すべてのおすすめ
ざらついた眠りが頭をすっぽりと覆う
この世界を風呂敷に包んで
どこか別の星に広げたなら
こぼれるように もう 花は叫ばないだろうか
流れる血は 灰色ではないのだろうか
キャンディはいったい誰 ....
さかしまに
映る水面のゆらめきへ
なにを浮かべた
われを忘れて
環を広げ
恋しひとつを飲み込んで
水は緑の
底なしの{ルビ面=おも}
さざめきを
にわかに宿し日の ....
ひとつの時が停滞し
その膝の上わたしは猫のよう
乳飲み子の舌の音
水の音色をさかのぼる
叢に覆われた
つぶれかけた空き家の中で
ひとりの少女に会った
帰る場所がないという
行き着く ....
海一枚めくると鈴生りの想い 孕んだ仕草が風に弾け
笑いの花びらを嘔吐するわたしには静寂が投函される
現実は一匹の魚のようで眼差しの中でいかようにも踊るもの
かわいた泥の身体を選択する者たちにはい ....
樹々のささめき
秋のまなざし
土の殻を脱いで
風鈴と戯れる
あの風のよう
出奔し
残り香をたぐる
民族という幻想の
ゲル状の遺跡を渡る
無造作に繊細に
ごぜの指先の
せつなの逡巡 ....
力ない羽ばたきだった
抗うにはあまりにも
変身するためにひたすら食い
変身したらひたすら交尾する
仔の頃に食われたら負け組
交尾産卵の後なら勝ち組だ
去る夏の背
しっぽり濡れた夜
そ ....
割ってもひよこは生まれない
そいつは無精卵だ
格安スーパーの特売品みたいに
みんな争って手を出すものだから
ころがっているようにでも見えたのか
だが動いているのは回りだけ
ひとの渦 ことば ....
本当の青空 見たことあるかい
良く晴れた日でもそんなに青くはないよ
水色とかそれこそ空色とかって感じで
カリフォルニアとかモンゴルなら
本当の青空が見えるだろうか
本日は ....
去り際の気化
ひとむらの瑠璃よ
得るも飢え
酒に濁って
凝視する
麝香 目の中の目
水走り
つむぐ 罪の
雨 糸断って
返すつばめ
その血の傾斜
あらかた生を溶かし終え
....
桜が咲いているのを最初に見かけた日
あくる日にはいつも激しい風が吹く
思い起こすと毎年そうだった気がする
咲いたばかりの桜は見かけによらず強情で
千切れそうで千切れず
散りそうでも散らな ....
帰り支度がすんだなら
明日にでも行くがいい
旅する天使はおしゃべりで
その上酒癖もわるいときてる
翼ある者は去るがいい
おまえたちの羽根のほとんどは空気
膨らんだ胸の中身さえ
絡みついた ....
早贄みたいに残された
だれかの祈り
吹雪きの中
目くばせする
硝子のような時を隔てて
木の実を爪繰る
指先に
小鳥の心音
あなたの長い舌が
耳の奥まで入って来ると
つめたい ....
洗貝新さんのただのみきやさんおすすめリスト
(12)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
処刑前
-
ただのみ ...
自由詩
7*
25-10-15
醜男ナルキッソス
-
ただのみ ...
短歌
8*
25-10-12
寝過ごす夢を見た
-
ただのみ ...
自由詩
11*
25-10-4
接吻
-
ただのみ ...
自由詩
5*
25-9-21
彼女のゼリービーンズ
-
ただのみ ...
自由詩
12*
25-9-6
手の中のクスサンは
-
ただのみ ...
自由詩
6*
25-8-31
無精卵夢想
-
ただのみ ...
自由詩
6*
25-8-24
たとえば_青空とか
-
ただのみ ...
自由詩
5*
25-8-3
華乱孤論
-
ただのみ ...
自由詩
4*
25-6-29
鬼女近影
-
ただのみ ...
自由詩
3*
25-5-3
ツグミに想う
-
ただのみ ...
自由詩
6*
25-4-12
祝祭の扉
-
ただのみ ...
自由詩
4*
25-2-10
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する