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幾枚か光る瓦や夏の月 片恋のボタンはずして息をする

坂道を二人乗りして夏が行く

できたての朝は真夏のゼリーかな

水族館ガラスに映るあなた見てる

砂浜の足跡がまた波に消え

潮騒の残響に潜む君の声
雨やみて雲雀の飛んだ水たまり

何を見て驚いたのか鯉のぼり

紫陽花がたくさんのいろ人みたい

桃をむく香りと北へ寝台車

空目指し向日葵たちが背比べ

アリが来てわたしの足を ....
雨に濡れ紫陽花のため息ひとつ


思い出に指先染めて蛍草


ヒツジグサ夢の{ルビ水際=みぎわ}でまどろんで


ジャスミンの香りに偲ぶ「愛の通夜」


向日葵やひとり見送る日 ....
梅雨の晩送られし日々の紙一重

夕立の山小屋のよな紙一重

麓から頂上までをなぞる指

折り紙を折る指に癖あらわれり

夏服を脱いで蜉蝣乱舞せり

青簾恋匂い立つ畳の間
五月雨に映えて{ルビ清=すが}しや草緑


散歩道寝そべる蛇に邪魔をされ


木漏れ日に透かして緑の影模様


憂鬱な世界を壊せ青嵐


吹き荒れる緑に心さらわれて


 ....
小雀を埋めてスコップ温まれり

陽炎に十八歳の逃避行

電車過ぎ青田の中に風ぬける
メーデー歌泥つく靴で地をならし

いもうとの髪梳く夜や沈丁花

手の平に青空統べて修司の忌
草若葉母の罪つぐなふべきに

青年は明日にこがれて桃の花

芹の水嘘を真にしてうつる
暗雲の狭間に白雲がある お前の乳首がちょうどよかった カフェノアというチューリップ遠い事 夏蜜柑縁談ひとつ潰れけり 非常口開けて眩しき春日かな 人ふいに春の水から石拾ふ


うららかや友うつくしく疎ましく


花冷や行方不明の恋敵


ボンネットに足跡残し春の猫


春嵐緑の騎士を連れて来よ


花冷のされど ....
戸に立ってウクレレ弾いている菫

石鹸玉ウクレレ弾いて眠りけり

朝寝してウクレレ弾いて日暮れかな

ウクレレと珈琲のある日永かな

雨の日もウクレレ弾いている菫
性愛を投げ捨てるべし春の闇

「うち」という呼称は鳴るか水仙花

梅の花咲き極まりて白き肌

その胸に紅梅の咲く夜を知る

春のバス満員なれば風強し

ただひとつ桜が咲きて汁き夜
 ....
アネモネの恋の痛みが風に散り


着飾って並んで見てるチューリップ


蒲公英の綿毛に乗って空へ行こう


隠れてもわかっているよ沈丁花


青スミレ君に捧げるサムシング・ ....
九度二分を踏みつけてゆく夜半の猫 引汐を 追って沖まで 春の海

{ルビ石鹸=しゃぼん}玉 私の知らない 窓のそと
さふして立つてゐて坐つてゐてさふして 朝まだき春の焚火のやはらかく

四十雀日雀春田の修飾符

曾祖父は清水一家や忘れ汐

春の海見やり枯木に火を点ける

野火猛る猛れども焼き尽くさずに

焚火して未だ青春の語を背負ふ ....
淋しくも星七つ八つ春は来る 揺れ通す竹の林や女泣く 日の透くる椿の花の別れかな 名を忘れ鴉にもらう夜明けかな



戸惑えど戸惑えどただつづく道



灰と種そのどちらにもなれぬ我



けだものに寄り添いて笑む夜風かな



終わりへ ....
離れてもなお離れ得ぬ漠鬼かな



つむる目にひとつこぼれるななかまど



つむる目の光のなかを去りゆく背



己れから己れあふれる獅子頭



さ ....
大クレーンふいに傾く{ルビ雪催=ゆきもよい}





          {引用=一九九七年一一月三〇日}
玄冬の砥石を濡らす太き指





          {引用=一九九五年一一月二二日}
街明かり黒雲にポインセチアかな
石瀬琳々さんの俳句おすすめリスト(86)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
- A-29俳句1*07-8-27
真夏のゼリー- 小川 葉俳句6*07-7-25
雑季- たもつ俳句13*07-7-16
花日和Ⅱ- 未有花俳句12*07-6-13
青簾- 小川 葉俳句507-5-23
緑したたる- 未有花俳句12*07-5-16
風ぬける- 村木正成俳句2*07-5-5
修司忌- 村木正成俳句3*07-5-4
青年- 村木正成俳句2*07-4-29
春が長い- A-29俳句3*07-4-22
春に厭いて- A-29俳句4*07-4-21
遠い事- A-29俳句2*07-4-13
夏蜜柑- A-29俳句3*07-4-3
春日- A-29俳句2*07-3-31
花冷- 渦巻二三 ...俳句7*07-3-30
ウクレレ入門- A-29俳句4+*07-3-28
哀憐- 黒田康之俳句507-3-18
花日和- 未有花俳句15*07-3-14
九度二分- A-29俳句6*07-3-3
さよならの窓- 曳舟俳句507-3-2
無季_自由律- /////俳句107-3-1
創書日和。炎_【春の焚火】- 佐々宝砂俳句507-2-28
- A-29俳句1*07-2-22
冬の竹- A-29俳句1*07-2-17
別れ- A-29俳句3*07-2-14
冬鴉- 木立 悟俳句907-1-30
冬応- 木立 悟俳句907-1-11
雪催- 渦巻二三 ...俳句306-12-18
玄冬- 渦巻二三 ...俳句506-12-13
夕闇- A-29俳句1*06-12-12

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