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そう きみと二人
菜の花畑の向こうに碧い海を眺めたね
遠く水平線には洋紅色の貨物船が浮かんでいた
固く手を握りしめ
明日の行方を占った

きみの{ルビ華奢=きゃしゃ}な肩を抱きしめながら
 ....
磨かれた廊下に深海魚たちがゆらり
ゆらゆらとゆっくり泳ぐ
深い眠りに就いているのか
夢をみているのかわからない
天気予報では明日は雷雨
深海魚には予報も関係なくて
廊下をゆらゆらと泳いでる ....
この街の住人は
みな個性の固まりを持っていて
手のひらをこじ開ければ
様々な結晶が握られている

世間では狂気に満ちた街だという
ただ 
それを人に見られるのが恥ずかしいのか
面倒なの ....
柔らかな陽射しの中庭で
ぽつりとベンチに座っていた
ぼんやりとした記憶の狭間に
きみの面影が通り過ぎてゆく

あれから何回秋を繰返しただろう
水溜まりに突っ伏して夜明けを待ったあの日
ぼ ....
鳥になれ
輝く太陽をめざして
大空に羽ばたけ
自由な翼で何処までも
青い空に染まりながら
悲しみの地平をあとにして
やすらぎの風を受けて
成層圏の彼方まで飛んでゆけ
さあ 鳥になれ
 ....
こんな冷たい雨降る夜は
夢を見ないことがある

こんな冷たい雨降る夜は
とても寂しく人恋しい

濡れたアスファルトに街灯が映り
水溜まりのありかを教えてくれる
傘をさしては手のひら擦り ....
私という現象は何処から来て

何処に往くのでしょうか

月の女神に聞いても微笑むばかり

いま私は銀河を超えて

星巡りの歌をうたいます
彼女はゆらゆらと深海魚のように
磨かれた廊下を歩く
手のひらに握られたピースがあまやかに香った
休日の病棟はとても静かで
耳を澄ましてみても無音の廊下は揺るがない
空気は澄みわたり
光の廊 ....
想いは遥か

西のそら

朧月夜が美しい

聞かせてください

愛の歌
私という存在は

水面を浮遊するカゲロウのように

不確かな命の現象なのです

帰る処はありません

やがて透明に吸い込まれてしまうでしょう
涙の夜に沈んでしまいました

何かを伝えようにも声がでません

銀盤の月だけが頬笑みをくれました

冷えた肩を抱き締めながら

暗い{ルビ闇路=やみじ}をたどります
あの頃のぼくたちは
激しくて とても激しくて
激し過ぎて
互いに深い傷をつけあったね

きみはとても純粋で
長い黒髪が似合っていた

ぼくは酔って想い出話しをすると
きみは少女のよう ....
人は無量大数より多くの素粒子からできています

その刹那の明滅があらゆる行動となり

言葉も生まれます

解き放たれた言葉は素粒子を振るわせ

共鳴しながら滅びては生まれ

新たな ....
午前2時40分

潮が退くように彼方へと旅立った

彼女は母のような慈愛に溢れ

ぼくを可愛がってくれた

もうアンドロメダを越えたのだろうか
北の湖の{ルビ畔=ほとり}に

{ルビ春楡=はるにれ}の大樹が唸るように{ルビ聳=そび}えている

その根元にきみを置いて写真を撮りたい

そそぎこむ小川には姫鱒の求愛激しく

やがて ....
Tとは小学生の頃からの付き合いだ
遊びに行くとTのお母さんが出迎え
関西弁で他愛もない話しをした
いつも1時間程
その洗礼を受けなければならなかったのだ

玄関の水槽には金魚が揺れて
猫 ....
白馬の騎手は紅い薔薇の花束を抱き

群衆は勝利の美酒に酔いしれて

拍手喝采は止まない

隊列は乱れず広場を目指し

明日の平和を誓う胸
夕暮れの川面に寄り添い

言葉もなく涙を流した

甘く 切なく ほろ苦く

結ばれぬ想いだけが通り過ぎてゆく

映画のようにリアルで

小説のように深く

ふたりは闇に溶けてゆ ....
午前3時に家を出て
ゲン担ぎのバイオリンソナタを聴きながら
捕らぬ狸の皮算用
今日で渓は閉ざされる
渓は水量が極度に減っていて
秘密のポイントも浅瀬になっていた
ピクリともアタリは無かった ....
美酒に酔い

