すべてのおすすめ
毎度のことながら、
女にふられたので、
ラブホへ行って死のうと思った。
どうしてラブホかといえば、
情死かと思われるかもしれないからだ。
死んだ後のことなどどうでもよいかと思えば、
にんげ ....
さまたげるものだけが
私を
言葉に向かわせる
たとえば 雨
いつだって
あなたも同じだ
突然
ひょい、と現れて
私が
気にしないで生きようと
思っていた矢先にいつも
嫌い ....
?.
誰も傷つけないように
貝殻を拾いにゆこう
まだ潮が高いから
ゆっくり 遠回りをして
(神様の邪魔をしないようにはできないのよ)
踏みしめる靴 ....
筆先で湛えきれず
液体が
ぽたり、ぽたり、と
滴るので
両の掌をくぼませて、ふくらみをつくり
上向きに
すこしかさねて
それをすくおうとしてみるけれど
わずかな隙間を
液体はすりぬ ....
道に迷って途方に暮れて
そんな自分が哀れで
みすぼらしく思えたの
しゃがみこんで
うずくまって
いっそ
この血まみれの足が
地面と同化するまで
ここでじっとしていようかしら
....
私は歌人
自分というものは
他人がいてはじめて
わかるもの
今日は折りよく
朝の散歩をしていましたら
詩人に出会いました
毎日毎日
朝に散歩をしては
多くの人やものと ....
なっしんぐよね
なんもいらんの
なんもないのよ
ほしいもん
でなだよ
でなだ
すぺいんごでね
なしんぐって
たぶんだけどね
ちがったっけか?
とっときのばしょ
あ ....
溶けだしたぬるいアイスの
表面だけをすくうような日々だ。
甘ったるくて、まずい。
アイスを食べているつもりでも
それはアイスとは呼べないんだ。
表面だけの、実体のない日々だ。
....
あなたは私にいう
どこが好きかって?
細いけど奥二重の目が好きだ
フェレットのように茶色でよく動く瞳が好きだ
くせっ毛だけど柔らかな髪が好きだ
つんと滑らかな首筋が好きだ
包み込める小 ....
アクセル踏みっぱなしのまま
点滅信号を7つ通過して
あの クリーム色のビルディングまで
海の底みたいに静かな真夜中の街を
一目散にぶっ飛ばす
ジャスコで
待っていてほしい
約束の時間 ....
一緒に居るのに理由なんてねぇよ
(ホントはあるんだろうけど無いっつっといた方がカッコイイからそう言っとけよ)
適当にダベッてられればいいよ。それでいいョ。
本気で喋る必要なんかねぇよ。なんとなく ....
人間を創り直そうと思いまして
街中にごろごろ落っこちている部品を
拾い集めて廻ったのデス
殻は組み立て終わりましたのに
人間を模した其れは、いつまで待っても
まったく動かないのデス
....
少年たちは愛も知らないまま
機関銃と手を繋ぎ
あくびをしている君達や
あどけない顔の君も壊すんだ
もっとよく愛について知っていれば
もっと愛について話していれば
それがなにより大事 ....
じきに三月尽であるからして
桜満開
梅は散った
夜のあいだ働いて
朝がきたら酒を飲む
なまぬるい部屋で
カーテンを閉ざして
なにもかも逆さまで
だってほら
無言に近い状態 ....
僕はカメラマンと言う職業をしている
正確に言えば写真家なのかも知れない
この仕事をしてきて数年経ち
その間に撮影したものは数千枚はある筈
折り重なり合うように黄色く咲く花は蒲公英
....
いちご狩りに行った帰り道
バックシートでうたた寝する妻と娘の
少し開いた唇からは
いちごの匂いの吐息が漏れ
車の中はまるでいちご畑のようだ
高速道路の料金所で窓を開けたら
料金所のおじ ....
どうでもいい話をしよう
こないだ、すごい吹雪だったでしょ
真冬でもめったにないほど、すごい地吹雪で
うちの犬、外に出してみたら
南極物語みたいで笑えた
雨乞いって今ではすっか ....
迷いや苦悩
劣等感や嫉妬
孤独や寂しさ
無理解への苦痛
美味しい食事
快適な眠り
人前での笑顔
傷一つ無い手首
病名がないから
この重苦しい心も
たいしたもんじゃない
{ ....
クロスした横断歩道の
ちょうど真ん中で
僕は歌を歌い続けた
誰にも聞かれずに
無視と軽蔑を繰り返されて
僕の存在は
人間として否定され続けていた
何のために歌 ....
何が残っていただろうかとポケットをひっくり返す
というのは私の好きな詩人がすでにやったことの二番煎じなので
これはまずいと思い
何が残っていただろうかと自分を裏返す
粘膜
血液
脳漿
....
ぼくは悩んでいる。
毎日毎日悩んでいる。
そう、悩むことがすでに趣味なのだ。
ぼくたちは小さな悩みをどんどん大きくしていくことが楽しみなのだ。
世界の難しいことがらのほとんどは ....
ねえ、こういったら、あなたは怒るかな
世界にどれだけ
飢えた人間がいようが
エネルギーの無駄遣いがあろうが
地球が温暖化しようが
理不尽な暴力に喘ぐ人間がいようが
ましてやあたしが言っ ....
甘い関係を望んだつもりはないけれど
私たちのやったこと
全てを救済していたのは
甘えだけだった
なにひとつ、言葉にすることなど
ないかのような
振る舞いを続けたけれ ....
後ろばっかり向いてるから
うまく歩けてないぞ
来るものすべてはねのけた
何がそんなに怖いんだ
他人を受け入れる事は
自分を受け入れる事より難しくて
餌をもらって喜んだ
それが毒だ ....
おまえが絶望していると言うから
俺は絶望していられなくなった
おまえが取り乱すところを見たから
俺はもの凄く落ち着いた
おまえが傷ついているのを見たくないから
俺は自分のことを棚に上げた
....
ママのこと、あいしてるんでしょ?
無垢な眼差しで見上げる
君のおでこの感情モニターは
微かな嫉妬色
もちろんだよって即答したけど
実はよく分からなくなっているんだ
たぶん僕のモニターは ....
ノックの音がした
開けるべき扉が無いので
少女は熱のように
野原を走り続ける
発汗を繰り返した後
最近覚え始めた文字に似せて
自分の名を地面に書いた
海の近くに住んでいると
ま ....
きみが書いたその恐ろしく長い文章を読んで
僕たちがいつも会話を中断して
さようならを言わなければならない
可笑しさについて考えた
もしかしたら僕たちは
一人ぼっちかもしれない
それ ....
手を差し出してくれた
その手に
手を伸ばした
信じてる
君の言葉を
どんなに傷つけられても
信じてる
ある人が
「お前は人を信じすぎる。」
と言った
でも
信じること ....
旦那に浮気され離婚して一年
一緒に暮らし始めて3ヶ月の妹が
「あたしなんか死んじゃったほうがいい」と泣くので
「死にたいなら死ねばいいじゃん」といったら激怒された
死なれたらこっちは死 ....
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