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空は何時か
還る人の為に在りますから

行き詰まって

流れるしか無い雲の
あんなにも柔らかそうな姿態

曼珠沙華は
意味を見失っている
紅くしか咲けないから

間接は曲が ....
アスファルトにいて、
わからない、
夏、激しい群青で遊び過ぎ、その果てに、
すっ、と発狂するようにしてひどく青く、
遠ざかる空、その秋の為なのか、
或いは ....
あの日
花を活けている母のそばで
私は
剣山を手に押しあてて
痛み
その直前で手を止める
残虐な笑み

横たわる百合の花
その白さと
花の奥
見てはいけない遠い闇

青い花器 ....
祖父が亡くなってからずいぶんの時が経つ
お骨になった祖父は白く そしてもろかった

まだ暖かい祖父の骨を私たちは火ばしでついばむ
生きている者を火ばしで持ち上げたりしないすなわち
祖父は名実 ....
こどものような
貴方の身体の
その場所だけ 大人

ちいさな
ふたりの引力が
つり合っている
静かな
力で

薄衣を剥ぐように
ふたりは
孤独に没頭する

求めること
与 ....
夕映えに長く伸びた影の 
手足のしなやかに動くのを 
美しいと見惚れた 

サッカーボールが弾むたびに 
視線が鋭く光るのも 
伸びかけの髪をかきあげて 
おどけて笑う口元も 
 ....
セミよ
そんなに急ぐな

さっきから
空を見上げてばかりじゃないか
お前の
自慢のその羽は
ただ
アスファルトを掻くばかり

セミよ
今なら見えるだろう
あれが星座だ
私も昔 ....
教えてほしい 
あの空の青みの 
ほんの隙間の翳りの中に 
何を見いだし詠うというのか 

たおやかに流れる川の
水底に沈む
ひとかけらの悪意を
掬って頬張った 
その後の嗚 ....
人目をはばかりながら夜は 
汗ばんだ首筋に歯をたてる 
梳いた黒髪をかきあげて 
受け入れてしまった恥辱 

かつて少女の頃に見た 
甘美な夢とはほど遠い 
なんの形も示さないのに  ....
ゆらゆら 水が揺れてます
私の赤い浴衣は 
ひらひら 水に浮かびます
私はこの店のお姫様
簡単には摑まりません

今日もきらきら泳ぎます

周りの小さな兵隊は
赤色黒色 ....
   月ではまだ
   冬の初めで季節が
   止まっているようだった


   浅い眠りの合間に
   この頃よく、夢を見る
   凍えたままの月面で
   あなたをこの腕で抱き ....
お帰りですか、と
聞くとその{ルビ女=ひと}は
ええ、と
小さく頷いて
穏やかな微笑をうかべた

鬱蒼と茂る緑葉の下で
木洩れ日が描くまだら模様が
白い肌をよけいに引き立たせ
蝉しぐ ....
女はいつも災いをもたらす 
憂いを含んだ微笑みで 
鏡に向かい髪を梳く 
後ろ姿に見惚れてはいけない 

鏡の中の女と 
視線を合わせてはいけない 

男はいつも災いをもたらす ....
ショーウィンドウを飾る
真夏のアイテムたちは 
誇らしげに季節を謳歌する

けれどそこには灼熱の光線も 
砂浜の輝きも届きはしなくて 
街の雑踏はただ息苦しくて 

日焼けした肌を ....
彼方からの気流にのって 届いたそれを
あのひとは
夏だと言った



わたしにとって
わたしの知らない、どこか
遠い場所で あのひとが
笑ったり、泣いたり、しているということは
あ ....
さまたげるものだけが
私を
言葉に向かわせる
たとえば 雨
いつだって

あなたも同じだ
突然
ひょい、と現れて
私が
気にしないで生きようと
思っていた矢先にいつも

嫌い ....
真昼の公園で木漏れ陽を浴びて 
癒える筈のない悲しみのことを考えていた 
ときおり吹き抜ける風はすこし熱を帯びて
客待ち顔のアイスクリーム売りの老婆の 
麦藁帽子を踊るように撫でてゆく 
 ....
  わたしは時々、石になりたい
  そして夜の一番暗いところで
  じっと丸くなり
  わたしの冷え冷えとする体に
  とても美しい夢を備え
  いつかわたしを拾い上げる者に向かって ....
私に、その葉に落ちている、
    甘美な雫を下さい。

私に、そのほのかで優しい花びらの

    色を下さい。
きみの睡眠の中を走る
列車の軋む音を聞くと
世界が本当に
平面であることがわかる
ぼくらは座席に並んで腰をかけ
お手製の弁当を食べる
屋根の瓦が一枚落ちかかっているのだ、と
きみはさっき ....
   
{引用=  あのひとの記憶がしずむ海は、いつしか防砂林で見えなくなった
  越えられない高さに、すこし安心した}   





砂が、降って
深く深く沈んで 底まで
皮膚 ....
抱き合うことで
すくわれるたましいの
とおく
海を泣いて

あなたが翔けていく
わたしもはしる
とおく
たましいの

秘密の場所
わたしは
自由だった
わたしとして

ほ ....
花曇りの空に舞う胡蝶の
その透きとおった翅を 
欲しいと思う 

やわらかく笑う 
ということを覚えたのは 
いつの頃だったろう 

新しいピンヒールが
足に馴染まなくて 
ア ....
雨を避けながら私は歩いている
傘に守られて私は歩いている
円形の
ぽっかり浮かぶその空間で
私は世界を眺めている

雨粒が傘の端から端から
あふれるように流れている
それは本来私の上に ....
陽子は、すっと敷居をまたぎ

玄関を通りぬけ門をくぐり

香気ある光の朝にあいさつをした


罪とはいつか
姿なく大地に影をおとすような
色なく野原に咲きほこるような
清々しい朝日 ....
足りなかった言葉を
埋めるものが見当たらない
思い出を引き合いに出しても
それはもう終わって閉まった言葉

いつか折れてしまった
あの桜の木の枝が
足りない、足りないと 泣いている

 ....
空は 晴れて 
緑が 萌えて 
鳥は 唄う 

どうしようもなく 
春で 
朝で 
まぶしくて 

どうしようもなく 
私は
女で 
せつなくて 

風が「る」のような ....
臆病で、淋しがり屋の、
貴方はうさぎ
差し伸べられたその手を
只温もりと信じたのか
冷たい土に残骸のみを残し
魂の消え去る事さえ
予想だにせず
血の通わぬその手を
安らぎと感じ身を委ね ....
何か云いた気な空を雲が覆った。

幾千の種が入り乱れた末、
些少ながら遂には人を喰う世界まで確立される。
?独り?
薄汚れた私は美味しいですか?

きっと廃棄される為
産み落とされた埋 ....
その夜 女神が降りてきて 
真実を映す鏡だと言うから、覗き込んでギョッとした
 
これは私ではないと訴えたら 女神は笑う 
皮膚が剥がれているのは 
上っツラだけ善く見せようとしていた所 ....
和歌こゆみさんの自由詩おすすめリスト(136)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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