漁期が終わる明日を待つ

魚影は薄いと知りながら

銀鱗の重みを忘れぬよう

今宵最後の夢を見る
来週の月曜日で渓は閉鎖される

天気予報は曇りだから

これが最後のチャンス

華麗な山女魚とも3月まで逢うことはできない

秋は心新たに本流の虹鱒を追いかけるだろう

清流のファ ....
泣きたい夜には

愛してると言って

恋してると言って

涙が少し乾くから
胸の疼きをそのままに

甘い果実を分けてくれたなら
ぼくは夢を語ろう

正直に伝えてくれるなら
き ....
夜も更けて

飲む酒の

苦い味

帰り来ぬ

街の灯は消え失せて
事情があって先週から何も食べていない

先日食べようとした納豆玉子かけご飯とかき揚げも食べなかった

体重は4キログラム減ってふわふわと眩暈がする

気分は平静なのだけれど何時もの摂食障害 ....
ふたりは指を絡めて

伝えたい想いを確認する

重なる心は

ひとつの姿を現した

永遠を知った夜
琥珀の水に溶かされ

明日も荒野を独り行く

この肝臓は悲鳴をあげない

今夜も静かに刃を研ぎながら

明日を切り裂く夢をみる
純潔な果実を切り刻んだ果肉から
きみのエッセンスがほとばしる
酸く 苦く…

特効薬のガムシロップを多めに入れて
ソーダ水をかき回せたら
特製のレモンスカッシュの出来上がり

ぼくは何 ....
ヤマメは今月で終わり

本流のニジマスは今年いっぱい

仕掛けを選び

竿を選ぶ

その{ルビ逞=たくま}しさに負けぬよう
紅蓮の炎に焼かれた文様
この背中の海図は消えることはない
これを読み解いて欲しい
北極星は歪み
オリハルコンの羅針盤は深海に沈んでいった
帆は散りぢりと破れ
ぼくらはいったい何処を漂うのだ ....
釣りから帰ると
ポストに1通のメールが届いていた
{ルビ一滴=ひとしずく}の涙が零れ落ちる
それは川に流され海へと溶けていった

琥珀の水に氷を沈め
紫煙を{ルビ燻=くゆ}らせながら
そ ....
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タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ドボルザーク_母から教え給いし歌より- レタス自由詩9*24-11-3
- レタス自由詩14*24-11-1
この街は- レタス自由詩5*24-10-31
面影- レタス自由詩6*24-10-31
天空をめざせ- レタス自由詩6*24-10-30
雨の夜- レタス自由詩8*24-10-29
五行歌__遠くへ- レタス自由詩6*24-10-28
病棟日誌- レタス自由詩5*24-10-27
五行歌__Far_away- レタス自由詩11*24-10-17
五行歌__虚ろ- レタス自由詩9*24-10-16
五行歌_哀歌- レタス自由詩9*24-10-15
きみに- レタス自由詩6*24-10-15
シンフォニー- レタス自由詩8*24-10-11
五行歌__旅立ち- レタス自由詩9*24-10-8
五行歌_秘密の渚- レタス自由詩11*24-10-8
ハハキトク- レタス自由詩7*24-10-7
五行歌_チャイコフスキー_ヴァイオリン協奏曲第一番- レタス自由詩6*24-10-2
ラフマニノフ_ピアノ協奏曲_第二番_- レタス自由詩6*24-10-1
【渓流】_最終章_- レタス自由詩6*24-9-30
五行歌_【渓流】_閉渓前夜- レタス自由詩7*24-9-29
【渓流】_釣り支度- レタス自由詩9*24-9-27
夢をみよう- レタス自由詩5*24-9-26
五行歌_失われた夜- レタス自由詩4*24-9-26
予感- レタス自由詩6*24-9-25
五行歌__秘密- レタス自由詩4*24-9-24
五行歌__γ-GPT- レタス自由詩7*24-9-23
レモン- レタス自由詩5*24-9-23
五行歌_【渓流】大物狙い- レタス自由詩7*24-9-21
難破船- レタス自由詩7*24-9-20
珠玉- レタス自由詩8*24-9-20

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