すべてのおすすめ
換気扇が、軋んだ音を降らす。
両親たちが、長い臨床実験をへて、
飼い育てた文明という虫が、頭の芯を食い破るようで、
痛みにふるえる。
今夜も、汚れた手の切れ端を、掬ってきた、
うつろな眼で、　.... 　　　　　　　１

十二月の眠れる月が、遅れてきた訃報に、
こわばった笑顔を見せて、
倣った白い手で、ぬれた黒髪を
乾いた空に、かきあげる。
見えるものが、切り分けられて――。
伏せられ　.... 磨かれたノルマンの尖塔の硝子が、
ケルトのひかりを運び、
古都は、厚き信仰の素性を醸し出す。
北をめざした奥まった海流は、
度重なる落城のかなしみを刻んだ、
鉛の雨をもたらして、
午前の湿　.... 風に焼かれたひかりが、しわがれた午後を蔽い、
燦燦と隆起する曲線から彫りだされる、
涼やかな乾いた空は、
純情な顔をした新世紀の趨勢を、見せ付けている。
その顔をかしげた瞳孔の庭園のなかには、　....

七尾きよしさんの前田ふむふむさんおすすめリスト（4）
タイトル	投稿者	カテゴリ	Point	日付
あまのがわ	- 前田ふむ ...	自由詩	34*	07-6-16
廃船——夜明けのとき＿＿デッサン	- 前田ふむ ...	自由詩	29*	06-12-16
アイルランド—ダブリンの旅情	- 前田ふむ ...	自由詩	9*	06-6-26
真夏の航海	- 前田ふむ ...	自由詩	12*	06-6-3

---

すべてのおすすめを表示する

推薦者と被推薦者を反転する