すべてのおすすめ
閉じたまぶたの裏側から古い鉄扉が軋むような音が聞こえる、それは思考回路の悲鳴なんじゃないかと思った、証明する手段などまるでないけれど…数年前に見た夢を急に思い出す瞬間、俺が生きようとしているのはど ....
妄想癖の神父は教会の入口のそばで、目を覚ましたままぼんやりと涎を垂らしている、教会前の広場にずらりと並んだ日曜日の市場の、果実売りの娘が横目でそれを馬鹿にする、本格的な冬がやって来て、空は日本製の ....
それが本当に眠りだったのかと問われれば俺は分からないと答えただろう、現実なのか、それとも夢の中に居たのか、釈然としない何時間かが過ぎて、夢遊病者のように俺は服を着替えて外へと彷徨い出た、それは本当 ....
それは彼方へ消える幼い日の記憶だろうか、それは燃えながら散りゆくひとつの詩篇だろうか、それは最後の歌をうたう老婆の掠れた声だろうか、長雨の後、窓に残った雨粒が滑り落ちる時のシンクロニシティーは、も ....
世間、世間、世間世間世間、あんたら世間好きだねぇ、世間っていったい何だい、そいつは実体のあるものかい?そんなにムキになるくらい、素晴らしいもんなのかい?まったくどいつもこいつも二言目には世間ってそ ....
轢死の残滓、まだ夏の在処の片隅に、凍る息を見つめながら、語れる言葉も無しに…そのまま、そのまま、塵のような雪に埋もれる、春になる頃に骨組みだけの姿でまた会えるさ、口笛は曰く付きのインストゥルメンタ ....
動乱を思慕する、がらんどうの日、雪の無い雪景色、早い冬の休日、いつだって同じ話、どっかで見た景色、勝手に時が過ぎ、いつかしら夕暮れ、見送り、空振り、呆けた椅子の上、目の中にまだら模様、妄想の残像、 ....
血液が凝固したとき、その形状がなにかを語っていたとすれば、それが俺のうたうべきことなのだろうと思う、語るべき真実のないやつらは、静寂の中で気が狂う、瞬きの途中で騒乱を目にする、類稀なる血飛沫は讃美 ....
お前は煤色の赤ん坊を抱いて
焼け焦げたアスファルトを裸足で踏みしめる
サイレンだと思っていたのはいくつもの悲鳴で
雨雲に見えていたのはなにもかもが
無に還ろうと爆ぜる努力の証だった
....
少し離れたところで双眼鏡を覗いていた、絞りやなんかの設定は出鱈目で、そもそも自分がそこを覗くことでなにを見つけようとしているのか、なにを凝視しようとしているのか分からなかった、それはしいて言えば暇 ....
もう数十年のキャリアを誇るだろう生ゴミ用のポリバケツには今日も腹を存分に膨らませたビニール袋が蓋が少し持ち上がるくらいにまで詰め込まれていた、俺にはそれが薄笑いを浮かべ、帽子を持ち上げて挨拶をする ....
街外れの巨大な交差点に遺構のように居座っている歩道橋の橋脚に点在するこびりついたある種の伝染病による斑点を思わせる赤錆は、それが置き去られた無機物に歌える唯一の詩だとでも叫んでいるみたいに見えた、 ....
滑落し、転がり、露出した幾つもの岩石に研磨されながら、激突し、砕かれ、折れ、失い、果てしない距離を、途方もない時間を、次第に確固たる死へと導かれてゆく、ただの夜に迎える感情のおおよそにはそんなビジョン ....
ときおり
訪れる
叫びの衝動
だけど
そいつを
信じてしまったら
たぶん
終わりの始まりだろう
暖かいとも
冷たいとも
言いがたい
どっちつかずの夜
寝床の中で
....
砂利道に零れ落ちた戯言は瞬く間に無に還り、舌癌の男の歌声がドラム缶に飲み込まれる、機能食品の後味だけが喉笛の入口でオシログラフの針を揺らす、ボトルネックプレイのブルース、環状線の高架の脚で錆びのよ ....
手頃な刃物で踝に刻んだ言葉は小さく、それは告白でも独白でもなく
ただただ痛みと、意味と共に在り
どうぞ私の手をお取りください、苦しみと、悲しみに潜む言葉たちの種よ
大衆食堂の裏側、排気ダ ....
世界の糊代に迷い込み、四方八方、己の居場所とはまるで違う有様で、色の薄い一日が繰り返される、精神異常者が見る見境の無い夢のような日常の中で、思考は数十年放置された廃屋の窓ガラスのようにひび割れ、所 ....
標準ジャップ、標準ジャップ
標準ジャップ、標準ジャップ
オンギャと生まれたその瞬間、だけは
天使のようないい子でした
家に帰ったその瞬間から、乳くれ早くくれ今くれと
朝と泣く昼と ....
擦れ合うふたつの金属のような
疫病の女の叫び声が
複雑に入り組んだ路地で反響を繰り返し
縺れ合っては消えていく雨交じりの夜明け前
悪夢から滑落した俺は
自分がまだ生きているのか確かめてい ....
豪雨の窓辺で蝋細工の悪魔が猛り嗤っている気がしたハリケーンの夜、あれはいくつの時の記憶だったのか、脳の片隅で日付を失くしていた、スマートフォンのお前のデータをダイヤルしていた、深い眠りも覚ますほどコー ....
無数の砂鉄が強烈な磁力に引かれある一点に群がるみたいに闇がひしめき合っていた、密度は増し続け、それは完全なる黒とでも呼べそうな、もはや重力と呼んでもかまわないようなそんな黒だった、俺は緩慢な瞬きの ....
