お父さん
娘さんを僕に下さい
何て言う気は更々無いし
そんな日もくる筈が無いから
いっその事ならお前を車に押し込めて
怒るお前を乗せたままで遠くに行ってしまおうか
私あなたに
告げてみた
「おやすみなさい」って
私そろそろ寝なきゃいけない
身体も疲れてしまったの
あなたと話して
笑って
泣いて
楽しかったけど
私すこし休まなきゃ
いつ起きるか ....
真冬に咲いたヒマワリが
ひこうき雲に追いついた
駆け上がるスピードに追いつけず
モノクロな映像がたまにぼやけるんだ

キーン!と はりつめた朝は
置いて来た友達を思い出す
土 ....
僕と同じ温度を保って
こぎ続けられた自転車が
雨を避けておさまってる

一匹の虫がサドルから落ちた
葉っぱしか食べられない虫
それ以外に見当がつかない

貼紙に書かれた
「駐輪場 ....
{引用=よだか、かあいそうよう
かわうそうよう}

四歳のわたしは協会で泣いた
よだかを想って泣いた
かあさまが牧師様に頂いた絵本を
わたしは涙でくしゃくしゃにしてしまった

十八歳は ....
{引用=






月の夜に
後ろから囁く
危うい光

 地獄にも
 天国にも
 行きそびれたね




傷の深さに降りる
水晶の測量器
 闇の奥で光るクリ ....
兄の背中を見ながら
考えた

大きな体を丸めて
窓際の席でひとり頷きながら
形のいい耳に
壊れかけたヘッドフォン
六法全書をいちページ捲る毎に
くるっとマーカーを回す

デスクトッ ....
      一夜あけたがなにもかわってはいない
     太陽は去年とおなじ顔で澄ましているし
   北風は相変わらずの怒声で荒れまくっている
そして リビングの装飾もレイアウトも沈んだまま
 ....
もし全然違う状況で
出会うことができたのなら
あなたに何も迷わず恋をすることが
できたのに

せめて同じ国に生まれたかった
今の暮らしとは比べ物にならないんだろう
きっと毎日毎日生きるの ....
離れ行く電車に乗ったお前と滑り込んだ電車に乗ろうとする俺
数メートルも無い二人の間の幾多もの障害物
二人の視線
遮るように重なる
交わらない視線虚しく空を切り萎れていく
残された微熱今なお引 ....
      1

夥しいひかりを散りばめた空が、
みずみずしく、墜落する光景をなぞりながら、
わたしは、雛鳥のような足裏に刻まれた、
震える心臓の記憶を、柩のなかから眺めている。

(越 ....
このごろは配給が有っても
お砂糖はいつでもありません
サッカリンは身体に毒です
甘いものといえば
こどもたちには水飴がよいのです
川向こうの小母さんのうちにあるかもしれません
 ....
◇暮れ

年が暮れる
暗い時代の予兆は
そのままに

初日は
それらを
もろに背負つて
出てくるだらう


◇木にぶつかれば

蝸牛は彼なりの歩みを
何昼夜もつづけて
 ....
はるをいたみながら
ひとつ、指を折り

なつのまよいに
迷えないまま
指折りは、
ふたつ

みっつ、を数える指には
こころならずも
あきがなついて

ちからずく、のよう ....
{引用=僕がチャーくんに出会った頃は
魚が飛んでいました
鳥が泳いでいました
月が溺れていました
太陽は寝ていました
僕の世界は笑うことを知りました


初詣に行く前に
チャーくん ....
人を蹴落としてまで天国に縋り付いた奴等が
今度はヘラヘラ笑いながら
「こっちに来いよ」
何て言いやがる

しんがり
ケツ持ち
誰がやるってんだ
背中を見せたら終わりだぜ
人に手を預け ....
いつもの夜と同じだけれど
今夜はどこか違う
いつもの星が違って見える
いつも風音が違って聞こえる

時は新しい年を越えてゆく

時は時の山を登り
その頂から
新しい時を見下ろす
 ....
今年最後の夕陽が沈んだ
いつもなら静かになるこの町も
夜になるにつれて盛りを増してくる

私は炬燵で紅白を見ながら
年越しそばを食べている
もうすぐ除夜の鐘が鳴る

今年の ....
今日ミ○ドに行ったらサンタさんがぐったりした顔でコーヒーをすすってたので、
「お疲れ様でした」
って声かけたら、
「お前んち行ったのにおらんかった。なにしとったんや」
とふてくされた顔 ....
久しぶりにこの地に雪が降った
雪の降る朝の空は冷たい味がする

