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今宵
閃光にうばわれた
満月は雲
火は華と化し、
秒速の命を生きる
あまたな人を幸せにするため
匂いを放つ 月光のうすあかり
遠く遥か隣り街に 山の端を染め
火の華を 見下ろ ....
黙祷は
鐘の音
1945
8・6
8:15
刻印は時の数字
僕の死は、
人類の知恵の粋
現代科学の結晶
14万人の命の対価
目的は
先の見えない戦争の早期終結と
阿 ....
・・・無音の荒れ地から、
地球の景観は むごたらしいほどの壮麗な美しさ
海と雲のコントラスト
星の陰 マイナス170度の砂は、
手の届かない 蒼い海を懐かしむ
月は人を受け入れ
....
森はうすい木漏れ陽
誰知らず湧き水が澄みわたる
泉の
閉塞した世界に生まれる
山女魚は けして他の暮らしを知らず
夢さえもみず
泉に生きる
存在は、認識の果て
山女魚には街 ....
白い本をひらく
そこは、永遠てしのない階段が続く
教えられたままに ゆっくりと登っていく
いつか空に近づくころ 段差は代わりに五線譜になった
そこからは、音符の上をのぼりはじめ ....
うす紅のキンギョソウ一輪 その
散る音に目を覚まし、沈黙は山の見つめるとき
神宿る七月の森は、こな雪
里の稲穂は葉の鋭さを増し、生きる 道しるべ
石の鳥居をくぐれば 我をわ ....
綿毛のしっぽ
小鹿は 天の一点を見つめ
遠雷は、雨か
我知らぬ予兆の
布告
与えられた
つばめの空を行く航跡の曲線文字を
なぞっては、
その意味を解いていく
ー路をうしな ....