忌々し気にジャングルブーツでガードレールを蹴飛ばした女を横目で見ながら今夜の行く先を探してる、夜は突然に身も凍るほど寒くなり、そしてポケットには僅かな金しかない、一時間でいい、ほんの少し腰を下ろし ....
その月三度目の土曜、部屋の南側にある薄っぺらい窓の下の壁に、血で書かれた詩があるのを見つけた、そんなものを書いた記憶はなかった、けれどそれは、自分自身が書いたとしか思えないものだった、袖をまくり、 ....
路上には浮かれた連中が捨てていく安易な欲望の欠片だけが残されている、どこかのビルの三階か、四階あたりにあるスナックの開けっ放しの窓から聞くに堪えない歌声が垂れ流されている、腐敗してドロドロになった ....
フォー・ビートが沈み込んでいく
目録のない夜の隙間
非常階段の泣声
男か女か分からない
カルヴァンクラインの残骸
浴室に注射針
充血した瞳が
最期の瞬間に見たものは
あなた ....
どうにも目がさえて眠れないので
今日の夢をゴミ箱に捨てました
今日の夢は泣いていましたが
何も言わずにゴミ箱に蓋をしました
ひとは残酷ないきものです
ティン・マシーンを聴いていてふと
....
土の中に溺れた
午前三時の記憶は
白い朝に焼かれて
跡形もなくなる
海沿いの埃
引き潮にさらわれ
光の
届かないところに…
海獣のボーン
砂を撫ぜ
小さなアンサンブル
音 ....
根源的な飢餓が髄液を澱ませてでもいるように、奇妙な焦燥がゴキブリみたいに心臓を徘徊していた、何度瞬きをしても視界は良好というレベルには至らなかったし、チカチカと水晶体のすぐ側で忌々しい明滅が繰り返 ....
青褪めて膿んだ昨日はクローゼットの右奥の隅で見事なまでに腐食した、捨てた言葉が弾帯のように連なってそのそばに転がっている、俺は聖書を読んでいた、大型電化店のセールのチラシを眺めるみたいに…激しい雨 ....
俺はなしくずしだ、運命よ俺の髪の先を噛め、俺の髪の先にお前の刻印を残せ
俺はなしくずしだ、溝に鼻先を突っ込んで汚れた水を飲む
俺はなしくずしだ、どれほどさまざまな手口を試みてみても何か ....
ジム・プリマスさんのホロウ・シカエルボクさんおすすめリスト
(90)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
樹氷のシナプス、そして降り積もる囁き
-
ホロウ・ ...
自由詩
2*
21-12-25
くだらない街の冬の陽炎
-
ホロウ・ ...
自由詩
2*
21-12-19
希望だったけれど叶わなくてもよかった
-
ホロウ・ ...
自由詩
2*
21-12-12
書き換えられ続ける譜面の擦れた紙面が鳴くような音を立てる
-
ホロウ・ ...
自由詩
1*
21-12-5
頼むから一人にしてくれ
-
ホロウ・ ...
自由詩
6*
21-11-27
鬱血のアウトサイド
-
ホロウ・ ...
自由詩
3*
21-11-23
風穴の夜
-
ホロウ・ ...
自由詩
1*
21-11-14
It's_absolutely_impossible.
-
ホロウ・ ...
自由詩
1*
21-11-7
野性よ、削ぎ落された地平を
-
ホロウ・ ...
自由詩
3*
21-11-3
だから、まるで魚が水面を跳ねるように
-
ホロウ・ ...
自由詩
1*
21-10-29
それは日向の路上でふと頬をかすめる雨粒に似て
-
ホロウ・ ...
自由詩
2*
21-10-19
「あなたを待っていたのよ」なんて、退屈している女ならみんな口 ...
-
ホロウ・ ...
自由詩
2*
21-10-12
The_Root_Waste_Disposer
-
ホロウ・ ...
自由詩
3*
21-10-10
ありがとう、おやすみ
-
ホロウ・ ...
自由詩
4*
21-10-7
核
-
ホロウ・ ...
自由詩
1*
21-9-26
カゲロウたちは永遠の詩編の中で
-
ホロウ・ ...
自由詩
2*
21-9-12
あぶれもの
-
ホロウ・ ...
自由詩
4*
21-9-5
標準ジャップ
-
ホロウ・ ...
自由詩
1*
21-8-29
火炙りの朝
-
ホロウ・ ...
自由詩
3*
21-8-15
オカルトとゴシップとビジネス、我が物顔のコミック
-
ホロウ・ ...
自由詩
2*
20-11-30
そして鍵の形はいつも同じではない
-
ホロウ・ ...
自由詩
1*
20-11-12
ほんの、少しだけ濡れた
-
ホロウ・ ...
自由詩
2*
20-11-4
Terminal_Frost
-
ホロウ・ ...
自由詩
1*
20-8-16
失点
-
ホロウ・ ...
自由詩
2*
20-8-8
世界中のさよならの鐘をふたりで
-
ホロウ・ ...
自由詩
3*
20-7-25
夢を見るのは悪いことではないけれど
-
ホロウ・ ...
自由詩
12*
20-7-19
Fuck_the_Facts
-
ホロウ・ ...
自由詩
3*
20-7-16
それは広がり続け、そして深くなり続ける、そして二度と狭まるこ ...
-
ホロウ・ ...
自由詩
2*
20-7-10
たったひとりのためだけのものぐさな神を引きずり出す
-
ホロウ・ ...
自由詩
3*
20-7-7
なしくずし
-
ホロウ・ ...
自由詩
5*
08-5-21
1
2
3
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する