日の光が淡い空の向こうから染み込んでくる
沢山着込んでしまいたくなくて
わざと足を冷やしながら
そろそろと雪をまとう

 ....
1月
行ってしまいました
2月
逃げてしまいました
3月
去ってしまいました
4月
兄が大学生になりました
5月
ゴールデンウィークに喧嘩しました
一生赦さない程の憎悪と愛で以って ....
規則正しく等間隔に
連なる車

まるで
親子のように
親戚のように
連なっている

本当は
どこかの一族みたいに
見えるけれど

車の中の人々は
お互いを ....
たくさんの人々に囲まれて
気付いたら私は飛行機の中にいた
本を読んだり
映画を見たり
パソコンをいじったり
友達や家族と話をしたり
みんなその旅先への期待を
ふくらましていた
私もそう ....
飛行機は飛び去って
私の体はもうその場所には残っていない
けれどその中に魂はない
あなたが自分のスーツケースに仕舞い込んだから
 亡羊とした耳が熱を帯びて、手にした砂時計のガラスを溶かしていく。零れ落ちる時間の束を必死でかき集めるのだが、砂は先へ先へとこぼれていくのでいつまで経っても追いつかないのだ。炬燵の中で散々こき使われて .... 不思議だった
いつものオリオン座が
いつもよりも綺麗だった
寒い夜だというのに
しばらくの間
その輝きを見つめていた

不思議だった
いつもの霜柱が
いつもよりも美しかった
冷たい ....
 赤面す 落ち込む 媚びる 自惚れる 恋の{ルビ醜態=フェイズ}の罠にあらがう

 人恋し 初冬の夜半のニルバーナ 白磁のカップ一気にのみ干す

 優先席お譲りください 不自由なこころの女がこ ....
       1

十二月の眠れる月が、遅れてきた訃報に、
こわばった笑顔を見せて、
倣った白い手で、ぬれた黒髪を
乾いた空に、かきあげる。
見えるものが、切り分けられて――。
伏せられ ....
{引用=
あれはたしか小学生のころ
ちいさな花をいじめたことがあった
冬がカサリと音を立てはじめたある日
お母さんがお庭でいっしょうけんめい
そだてた花を


「しゃんとしなよ」
「 ....
お隣の洗濯物も
そのお隣の洗濯物も
そのまたお隣の洗濯物も
ふんわり今日は乾くだろうと
あったかい陽射しに
目を細めずにはいられない
冬だというのに
春の匂いがするのは
あなたの
洗 ....
十さんのおすすめリスト(301)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
俺の妄想発_犯罪経由_現実行- 虹村 凌自由詩2*07-1-30
おやすみなさい- 九谷夏紀自由詩4*07-1-21
やさしい境界線- 現代風流 ...自由詩1*07-1-17
制度(駐輪場)- たもつ自由詩807-1-15
夜鷹- 士狼(銀)自由詩7*07-1-13
夜の雫- まどろむ ...自由詩9*07-1-12
- 士狼(銀)自由詩9*07-1-9
幻視の花びら(十九)- 信天翁自由詩207-1-9
2pm- 野薔薇自由詩4*07-1-7
あの朝ホームを離れる電車に乗ったお前が俺を探す様な顔つきをし ...- 虹村 凌自由詩4*07-1-4
不寝番—みずの瞑り__デッサン- 前田ふむ ...自由詩28*07-1-3
思いっきり甘くしてください- あおば自由詩10*07-1-3
小詩集__日は出づ__暗き予兆のまま- 杉菜 晃自由詩2007-1-2
六番目の季節- 千波 一 ...自由詩22*07-1-2
永訣の朝に思いを馳せる- 士狼(銀)自由詩12*07-1-1
天国のドアにて- 虹村 凌自由詩4*06-12-31
年を越える- ぽえむ君自由詩8*06-12-31
晦日- 1486 106自由詩6*06-12-31
サンタさんだるそうでした- とうどう ...自由詩14*06-12-31
ねこにんげん(7)- 暗闇れも ...自由詩3*06-12-31
僕のための概要2006年バージョン- 士狼(銀)自由詩7*06-12-31
連なる車- なかがわ ...自由詩4*06-12-31
旅立ち2- 野薔薇自由詩2*06-12-20
旅立ち1- 野薔薇自由詩3*06-12-20
『逃亡か鹿』- しめじ自由詩406-12-18
不思議だった- ぽえむ君自由詩17*06-12-18
苦恋五首- 月夜野短歌11*06-12-18
廃船——夜明けのとき__デッサン- 前田ふむ ...自由詩29*06-12-16
冬の庭- まほし自由詩27*06-12-9
so_feel_good- LEO自由詩26*06-11-23

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