早朝の廊下に
自分の小さな臓器が
ひとつ落ちている
拾い上げて
その、つるりん、とした表面を
爪の先で掻いてみる
夕べはここが痒かったのだなあ
ということがわかる
身体に戻すの ....
 春の光よ
 降りそそげ
 我に 
 君に

 太陽の季節の予感に
 この胸の情熱よ
 目覚めよ

 新緑の風に吹かれる
 緑の香り
 その頬を
 撫でていく

 嗚呼 ....
昆虫採集は
流行らないので
コトバ採集やっています
薬液は要りません

   *

空からツバメが
落っことしたのや
麦の穂のさやぎから
あふれ出たのや
流し台のシンクの隅に
 ....
おゆってことば
なんだか
あたたかくて やさしいね

ほっぺが
なんだか
ほっこりするよ

ていねいにいってみて
「おゆ。」

なんだかにんまりしちゃうよね

ぼくは おゆが ....
胸の痛みが 海のふかい場所に
沈んでいる
目のない魚が こらえきれない
痛みの上を
ヒラヒラと 泳ぎ回っている


痛みの底には
もうひとつの
痛みが
かならずみつかるはず

 ....
ただ一度
抱き締められた
その腕は

遠い日の
引き潮のように
わたしを
つれていってしまいました

ここにいる
わたしは
こい を
しているのですか

こい を
してい ....
筆先で湛えきれず
液体が
ぽたり、ぽたり、と
滴るので
両の掌をくぼませて、ふくらみをつくり
上向きに 
すこしかさねて
それをすくおうとしてみるけれど
わずかな隙間を
液体はすりぬ ....
君を好きでしょうがないので、寝ます。
寝ることにします。

君の好きな歌を口ずさんで学校通ってるなんて、
言ったとこでしょうがないので、寝ます。
寝ることにします。

歌ってるだけで元気 ....
「『たたかう』んだよ。」
生まれて初めてRPGゲームというものをやった私に
見るに見かねた兄はそういった。
ブラウン管に広がる広大な異世界を前に
右も左もわからない私は
兄の言うがままにカー ....
花曇りの空に舞う胡蝶の
その透きとおった翅を 
欲しいと思う 

やわらかく笑う 
ということを覚えたのは 
いつの頃だったろう 

新しいピンヒールが
足に馴染まなくて 
ア ....
平日の昼間は外に出られません
ご近所の目が気になるから
面接は15時からと言われても
昼間にスーツ姿で家を出るところを見られたら
井戸端会議でどんなネタにされるかわからないので
朝のうちに家 ....
あのひとは花を売るのをやめて
いったいどこへいったのか
わたしがそこへ訪ねていけば
ガラス張りの木枠の中
古いミシンが1台切り

道路の上の毛皮のように
カラスに喰われて
何もない、わ ....
29の誕生日だね

きみに 
この箱をあげる

この箱は
開いたり
閉じたり
する

なにもかもが 入っていたり
なにもかもが 入っていなかったり
する

いつか
きみが ....
たいくつがあなたをころすのですよ。
いいことをしなさい。
いいことをしなさい。

あなたがひとりでしぬのではないのですよ。
たいくつがあなたをころすのですよ。
いいことをしなさい。
あさ ....
東京とは何だ?
諸君、東京とは何だ?
そもそも東京とはどこからどこまでが東京なんだ?
行政区画上の「東京都」が東京だという答えは
至極ごもっとものようで至極ごもっともでないような気がする
東 ....
まず、{ルビ宿太=しゅくた}は色の多さに驚いた。
押し並ぶ品々の金色や銀色も、
人々の浴衣の薄紅色や朱色も鮮やかだったが、
それらがぼんやりと{ルビ滲=にじ}んで、混じり合い、
透明に光ってい ....
月が喋るもの
獣が踊るもの
もう なしにして

獣が踊るもの
獣が喋るもの
もう なしにして

きらきら 海
我々は喫茶店で屁をこいた
我々は人目も気にせず屁をこいた
我々は大々的に屁をこいた
我々は周りの人が吹っ飛ぶほど屁をこいた
我々は逃げるように屁をこいた
我々は外に出てからも屁をこいた
我 ....
今朝
気象情報を見ていると
季節はずれの台風が
接近中ということだった

今回やってくる台風は
アザラシ台風
という名前が付いていた


中心気圧は850hPa
半径5メートル圏 ....
クレープをキスのようだとのたまった


家出だよジャージをはいていないもん


ソニプラで見初めた彼氏プラスちっく


爪の色みんなちがってみんないい


花子たちなんかフラワ ....
手にとって感じるあなたは誰ですか?
目に見えた映像はいつのもの?

