君が笑った
笑った口元から
白い歯がこぼれた
こぼれた歯は
たくさんの子どもになった
うまれた子どもたちは
道路を掃除した
掃除された道路は
きれいになった
子どもたちがその ....
ねぇ、そもそも、
からだの中心ってどこに
あるのかしら?

ただ、
丸くなって眠るきみは
ドーナッツのなかま、みたいねぇ

まんなかの空白のふしぎがやがて
きみの中心のような気が ....
スーパーのレジで
おつりのコインを数枚受け取ると
「わあ、お金が増えたね」
と娘は目を輝かせる

自動ドアから出るときも
「あのおばさん、きっと親切な人なんだよ」
ふわふわと歌う
 ....
路地でしくしく泣いてる人がいた
黒いマントに身を包んだ
綺麗な銀色の髪をした人だった
気になったので声をかけてみたら
彼は自分を魔王と名乗った

私は魔王を家へと招待した
縁側に座らせて ....
 11

「地球は二酸化硅素の体を持った生物である
 ことが最近になって判明した」と
夢の中で見たプラカードに書いてあった

地球が寝返りをうった 地球がくしゃみをした
その際に起こりう ....
ある友の言う
珈琲にミルクを入れる様は白と黒
疑惑の暗喩と

砂糖は誤魔化し
甘い甘い誤魔化し
それは採りすぎて壊す身体

珈琲に訪ねてみたが
答えはせず
疑惑の黒

豆物を ....
いつだってあなたのことを思ってる 寝ているときも起きてるときも (16) 漢字テスト

問1.以下の漢字の読み仮名を書きなさい。

・弄ぶ    (    )
・辱める   (    )
・嬲る    (    )
・乱れ牡丹  (    )
 ....
ポエム岬

千葉県房総半島は長い
犬吠埼から九十九里の有料道路を使って南下すること一時間
そこに小さな岬がある
ポエム岬
誰がはじめたかしらないが
そこはいつからかそう呼ばれるようになっ ....
帰るから
もう帰るから
といいながら
帰らないでいる
ひとりの男
夕陽眺めて


空は大きい
空は小さい
どちらだろう
飛行機がきりとる空
ロッカーから見ている

 ....
いつもすこしだけ
手の届かないところに
私の欲しいものはあった

泥の中から手を伸ばした
割れたピンボールマシーンの中から
砕けた肩を掌で支えながら
雨の流れ込むマンホールの隙間から
 ....
悲しかった
誰も居なくて
もう駄目だと思った
浴槽に涙を落として
からだをまるめた

お願いだから、わたしからとりあげないで

仰向けのわたしを杭で
ぶす ....
  昔、あなたに宛てて書いた手紙
  あなたが受け取らなかったので
  まだ手元に残っている


  手渡そうとすると
  あなたは決まって困った顔をしたから
  わたしは何故なのだろう ....
腕を

上げ下げする時モーター音が少しうるさいでしょう
ごめんなさい

今日はどんな一日でしたか?

駅でまたお腹が痛くなったんですか
大丈夫ですか

私ですか
私は駅のホームか ....
塾の講師なんて仕事をしていると
子供の心に触れてしまうことがある

前に受け持っていた女子生徒が
授業中に突然飛び出して
二階のベランダから飛び降りようとした

「死んでやるー!」と何度 ....
送電線の下をくぐって
アスファルトの海を
ぼくたちは、
泳いで、


はりめぐらされる
緯度や経度に
足をとられながらも
ひたむきに
日帰りの旅をくりかえす
ねむる前、ときどき
 ....
いのちだもんね
乱れるもんね
明るいもんね
光と葉っぱ
うねる赤ちゃん
バス通りのサイレンス

突き破っちゃったよ
人の中
無防備なまま
完全に狂ってるよ
そう
いのちが
い ....
美しい赤ん坊のこぶしには滅びの言葉握られていた


怖い雨、怖い光を浴びまくり僕らは汚い名前をもらう


眩しくて見えない僕らの遺伝子に刻み込まれる悲しい記憶


誓い合う幼い僕たち ....
木の船を揺らすな無邪気に邪な者ども汲めぬ柄杓を渡す
同胞よ騒ぐな天のあれもまた汲めぬ柄杓だ海は終わらぬ

天水は恵みの雨でも海水を薄める毒ぞ海のものには
手繰られて深きものども深みから湧けよ鵜 ....
南町二丁目電話ボックスでさらってくれる人を待ってる



ガキ大将なんて嬉しいものじゃない道具で殺せるジャイアンのこと


死ぬ星が一番光る 遠吠えを聞いた僕らのつく嘘みたく


 ....
ほっぺたをシーツにつけて休日の速度について考えている

卵黄でよごれた皿に訊いてみる「今夜あなたは帰ってくるの」
エアコンの温風だけでがまんするあなたがなでてくれないときは 夕やけは待ってくれない ももいろのしゃぼんだまさえ待ってくれない

