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あまりに長い間ひとりでいたせいか
ある日わたしはふたりになってしまった
わたしたちはさすがに元ひとりだったので
顔も体つきも声も性格もそっくり同じだった
「さみしかったよね。」
「う ....
ゆうぐれが
ゆらゆら
なみだを
あつめながら
まちを
つつみこむように
あさもやが
さらさら
あたらしい
ひかりたちを
なでて
ながれていくように
....
私はとても小さいので
海を見れば
海でいっぱいになってしまう
私はとても小さいので
空を見れば
空でいっぱいになってしまう
私はとても小さいので
風を匂えば
風で ....
まだ眠りの中で
ボクの一部が
うずくまっているのが
よく見える
それをそのまま
開いた瞳に
持ち帰りたいけれど
瞼を開いた途端
それは消えてしまう
....