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からっぽになった私が
書きあらわせられることなど
なにもないのだった

誰もいなくなった私が
これ以上はなすことなど
なにもないのだった

静謐な図書室の
窓辺に寄り添った椅子は
 ....
831 手に手を取って 夏と逃げ 学校を抜け出して
坂道を下ると
線路のあたりから
かすかな潮の匂い
遠い浜辺へと
心を急かせても
水面を見る前に
五時間目の鐘が呼ぶ

走れ走れ
さよならのために
さっぱりわから ....
引汐を 追って沖まで 春の海

{ルビ石鹸=しゃぼん}玉 私の知らない 窓のそと
石瀬琳々さんの曳舟さんおすすめリスト(4)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
絶筆の冬- 曳舟自由詩107-11-15
逃亡記- 曳舟俳句207-9-14
京浜工業地帯- 曳舟自由詩607-3-30
さよならの窓- 曳舟俳句507-3-2

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