何もできない心に
飴をひとつ落とす
何も波立たず
まっさらな時間だけ流れる
ため息が
のどに詰まってざわざわする
てのひらも
寂しくてざわざわとする
天も仰げないほど
わたし ....
もーいーよー 許されたのはいつの日か
携帯の電源切って眠る夜
サクラチル 散った桜はゴミ箱へ
繰り返し言った所で手慰み
寂しいの そういう事は忘れたよ
公園で子どもの頃に ....
胸廓を侵されるなら服をぬぎ猛る桜に沈め嘲笑
「エロガッパ」中の結露に書く顔のガラスをすべる花は涙か
白酒とつまむ花びら香りなどわからなくても胎内に秘む
表情を知らないつぼみを唇ではさむ昼下がりの空のした
唇に花びらの裏の淡い色ついたと騒ぐ君が剥がれて
太陽を閉じたつぼみで隠すとき熱がしとしと茎に滴る
置いてきたひかり、はるかな百合 ....
粉ふるい男女のそれは喉に目にあれよあられに今年せつなく
マスタード月夜騒ぐよいつ帰る黄身にゆられて白身のぼくは
真夜中に詰めた音響ぱらぽろり明日の隙間かまだ夢かもし
戯言のぼくはとこ ....
食材よ今すぐ宙に飛び上がり
世界に全て均等に降れ
娘は将来アイス屋になりたいと言う
好物のアイスを好きなだけ食べられるから
ではなくて
沢山の人を幸せにしたいからだそうだ
いっしょにお風呂に入ると必ずその話題になって
バニラ ....
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