大好きって
それは響きだ
大好きだなんて
叫ばなきゃ良かった

声に出さずに
叫ばなきゃ良かった
声に出して
叫んでいたら

きっと俺は
ここにはいないし ....
女にふられたので、
今度のこんどこそ、
この女でなければならない女にふられたので、
トマトジュースを飲んで、死のうと思った。
なんでトマトジュースかといえば、
野菜が足りないと思ったからだ。 ....
今朝
澄んだ風が吹くようなので
ぶらりと散歩に出た
用水沿いにも彼岸花
延期になっていた運動会の
開催を知らせる音が響くと
そういえば
と ついつい
よく晴れた空を見上げてしまった
 ....
もういらないの
それは残念
よかった
使い捨てだなんて
知らなかった
わたしが欲しいものはあなたも欲しいものとして
作りすぎるところだった
よかった
もうないから
続きを剥がすことは ....
  

不思議な人が
一億個の不可思議を抱え
目の前でにっこり笑った

さて
僕は何から始めようか



おはよう おはよう
僕は君にとっての
不可思議のひとつでいい

 ....
(かじって
 すてて)


レタスを洗って
いたい
今日はずっと
レタスを洗って
一枚一枚
丁寧に
拭いて
いたい
今日はずっと


知るのがいやで
本当はもう ....
一.

戦争を俺は知らないんだと はじめて思い知ったのは
キプロス島に ある朝突然逃げ帰った妻が いつか話した
占領の話 地下室の話 息を殺して
あいつが真似た マシンガンの ....
パンに トマト ぬるぜ

カタルーニャ式 だぜ これ

オリーブオイル かける よ

バージン エクストラ です よ

たまご も 焼いちゃう 

べーこん イベリコ豚 だよ 
 ....
(でっかいのが、死んだ。)

風殺すようないかり肩に丸刈りの白髪頭乗せて来るのは あれは
ロブス 漁師で 工房の隣の教会の管理人だ
逆光でも分かる お調子者の いつものいたずら ....
大きなガラス扉
日焼けしたブラインド
貸店舗、の白い貼り紙
コンビニになりきれなかった
角の、たなか屋

殺風景な店先のコンクリートには
ただひとつ
小さな郵便ポストが生えたまま
舌 ....
卵が割れてまた割れて

中途半端がどろりどろぉり

二進も三進もいかない生

ハウスダストやカビたちに

あらゆる雑菌病原菌

もういいから寄生しなさい

変色するほど侵食して ....
詩とか詩人とか 日常では使わない
子供の頃 学校の授業で出会い
宿題にされ 宿題でもないのに
書くようになって 憧れた

同人誌に入ってみたり
小さな詩集ではあったが
喫茶店 本屋さんに ....
赤ちゃんが乗っています
世間でステッカーがはやりはじめると
和泉町3丁目にある零細ステッカー会社の社長はへそまがりだから
赤ちゃんだけ特別扱いするのはおかしい と言い出し
次のような亜種をどん ....
スーパーのレジで
おつりのコインを数枚受け取ると
「わあ、お金が増えたね」
と娘は目を輝かせる

自動ドアから出るときも
「あのおばさん、きっと親切な人なんだよ」
ふわふわと歌う
 ....
幹さん、
どうでもいいですけど
高円寺のキャバクラで詩人っていう名刺配りまくるのはやめて下さいよ。
大将二号店で2本目のつくねをほおばりながらキムがつっけんどんに言い放った
どうでもいいけどキ ....
朝日に窓枠は枯れて

錆付いたカーテンからは

夜が死んだ匂いがする

炊き立ての白いご飯が

今日はもう仕方が無いんだよ

と生きる糧を与える

箸に摘めるだけの物を

 ....
いつのことだったか
おーきな木に寄りそって
声もなく泣いたのは

知ることのできた空は
果てを知らずに膨らむ奥行
しっとり流し目をすると
逃げ迷う合せ鏡の黒髪

時が来れば尽きる
 ....
午後の生ぬるい図書館で 退屈と眠気のあいだを 振り子のように行き来しながら

頭の中では 隣に座った 白いブラウスの女のことを考えている

読んでいるわけでもない太宰治のページの端を 人差し指 ....
明日の朝まだ日が昇る前に
わたしのアパートまで
迎えに来てください
最新型のスポーツカーで
あの角をゆっくりと曲がって
わたしのアパートの前で
静かにエンジンを切ったら
わたしは小さなバ ....
ねえいま

花瓶の水が

静かに動いて

グラジオラスの茎を

そっとなでたのをみましたか





そう まるで

首筋のキスでした





 ....
2.4インチの覗き窓から

フォーラムの様子を覗くと

姿かたちは一切弾き飛ばされて

創ろうとする心模様が

際立って見えてくる



格好なんか気にしない

生まれたて ....
スイッチを「パチン」と入れて、

と思ったら
スイッチがない。

あるはずのところに
スイッチがない。

昨日、
夜寝るときにはあったのに。

今朝、
顔を洗ったときにはあった ....
あたしのママは不幸せ
あたしのパパはろくでなし
娘のあたしはその間
いったりきたり 綱渡り

雲をも掴むいい話
さすらうアパート4畳半
ママはぼさぼさ頭を束ね
欠けた湯飲みでお茶をする ....
そら、なのか
から、なのか
どっちでもいいけど
「宙」と書いて「そら」と読ませるよりも
「空」と書いてなんと読むのかわからない
そんな曖昧さがわたしはすき

そら、だったのか ....
十さんのおすすめリスト(301)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
純情- 水在らあ ...自由詩23*06-10-2
トマトジュース飲んで死のう- しゃしゃ ...自由詩1706-9-28
なかったはずの- AB(な ...自由詩406-9-24
首飾り- アサリナ自由詩5*06-9-23
無量大数- AB(な ...自由詩706-9-17
レタス- 水在らあ ...自由詩33+*06-9-5
白樺とキャラバンと夏の予定と- 水在らあ ...自由詩44*06-8-28
イベリコ豚- 水在らあ ...自由詩39+*06-8-22
パサヤ・ドニバネには道が一本きりしかない- 水在らあ ...自由詩56*06-7-27
たなか屋の角- 佐野権太自由詩54*06-6-20
卵の憂鬱Ⅱ- 唯浮自由詩206-5-27
いきてます- 砂木未詩・独白15*06-5-12
赤ちゃんが乗っています- haniwa自由詩81*06-3-10
おつり- たもつ自由詩54+06-2-26
金金金(キムキムキム)- 馬野ミキ自由詩54+06-1-24
朝日に窓枠は枯れて- 唯浮自由詩11*06-1-15
白濁の樹- こしごえ自由詩10*05-7-21
ニンゲン失格- 大覚アキ ...自由詩1205-7-21
妄想歌謡曲- 大覚アキ ...自由詩405-7-19
花瓶の花- 蜜 花自由詩12*05-7-19
僕は産声をあげる生まれたての言葉が好きだ- 恋月 ぴ ...自由詩8*05-7-19
失われたスイッチを求めて- 大覚アキ ...自由詩505-7-18
はんぶん子- ヒビノナ ...自由詩6*05-7-18
わたしがシャンブロウだったとき- 佐々宝砂自由詩1604-10-15

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