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夏のテーブルは渚
水のように陽だまりがゆれる
私の貝殻はここにあります
波間にさすらった熱い砂は
もうゆるくほどけて
あなたの胸に頬を寄せると
潮騒が聞こえます
時折 やさしく
....
なつかしい猫
いつか啼いていた気がする
私だけの思いが影を引いて
路地を今曲がってゆく
そんなに淋しい瞳で
私を見つめないで
やさしく撫でてあげたくなる
さしのべた指先を ....
近づいてゆく
風が乾いた草の匂いをはこんで
近づいてゆく
滅んでゆくものの気配を
怖がらないで足をのばし
サンダルを遠くに飛ばして
近づいてゆく
秋のサテンのやわらかな手触り
私はこの ....
深閑とした梨畑で
ひとり 蜂の羽音を聞いていた
風は足音もせず忍び寄り
あれは少女だったろうか
黒い瞳の きらめく星の
かすかにふるえるのは
僕の胸の鼓動なんだ
こんなにもうるさ ....
紺碧の輝きの海に
許されぬ恋が眠っている
静かにそっと おののきながら
それは波間に漂う白い貝
だけど 今日は
海へ漕ぎ出した
その想いを摘みとるために
真珠とり
真珠とり
....
