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長く 長く尾を引いて
冬の光が伸びてきて
そのわずかな明るさに僕らは癒されて

あなたに会いたい

乾いた静電気のような刺激を
暖かさとともに与えてくれるあなたに

長く 長く尾を引 ....
怠惰な午睡のすえ
ふと目醒めると もう夜だった
開け放していたカーテンから
道の向こうにある家々の灯りが
ほわりと点っているのが見える
この選ばれたわけでもない 退屈のなかに
浜辺に打ち上 ....
あの日 僕等は
雨宿りをしていたね
突然降って来た雨から逃れて
適当な軒下に落ち着いて
肩を並べて 雨宿りをしていたね

周りでは 同じように雨宿りをしている人たちが溜息をついて
濡れた ....
迷っていたので
さらに迷うことにした
あえて迷って
そのままずんずん歩いていった
すると 妹をあやめ
父をあやめ 母をあやめた過去が
この生き延びてきた道の上に覆いかぶさってきた
その過 ....
 宮沢賢治の『春と修羅』について、多少語りたい。もっとも、宮沢賢治についても『春と修羅』についても語り尽くされた感があるので、いまさら僕ごときが何か新たなことを語れるかは非常に心許ないのだが。
 『 ....
{引用=これによってその町の名はバベルと呼ばれた。主がそこで全地の言葉を乱されたからである。主はそこから彼らを全地のおもてに散らされた。(「創世記」第11章第9節)}


その昔
僕たちは ....
とおく あさく
どこまでもつづく海のように
僕たちの罪は終わらない
それが僕たちの生を規定している

そうして決められた生とともに
僕たちはいるが
僕たちの罪の裏には
それにふさわしい ....
五月は淋しい月
新緑の匂いに惑わされながらも
それらと一つになることのないジレンマ
暑くなり始めた気候に
責め立てられているような気分
五月蝿い虫どもがまとわりつく
ありえない煩わしさ
 ....
夢を見ていた
俺は行先のわからぬ列車に乗っていた
人々は無言で座席に座っていたが
どうも様子がおかしい
彼等乗客たちはみな
左脚か右脚のどちらかが欠けているのだ
同時に 左腕か右腕のどちら ....
ただ広いだけの野に
一つの観覧車が淋しく建っている
観覧車は時とともにゆっくりと回り
様々な風景を人に見せる
観覧車に乗り慣れた人は
見慣れた風景をまた見ることになるが
そうでない人にとっ ....
ただ広いだけの野に立たされて
私たちは呆然としている
野は広いだけで
本当に何もない
こんな場所で
何も持たされずに
何の約束もないままで
いったいどうしろと言うのだろう
私たちの戸惑 ....
 詩の言葉というものは時代を映し出す、そのことは谷川俊太郎の詩を見るとよくわかる。よく知られているように、谷川俊太郎の第一詩集『二十億光年の孤独』は三好達治の序文を付して刊行された。現在長期入院中で資 ....  昨年十一時に谷川俊太郎さんが亡くなった。個人的に喪失感のようなものはあまりなく、それよりもこれでいよいよ現代詩も危機的状況になったなという感じの方が強い。なぜなら、現代詩村が外部の世間一般にアピール .... 私は何者なのか
その疑問からまずは始まる

私は この世界のなかで奇矯な存在だった
ずっとそう思っていたが
実は世界そのものが奇矯であり
私はそこに迷いこんでしまっただけなのではないか
 ....
洗貝新さんの岡部淳太郎さんおすすめリスト(14)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
尾長冬鳥- 岡部淳太 ...自由詩5*25-7-25
留められた夜- 岡部淳太 ...自由詩5*25-7-23
雨宿り- 岡部淳太 ...自由詩5*25-7-22
人の道- 岡部淳太 ...自由詩3*25-7-20
『春と修羅』における喪失のドラマについて- 岡部淳太 ...散文(批評 ...3*25-6-6
反バベル- 岡部淳太 ...自由詩425-5-28
遠浅の...- 岡部淳太 ...自由詩425-5-12
五月- 岡部淳太 ...自由詩525-5-3
終りのない旅- 岡部淳太 ...自由詩3*25-3-10
観覧車- 岡部淳太 ...自由詩625-3-8
- 岡部淳太 ...自由詩925-3-7
谷川俊太郎の「孤独」の現代性について- 岡部淳太 ...散文(批評 ...4*25-2-21
再び抒情詩の時代へ- 岡部淳太 ...散文(批評 ...425-2-5
世界のなかの奇矯な私/私のなかの奇矯な世界- 岡部淳太 ...自由詩325-1-24

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