夜のため太陽を消す しんとする ろうそくの火ももうすぐ消える



モンゴルのむこうのむこうの太陽が地平線に恋をしている ....
窓から
手を外にのばして
ひとすくい
そっと運んで
お茶のポットにほうり込む
ときどき
遠いところから
なにかが軋む音が聞こえる
ごく短いあいだ
輪郭に力が加わって
内側の一番 ....


昼休みの男子休憩室の扉を開くと
新婚三ヶ月のM君の後ろ姿は正座して
愛妻弁当を黙々と食べていた

「 おいしいかい?
  結婚してみて、どうよ・・・? 」

と買ってきたコンビ ....
チェジはかわいい
あたしたちの街の中では世界一の女ということになっている
かわいいの次元を越えた、とマイカは言い
スヌーピーの鼻をへし折るかわいさ、とハイリは言った


チェジの腕はいつも ....
午前五時
買ったばかりのブーツでも足がかじかむ
約束にはまだ早いけど待ちたいからあのコを待つんだ
ふたりで今日どこまでもいこうって約束した

午前七時
バスが通勤のサラリーマンを詰め込んで ....
仕事帰りにくたびれて
重い足どりで歩いていると
駅ビル内のケーキ屋に
女がひとり
微笑みを浮かべて立っていた 

ガラスケース越しに
ふと{ルビ眺=なが}めるささやかな幸福

その{ ....
アライグマに石鹸をわたしたら
小さな手をちょこちょこ動かして
とても楽しそうにしていた

まるまるとした石鹸は
みるみるうちに小さくなり
無数の泡だけを残して
アライグマの視 ....
仮面つけ惹かれた恋は外したら冷めてしまうか試してみたい

肩書きや体裁なんていらないよ必要なのは存在すること

部屋の隅メイクボックスに隠された仮面をつける今日は誰用

偽りか本物なのか試 ....
ナオさんのおすすめリスト(268)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
笑う- たもつ自由詩806-2-28
綴じる、サイレント- みい自由詩19*06-2-26
おつり- たもつ自由詩54+06-2-26
魔王と出逢った- イズミナ ...自由詩9*06-2-26
「静かの海」綺譚(11〜20)- 角田寿星自由詩13*06-2-25
疑惑の色談義- アマル・ ...自由詩506-2-25
いつものこと- とびまる ...短歌2*06-2-23
廃棄文章_#04- Monk散文(批評 ...1106-2-21
ポエム岬- モリマサ ...散文(批評 ...14*06-2-21
やめない- 石川和広自由詩5*06-2-10
黄金の林檎- ZUZU自由詩306-2-10
大人- ________自由詩1*06-2-9
手紙- 嘉野千尋自由詩31*06-2-6
私の好きな詩- ふるる自由詩41*06-2-6
知らないことを知っている- ベンジャ ...自由詩42*06-2-6
ブレス- 望月 ゆ ...自由詩55*06-2-4
曲がり角- 石川和広自由詩3*06-2-4
エンドロールでキスをしようよ- ふるる短歌12*06-2-3
方舟の海- 小池房枝短歌6*06-1-31
短歌を書くときは書くことの十倍の文字を考えている- ピッピ短歌1306-1-27
シーツと卵黄- 一代 歩短歌3+*06-1-27
キャバリア- つぶ短歌206-1-26
ふゆ、大人になりたくなくて、とかいのよる- miky短歌806-1-21
クロスワードパズル- アンテ自由詩306-1-19
「結婚」についての考察- 服部 剛自由詩15*06-1-17
チェジ- ピッピ未詩・独白1006-1-16
二十五時まで待って- ZUZU自由詩406-1-15
恋の花- 服部 剛自由詩8*06-1-15
アライグマと石鹸- ベンジャ ...自由詩11*06-1-14
仮面舞踏会- 花水木短歌1*06-1-11

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