君の手を引いて 星空の下を歩きたい
星空の、そのずっと向こう 南十字星の下まで
空からの十字架は僕らの結んだ手を赤く塗り替えてしまうかな
それとも、二度と離れないようぎゅっと楔を打ち込む ....
脳内アニメの僕にぶたれた
隣で笑う君が 羨ましかった
素直に笑えなくて こっそり泣いた
多分 気付いていたんだろう
原石なら転がっている 拾うのをためらっているだけ
万人の声は漂って ....
ねこって可愛い
飼いねこは飼いねこらしく
ノラねこはノラねこらしい顔しているよ
やっぱし育ちなのかな
ひとに媚びるのうまい飼いねこがいて
いじらしいほどノラなねこがいる
そんなねこって
....
誰も選ばなかった空白 それが僕の指定席
それ以外の空間が 僕以外の 人の席
こんな僕でも その優しさに会いたい
そう願うのは 醜さでしか ないのか
それでもいいと 言えない心を 殺したくな ....
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真夜中にも関わらず
癒しを求めてお菓子を食べる私は
痩せていくばかりなのに
いつも体重計に乗って
体脂肪をチェックして
やせたいやせたいと願う
妹のほうが肥えてゆくのは
どうしてでし ....
わたしにとって、男はあなたひとりです
あなたこそが人間、そして異性の完成型であり
わたしは未熟児 知らないあなたを
魅了するだけの技量があるだけ
(それだけなのでときたま虚しくなるのだと ....
働くってことは
否応無く押し付けられた役柄を演じること
食品会社に勤めれば
賞味期限の記されたシールを貼りかえる日々
罪の意識など三日で消えてしまう
コールセンターに勤めれば
クレ ....
そんなに 恋がしたいのなら
媚薬を飲んで 人混みへ飛び込んじゃえ
夢のように細い骨で
ぼくたちは生きてきたんだね
愛についてを乞うたのならば
骨と枯れても
幾千
幾憶
そこには声があった、と
想う
....
長生きして100年
天寿を松任して80年
ここまでは恵まれた人の運命
介護疲れで72年
病気が悪化して64年
家庭内暴力で56年
夫婦喧嘩で48年
交通事故で40年 ....
練習中の友待つフリで3組の廊下の前を行ったり来たり
なんでもないはずの水曜が記念日になったらいいなと追いかける君
文化祭あけたらホントに秋が来るそんな気がしていた帰り道
....
ヤだよ。
俺の心に開いてるのはピアスホール程度の小さい穴じゃ無い。
なら心ごと噛み千切ってくれ。
俺を傷つけて良いのはお前だけだぜ。
そこにも君が
あそこにも君が
昨日は忙しい時間に
トイレに座らせたお婆ちゃんの
下ろしきれなかったパンツが
お尻と便座に挟まって
無理に脱がせると
びりり
両手で持ったパンツには
小銭の穴が ....
シルクでも ミンクでもない手触りで
愛想ふりふり ベンガル無敵
*
たい・まぐろ
高級猫缶
大好きニャ
嬉しさアピり
またオネダリす
*
セルシオ ....
頬を伝うスペードの影月光浴びて
滝のそばで膨らむぬいぐるみの静けさ
想像上入り組んでいる鯨は筒
生まれ変わる前に貸した三輪車でやって来た
髪を外に垂らす日の夜の長い髪
船 ....
いま 欲しいもの
アナタを満足させられる才能
ピアノという家具の冷たさの{ルビ傍=そば}で
あいしてる
あなたのセリフ
あたたかで
あいもかわらず
あたしとろける
全てに疲れ果てて 涙を流す 君がいた
こんな自分には もう価値なんてないと呟いた
でも そんな涙を流せる心にこそ 価値は宿るんだ
目に映らないものばかりで 溢れているのは
交わらない二つの ....
ほのかに薫ってる。
いつからか、
いつまでか。
気が付いたら、微かに。
今、気付いたくらいに。
明日には、消えてるかもしれない。
ほのかな薫り。
火がつこうと ....
仰向けになって
ずっと天井を見てると
なにか
いろんなものに見える
小さい頃の
熱を出した時のように
あの点とこの点を
くまにしたり
小鳥にしたり
だけど
点と ....
練習船
黒い尖塔
木馬の何頭かを失ったまま
メリーゴーラウンドは廻転している
空はいつでも鋭角
時折少年が墜落してくる
旗竿の上で
燃え尽きる旗
その下でそれでも昏い宴はつづく ....
掴み損ねたよ 淡くない何か
・
駐車場で暮らす人と知り合いになった
駐車場の
車一台分に四角く区切られたスペースに
うまくお布団を敷いて
机を置いて
入れ替わり立ち替わりする車のヘッドライトを灯りにし
雨が降れ ....
夕されば高き帳に望月の影透けて咲きよいやみを待つ
ゆくへなき水だに君に恋すてふ命のなごりに青霧となる
秋と言ひ長き夢路を眩ませし霧は瀬に立つ蒼き陽炎(かげろ ....
小さな雪が消えた
春にはまだ少し遠い
小さな六畳間で布団に包まりながら
暖かだった昔を思い出している
子供の頃に感じたより
少し力の弱い空腹の中で
ただ眠れない意識が研がれていく
夢を追 ....
いま
あの日、に立っている
右手をのばし
空の高さを測るきみ
手招く左手は
薄の穂の間に
見え隠れして
黄昏の
目で追う背中には
金色の翼があった
喧嘩しても
すぐに忘れ ....
この真っ白なピースをひとつひとつはめてゆくみたいに、
私もあなたの難解な心を少しずつ少しずつ
埋めてゆけたらいいのに。
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