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あーした天気になーあれっ
あれ?
下駄が斜めに立っちゃったよ
一体どんな天気になるんだろうね
雨じゃなくて飴が降ってくるとか
ベタだけど良いね、甘そうで
雨じゃなく ....
土の中は真っ暗で
空気も悪いし
じめじめしているね
土の上に住む人は椅子に腰掛けて
ふんぞり返って言いました
今日は、土の上に住む人を家に招いたのですが
土の上に住む人は、家に着て ....
時計を作る人の時計は
どんな時計よりもずっと正確だ
一歩進めば、時差を合わせて
絶対に狂うことはない
でも、時計を作る人の作った時計は普通の時計で
一年も使っていれば時間はずれてしまう
....
チュー
初めてのチュー
君とチュー
レモンの香りじゃないけど
ちょっとだけ磯臭いけど
もういっかいしたい
もういっぱいしたい
やっこくて
きもちいい
チュー
君 ....
スーパーのレジで
おつりのコインを数枚受け取ると
「わあ、お金が増えたね」
と娘は目を輝かせる
自動ドアから出るときも
「あのおばさん、きっと親切な人なんだよ」
ふわふわと歌う
....
知らない田舎だった
真上の太陽は{ルビ燦然=さんぜん}と輝いて
風は田んぼの苗を優しく撫ぜる
白いリボンの付いた麦わら帽子をかぶった君は
太陽の眩しさのせいか、少しセピア色にみ ....
甘いものを断つ。
昨晩、延々とその鉄の決意を語った君が
どうしてシューなんとかを食べているのだろう
僕が帰ってきたのに平気な顔でおかえりと言う
たった十数時間の間に、鉄は何万度という高 ....
それは、微かだった
おもむろに ゆっくりと
そして、微かだった
そろりと 音もなく
わずかに
微か
生きている
「意外と、少ないね」
人の灰を持った君が苦笑する
青い空に煙り雲が散った
ここにシャボン玉が浮かべば綺麗だろうな、
そう思った。
先生が転校生を紹介した。
キリンだった。
だけど首が長すぎて教室に入れないから
教室の外で、窓から顔を入れて勉強している。
キリンの家に遊びに行った。
部屋の中心に座れば、取りたいものを ....
ゆるゆると
わずかに息を抜き捨て
柔らかな薫りに裸を抱かれ
雨が月夜を溶かしたら
春花びらは
川流し波に揺られて
もうあしたは
かくめいのひなんですね
と
おとこのこが
みちでえをかいているおじいさんにいいました。
そうじゃ
あしたはいよいよかくめいのひじゃ
わしはか ....
どうしてだか
もくぜんのせかいに
しがみついていると
こころがみにくくなる
ちっぽけにみえる
うすよごれて
きたならしい
すべてのひとに
もうしわけなくなる
きれいなけしきを
....
そう
あの坂を下って
あの橋を渡って
すぐ左へ曲がって
雑木林のあの道を真っ直ぐ
丁度雨が当たらない木の下
八百屋さんに貰ったダンボールを敷いて
....
とげ屋に行った
店には色彩のきれいなとげや
いい匂いのするとげが並べられていた
地味目で自分によく似たものを買うことにしたが
名前はどこか似てない感じだった
店を出ると
空は漫然と ....
けいとだまのように
おひさまはあたたかい
ころがしてあそぼう
こねこみたいにかわいがろう
いつもぽけっとにしまって
ほほえんでいたい
川沿いに歩いて ようやく
国道まで出た
ぼくたちは、しばしば
夜を迷う
ぼくたちには靴がなかったけれど
それはたいした問題じゃなかった
歩くべき道を
さがすだけの、夜を
迷っていた
....
日曜日にわたしは、レジャーランドで、クリスタルのユニコーンを買い求め、夜のバスで家に帰る。窓の外は、暗がりの裂け目。
窓には夜の空。自宅の浴室でうっすらとしたヒゲをそり、黒いセーターに着替えた。 ....
わたしは失業し、夏を迎えた。記録的な真夏日が続いている。ここしばらく風邪をひいていた。咳が出る。寒気がす ....
女の声が頭の中に響く。澄んだ高い声。日に日に声は大きくなるような気がする。声を聞く以外、わたしには何もできない。偏頭痛がしそうで頭を振る。空き地に捨てられた車がある。栞を座席の上で見つけ、車の中に入 ....
わたしには女の声が聞こえる。誰にも似ていない声。でもひとには話さない。話す相手もいない。流木の散らばる砂浜。わたしはひとりで波間を眺める。ジーパンの後ろポケットに突っ込んだ神話の文庫本。もう何度も読 ....
藍子は
あげは蝶 の髪留め
大切にしている
花模様のスカートからあらわれたのは
淡い足
半分開いた口で 飴 を舐めた
....
行きたい
....
わたしが
うまれてから
なみだを
このてで
ふくまで
ちちははは
どれほど
こころを
ぬらした
ことだろう
いきていく
....
私はとても小さいので
海を見れば
海でいっぱいになってしまう
私はとても小さいので
空を見れば
空でいっぱいになってしまう
私はとても小さいので
風を匂えば
風で ....
それでも朝は来るので
わたしはまた生まれてしまう
約束されていないことなので
途方に暮れている
わたしは手を持たないので
仕方なく
眺めている
ふりをしてみる
鳥の不思議な動きを少 ....
風のむせび泣く
夜のはしっこの
ほんの隙間に
こぢんまりと
丸くなって
眠ってしまえ
水銀の上下する
オブジェを見て
ころころと
声をたてて
笑えばいい
とじた
....
おしまいのひ
がやってきた
おきにいりのふくをきて
しっかりごはんをたべて
にゅうねんにはをみがいて
あたらしいくつをはいて
いってきます
そとへでた
きもちのいいかぜが
ふくた ....
帰り道に迷って
泣いてる子羊
あの空の羊雲は
違うよ
君の帰るところじゃない
涙を拭いてよく見てごらん
発見はいつも
ほんの足元からはじまるんだ
背伸びをしてると
ほんと ....
君が眠っているうちに
パンが焼きあがったみたいです
お母さんはお父さんを呼び
小さな女の子はテーブルを手早く片付けて
髪を撫でてもらいました
君が眠っているうちに ....
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