すべてのおすすめ
さかなの星空はいつも
境界線でゆらめくのです
星空を落ち葉がよこぎり
岸辺のすすきも
月明かりに
にじみながら手を振って
失ってしまったときに
ひとはさかなになる
月だってゆら ....
毎日をさかのぼる
一瞬があらわれない
そう出て来ない
さかのぼるから
には、そこにみなもとがある
けれど
ららら
ちょっと歌っていたら
買い物を忘れた
買い物も買われるも ....
暑くもなく 寒くもない
昼と夕の変わり目に見る太陽は
ぼうやり として
霞み懸かった空の川を
漂うように 浮かんでおりました
このように 繊細な秋の日には ....
流されていく言葉の端にも
空の順列が
少しずつ結び付き始めている
この街にも人は零れていて
青でいっぱいになって、いつか身動きがとれなくなる
沈んでいけるのなら
そこに沈み込みたい
....
おれはきっとやっていけるわ
やっとのことで
手順や矛盾のやり方を
覚えたの
仕事でもへまでも
存分に愛想笑いをして
それとなく何かに感謝するしぐさを
どうも。
どうも。
どうもど ....
コスモス
すすき
金木犀
青く
それはほんとうに青く
筆で掻き毟ったような雲と
焦点を目指して伸びていく高速道路の
今日は至って空が高い平日に
走る車
....
ひ ゆるめば
あかされぬ 水平線 の
語り 眠らせる 睡蓮
トレモロ
頬 寄せれば
いななく しらかぜ の
うちつける 火 の 扉
飛沫 で 消して
そこ ....
くられ ねんね の
いと しゃみ あんや
ふるぎ おもや に
かえ とぐ そぞろ
にちにち からかむ
てづな の とんぼ
まくり まわし て
けんけん ぽん ちょき
....
ノーザン
ライト
スープレックス
ほんとうはローリング袈裟切りが良かった
ノーザン
ライト
スープレックス
誰も彼も蒙昧で
短く ....
蹴った石の音が
朽ちながら
からから、石を乾かしてゆく
腕に抱くものが欠けている
そっと、歩行の動作に紛れて探れば探るほど
空間は何処か冷静だ
石は乾き果て
気が付けば音も、 ....
とおくから まよなか が くる
いとまき あなた の きら の なか
せんの とおり を こえましょか
とおいひび まよなか が なく
からくり あなた の ゆめ の くち
せん ....
お母さんミサイル (ミサイルをお母さんでくるんで軽く火を通したもの)
少女 (南から吹いてくる季節風のこと)
街 (顕微鏡に形が似ている)
青空 (比較的重量 ....
昼寝から目覚めるとぐるり真っ青になっていて
真っ青になっていてでんぐりがえった僕の眼球
眼球から涙は流れず一滴の血もこぼれない
かなしみ
僕は何しているんだろう?何もしていない僕のほころび ....
遠い飛行機のような音を立てる
夜の、曇天
その鳴動、鳴動、鳴動、
大気は夜を続けるも
わたしは仰向けの形、ひっそりと静まり返り
暗く目を開けるだけで
何かを促す性能はな ....
六月、朝は煙の中から浮上していく
昨日積み残してきたものは
もう何処にもないかもしれないと
溜まってしまった風の中に体を傾けて
もう一度目を閉じていく
泳げない朝に見る夢は
煙った街から突 ....
遮断機が下り
列車は近づき
他の音は止み
鉄路になびく
草の背は蒼
草の背は蒼
薄い曇が
空を覆い
星は絶えず
北へ流れ
呼びつづけても
夜はひとり
月はま ....
ふしちょう
ねのまに さるまい
ゆき
うみ
の
なみ
だ
うみ
はくえんの だん
かぜ
ち の ひ
つき
....
まめのこ は
ぽくぽく
つち の おうち
で ゆめみてる
どうなるのかな
しろい おうちには
みんな と いっしょ
おおきなて
に つかまれて いまは
ひとり ....
陽に焼けて
薄い力を
なくした紙
ぺタリと セロハンテープでとめてたけど
格子から はがれてしまい
なにもないより 荒れてるような
みじめな部屋に 苦しくなり
重い腰を上げて 張り替 ....
こんなにも晴れた6月の空に
真冬の海岸を思い描くおれは
きっと悪い生き物なのさ
見ろよ
薄汚れた灰色の鳩たちが
真っ白い鳩を追い回す
ねえ ママ あそこ見て
ほら
鳩さんたちが ....
枯葉 の 指輪
伏せた
やわらかな 草の
ただ ふんわり 揺れるのを
曇りの中
歩いて行く
陽射し
指笛で 追い 追えぬのを
捜していたのは 錯覚
立ち向 ....
種もつ闇の
ちらかる 真昼
夜から じっと
はりめぐらせた
たんたん ひとつぶ あまい 夢
たんとん ひとなみ ふるい 風
かすれた なきごえ
かみきる したあご
....
郵便受けに溜まった新聞が日焼けしていた
古い日付は、風に晒されて
更に風化した遠いあなたの
背中に張り付いて
帰ってこない のに
201号室の、窓から入る西日を受けながら
忘れて ....
さじ の中
盛られた 私の
腕に とどかない
ひくい
止めた 前髪
痛くて はずす
ヘアピン
月明かり まばらな カーテン
さえぎる
みたくないと
あわれむ ....
命令に従うまま
とじた視線の先に蠢く
はかない炎の中に
何れとも知れぬ炎が また消ゆる
でいごが僅かに開く
すずやかな風は何処へ行く
かぎりない空へと
?
はじめて詩を読んだ時
若くて とてもかわいいと思った
しかし しだいに冴え
凍るような苦痛 けど
美しさをまして
貴女は 詩を うとんじていた
悲痛な思いを記す事を 嫌悪し ....
{引用=花火が上がると 君が泣く
瞬間
いつか会えなかった誰かを
そこに見て
いつの日のでもない君は
ここにいて
手は繋いではいけない
誰もいない夏祭り
君が泣くから
....
なじまずに 赤は 錆びる
焼けて 触れられぬ やすらぎ
いいわけのような 暖かい 風
うつけた雲 てん てん てんつき
投げだされても 守る 思い詰めた大地に
立つ事だけが ....
風は 悠久の時を風化しました
草は 朽ちた誰かの命で成長しました
空は 嘘もない真実の青で{ルビ嘲笑=わら}いました
耳を澄ませば 声が降ってくる
....
さかさまつげ と診断され
父に手をつないでもらって
眼科に通って いた頃
診察してくださった先生は
遠くをみつめなさい と言った
遠くの山の緑 遠くの景色を
とても 眼にいいか ....
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