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「明日の情」


優しく蛇行して
適度に濁って
こそばゆく岸を撫でながら
僕の根底を流れる
情の小川は

ときおり
なす術もない豪雨に
のたうち回って

 ....
いくつめかの丘の上で
目から流れ落ちる汗を拭った
いったい誰のための汗なのか
そんなもので救われようと思ってる
自分がちゃんちゃら可笑しいよ

勾配の緩やかな所を
選んで登ってきたは ....
浜町で地下鉄を降りたら
明治座を背にして
とっぷりと暮れた
甘酒横丁をまっつぐ歩く

人通りも疎らな通りを
吹き抜けていく北風が
飼い馴らしたはずのひとりぼっちを
カ ....
低いほうへ
もっと低いほうへ

流れていこうとする本音を
どうしたものかと
眺めるばかりの今日この頃

後ろ向きは
好きじゃありません

斜め上45度に向けた建前を
たまに誤 ....
青空に顔を向けて
無邪気に咲いた早朝
陽射しが眩しすぎて
不甲斐なく萎んだ午後

無力を思い知って
力なく項垂れた黄昏
もう夢なんか見ないと
突っ伏して泣いた真夜中

花が落ち ....
吹きすさぶ風に
みがかれて
凍てつく水に
すすがれて
透き通ってしまった
哀しみは真冬の
背骨に宿った

遠ざかる空に
みはなされて
優しすぎる光は
とどかなくて
行先すら ....
草食系だと
もてはやされたり
馬鹿にされたり

その度に
膨らんで青空を目指したり
萎んで地面に貼りついたり

そんな僕は
サヨナラも言わずに
強制終了された恋を
いつまでも ....
愛してると 言いまくる 鬱陶しい 笑顔の 男


過去の 危険な 口約束に 蹴躓き 転ぶが


さすがに しぶとく 素敵で セクシイに 素知らぬ風情


高飛車な 知識人は つま ....
雨が滑り落ちる
雪が零れ落ちる
花が乱れ落ちる
涙が伝い落ちる

決められた方向で
定められた法則で
ただ落ちていく

あらゆるものを
ありのままに
受け止める大地に
突っ ....
終わりたくない昼と
始まりたくない夜が
西の空で見つめ合っているような
そんな色だった

手放したくない光と
受け入れたくない闇が
西の空でせめぎ合っているような
そんな色だった

思いがけない桃色 ....
わたしを見ている
あなたのネクタイが
少しだけ曲がっているのが
気になって仕方がないけれど

愛しさが憎しみに変わる瞬間を
型に流し込んで作った
わたしの細すぎる指先は
ディスプレ ....
言葉を
見つけた

探していた
ジグソーパズルの
最後の1ピースのような
言葉を

言葉を
見つけた

欠けていた
色えんぴつの
代わりの1本のような
言葉を

そっと
近づいて

陽だまりと一緒 ....
とりとめのない物思いに
舞い降りた芳しい栞
見上げた梢から零れる
オレンジ色のはにかみ

とりとめもなく高い空を
自由飛行したがる意識
ゆるやかに誘うような
オレンジ色のためいき

眉間に堰き止めて ....
ときどき
風のように想い出す


のようなもの

唇をとんがらせて
僕でない何かを
見つめてばかりいた

あの頃
あまりにも痩せ過ぎていた


のようなもの

 ....
空の青と
花の赤を
重ね合わせた
君の可憐のマゼンダを
追いかけ過ぎて
森の緑を彷徨った

森の緑と
空の青を
擦り合わせた
僕の弱虫のシアンを
飼い馴らせなかったから
花 ....
真っ白な紙をたくさん束ねた
大きな自由帳をもらった
どんな色を使ってもいいけれど
必ず自分で決めなさいと言われた

罫線もマス目も何もない
分厚い自由帳をもらった
どこへ持っていって ....
買ったばかりの缶コーヒーを
首筋に押し当てながら
見上げる空

千切れた記憶の尻尾が
光りまみれになって
流れていく

街路樹から降り注ぐ蝉の声が
身体をすり抜けようとするから
何処かが痛い

流れ ....
カワイー

長音符をつまんで
口に運ぶ

ツルルン

艶っぽい弾力に
歯を立てる

ジュワン

甘酸っぱい歓声が
舌を震わす

オイシイ。

ふくよかな句点を
唇をすぼめて

吹き飛ばす

 ....


車は停まり
人は進む

車は停まって
足は歩いて
手はそよいで
目は泳いで
思考は羽根をつける

時計を読み流して
ショーウィンドーを見過ごして
雑踏の中で溺れかけ ....
<天の支配>

天邪鬼が見落とした
のぞき穴の向こう側で
支離滅裂に見えるように
配置された狂気



<まちるだ ・ まざあ>

巻毛の彼女の
乳房の黒子を
ルーペで焦 ....
三角耳を
クルルと回して
素知らぬ顔

肉球で
ソロロと歩んで
知らぬ間に

高い所から睨んで
狭い所に詰まって
暗い所を走って
温い所で蕩ける

甘えたい時にだけ
フワワと膝の上

嫌な事すべてに ....
偶然に弾き飛ばされて
偶然に引き寄せられて
偶然に蹴り落とされて
偶然に抱き締められて

僕はここにいる

何気なく左を選んで
怖くて右に逃げ込んで
勇ましく左に踏み出して
泣 ....
空が
穏やかに弛んだ


おしゃべりなプリムラの
寄せ植えの鉢に
束の間の雨を降らせながら
君は眩しそうに微笑んだ
「は」のつく名前を持った
風の中で


時が
朗らかに ....
小さな後悔を
ひとつずつ折りたたみながら
冷たい雨の中を歩く

しつこい雨音を
ことごとく無視しながら
答えをクシャクシャに丸める

痩せた街路樹は
桜並木になろうとして
つれ ....
またひとつ
誰かがクシャミをする

ハナからハナへ
クラクラするよな黄色い粒子
シカイもシコウもむず痒く霞んで
オン着せがましいIgE抗体

もうひとつ
誰かがクシャミをする
 ....
この妄想第二頸椎66Bは
インジェクションブロー成形の
ポリプロピレン製で
UV&抗菌コートが施されています

くたびれた乳白色の外観はもとより
重量感や質感まで
平均的な成人男性の第二 ....
自傷天才詩人の
ブラックモア君は
半端な綺麗事ばかり書くなと
僕を罵った

確かに
君の本音剥きだしの綺麗事は
美しいけれど

明らかに
臆面もなく格好つけていいのは
君のほ ....
苦笑まじりで
激しくうなずく街路樹

あきらめ顔で
でたらめに踊るビニール袋

恥じらいながら
身をくねらせるのぼり旗

慌てふためいて
路上で死んだふりをする放置自転車

 ....
電線を泣かせるのは
木枯らしだ
冬のからだの
声だ

何も掴めないのは
街路樹だ
冬のからだの
手だ

キシキシと縮こまった
エンジンを震わせて
登り坂を這っているのは
 ....
剥き出しになった電線に
切り刻まれた夕日から
滲み出すオレンジ色の血潮

一夜にして枝葉を落とされ
無念の拳を空へ突き上げる
街路樹の黒い影

夢見るように
朽ち果てていくことさ ....
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