2年前と同じメンバーでした花見。
散ってしまった花びらをかき集めて手渡した。
見えないところで何かが揺らめいている。

 ....
勝ち組負け組と言うが
一体これは何の試合だ?
戦っているつもりもない奴と比較されている
誰かの小さな器の中で競わされている
ファーストフードでスローライフ
俺はそれでもかまわない
そりゃた ....
僕は詩を書きたいのです

「あ」から「ん」までの五十の音で

僕の見た景色を、僕の聞いた音を

僕の嗅いだ香りを、感じた味を、想いを

君に教えてあげたいのです

見えないはずの僕 ....
留守番電話に入っていたYの声
「あ.うん,ごめん……死にたいです.じゃあね(笑)」
そしてあわてて書いたようなメール
『留守電に変なメッセージ残した.気にしないでくれ』
電話をかけなおすとYは ....
喉を裂き 心臓の弁をぶっ飛ばして叫ぶ

それがただ一つの存在意義だというように

鶏が本能で高く轟くように 僕もまたそう在りたい

臆病者を殺すよ

誰かに認められなくたって  ....
あなたはきれいなままで

























 ....
小さなホールケーキ
真ん中に添えられたクッキーには
“パパ たんじょうび おめでとう”

みどり色のロウソクがひとつ
中ほどがポッキリ折れていて
むき出しの白い芯が
辛うじて身体を支えて ....
足に棘が刺さりました。

死に棘が刺さりました。

極めてパーソナルな問題から事の発端は始まります。

自分しか分かりません。死か分かりません。

箱をもらいました。底のない箱をもらい ....
ガタンゴ トン

漁港に 差し込む陽
水面の 強烈な色彩は 

青 深い 青


ゴトンガ タン

流れる 風

一戸建て 時々 市営住宅 
人々の思惑 息遣い


カ ....
その日も、少年(予定)は、間違えた言葉をそのままに口にする
変換の仕方も削除の方法も、最後には気付けないことばかりなので
いつまでも、「あ」と「い」が上手く発音できない
それでもいいか、なんて思 ....
よーかんさんのおすすめリスト(240)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
夏休み- たもつ自由詩506-4-27
春の光- 山崎 風 ...自由詩7*06-4-25
標本屋A- はなびー ...自由詩7*06-4-20
おゆ- 日朗歩野自由詩606-4-19
痛みが痛みを捜す- 阿麻自由詩16*06-4-19
引き潮- とうどう ...自由詩36*06-4-14
水墨夜- 望月 ゆ ...自由詩50*06-4-14
寝ます。- アザラシ ...未詩・独白12*06-4-13
たたかうんだよ- yuma自由詩9*06-4-13
花笑み- 落合朱美自由詩4106-4-12
無職透明- 新守山ダ ...自由詩806-4-12
花売り- 篠有里自由詩5*06-4-11
おめでとうの箱- 第2の地 ...自由詩106-4-10
せんせいのおしえ- yuma自由詩5*06-4-9
東京- 新守山ダ ...自由詩406-4-9
ひよこ- ヤギ散文(批評 ...7*06-4-9
Television- シャーロ ...自由詩106-4-7
我々は屁をこいた- 新守山ダ ...自由詩506-4-7
台風- アザラシ ...自由詩4*06-4-5
ファンタレーベル- ふるる川柳11+*06-4-5
サクラもこもこ- 花丸ぺけ自由詩1*06-4-5
人生ゲーム- 新守山ダ ...自由詩406-4-3
僕と詩- 徒歩5分自由詩106-4-3
Yへ- haniwa未詩・独白306-4-2
『Cry』- しろいぬ自由詩206-4-1
・・・・- 柚姫自由詩106-3-31
誕生日- 佐野権太自由詩8*06-3-31
- 篠有里自由詩4*06-3-30
鈍行- アザラシ ...自由詩8*06-3-29
少年予定- 霜天自由詩4506-3-29

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