのものを残せるかどうかは、それもまた自分次第。
終焉のある ....
結婚おめでとう
幸せになれて良かったね
これからも沢山の幸せを
いっぱい探すんだよ
結婚おめでとう
いろいろ楽しみだね
君の事はあまり知らないけれど
本当に良かったなって思うよ
....
嘘ばかり
音速の貴公子なんて言われながら
あっけなく亡くなったアイルトンセナが
繰り出すパンチは避けられない
銀座の柳の木の下にも泥鰌は泳ぐ
お酒が好きな泥鰌たちは ....
わわくとは衣がほつれるという意味のようで
ろらんとは人の名のような電波航法のような
いずれにせよタイトルの意味が分からない
分からない場合は食事をしてからニュースを見て
....
今時の奴らと来たら
交番電流も知らないで
偶に停電すると
あっ、直接放電なんて訳の分からないことを叫んでいる。
北の宿にも電灯がともり、雪解けのせせらぎがあわただしく駆け ....
すべすべしたビロードの服
きんぽうげは穏やかな黄金の波のよう
美味そうな花粉をぶら下げてお帰り
よく唸る翅は迷わないため
眠る赤ん坊の邪魔をしてはいけない
突然、閉所恐怖症ですか、
と聞かれ
慌ててそうじゃありませんと
笑顔を見せる
笑顔を見せたって
MRI撮影室の
空洞の中に居る私の顔は
見えやしない
ただ、
むっつりした顔で答えたら ....
夜はうえ。昼はしたを見て歩くのがよい。
ひかれたトカゲが一匹、ひからびていた。なぜか仰向けで。もしかしたらひかれた後、のたうち回っていたのかもしれない。肌がぴりぴりと痛い陽射しの中。彼のお腹の ....
一日分の想いを貯めると
いくらかの利息がついて
想いは膨らんでいきます。
みんなのそんな利息が
幸せな想いだといいな。
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