すべてのおすすめ
一粒の{ルビ生命=いのち}が生まれ
光年の彼方からやってきた
柔らかく強靭なその現象は久遠を説き
四苦八苦に囚われない法理を示し
煩悩即菩提を表した
苦の中に楽があり
楽の中に苦がある
 ....
眠いのに眠れない
こんな夜は琥珀の水を飲み干せば
血液の流れがさらさら流れ
失くした夢も戻ってくる
だが琥珀の水は此処には無い

右に行こうか
左へいこうか
真っ直ぐに行こうか
夢は ....
いつも午前4時半丁度に目覚める
冷蔵庫で冷やしたブラック珈琲を飲み
冴えた頭で朝日がやって来るのを独り待つ
晴れた日は磨き込まれた廊下の先に
黄金の太陽が{ルビ燦々=さんさん}と昇り
廊下は ....
何処までも続く白い路

きみと二人なら怖いことなど何もない

雨の日も

風の日も

手をつなぎ歩いてゆこう
ほんのり白い{ルビ繭=まゆ}のなか

疲れた夜に横たわり

ゆっくり静かに沈みます

外界のざわめきが届かぬように

繭を編んで眠ります
二両編成の電車を降りて
乾いた白い路を真っ直ぐに進む
いったい何処へ行くのだろう
てくてく歩いてゆくと
荒波寄せる岸壁に{ルビ聳=そび}える
古い灯台が観えてきた
ぼくは左腕に巻かれた包帯 ....
秋空に 

流れる雲を

眺めては

ひとり路ゆき

涙ひまなし
ぼくは斬首刑を執行された
{ルビ亡骸=なきがら}の臓物は白日のもとに晒され
医師はぼくの秘密を探ろうとした
だが 魂の在りかだけは解らなかった
真実は真実で何処にも逃げはしない
ぼくの悪行を ....
白いシーツに午後の陽射しが映る
暖かなベッドに横たわり
刹那に消える夢を観た

アイス珈琲を飲みほして
虚ろな時をやり過ごそうとしても
うつら うつらと首を振る

至福はすぐそばにいっ ....
木枯らしの渦巻く中庭で本を読んでいた
まだ蒼い銀杏の葉がページに挟まり{ルビ栞=しおり}となって
ぼくはそのまま本を閉じた
階段を昇りきると
磨かれた長い廊下は光り輝き
影を失くした透明な人 ....
わかっていたつもりが
何もわかっていなかった
わからないことが多すぎる

本をどれだけ読んだとしても
まいにち新聞とにらめっこしても
あまりにも知らないことが多すぎる
ならばひとつの事象 ....
きみはもう成層圏の彼方に飛び去った
手旗信号も届かない
ぼくは今日 言葉を失った
涙の果ては無言電話のノイズになって
闇へと散った
そう きみと二人
菜の花畑の向こうに碧い海を眺めたね
遠く水平線には洋紅色の貨物船が浮かんでいた
固く手を握りしめ
明日の行方を占った

きみの{ルビ華奢=きゃしゃ}な肩を抱きしめながら
 ....
磨かれた廊下に深海魚たちがゆらり
ゆらゆらとゆっくり泳ぐ
深い眠りに就いているのか
夢をみているのかわからない
天気予報では明日は雷雨
深海魚には予報も関係なくて
廊下をゆらゆらと泳いでる ....
この街の住人は
みな個性の固まりを持っていて
手のひらをこじ開ければ
様々な結晶が握られている

世間では狂気に満ちた街だという
ただ 
それを人に見られるのが恥ずかしいのか
面倒なの ....
柔らかな陽射しの中庭で
ぽつりとベンチに座っていた
ぼんやりとした記憶の狭間に
きみの面影が通り過ぎてゆく

あれから何回秋を繰返しただろう
水溜まりに突っ伏して夜明けを待ったあの日
ぼ ....
鳥になれ
輝く太陽をめざして
大空に羽ばたけ
自由な翼で何処までも
青い空に染まりながら
悲しみの地平をあとにして
やすらぎの風を受けて
成層圏の彼方まで飛んでゆけ
さあ 鳥になれ
 ....
こんな冷たい雨降る夜は
夢を見ないことがある

こんな冷たい雨降る夜は
とても寂しく人恋しい

濡れたアスファルトに街灯が映り
水溜まりのありかを教えてくれる
傘をさしては手のひら擦り ....
私という現象は何処から来て

何処に往くのでしょうか

月の女神に聞いても微笑むばかり

いま私は銀河を超えて

星巡りの歌をうたいます
彼女はゆらゆらと深海魚のように
磨かれた廊下を歩く
手のひらに握られたピースがあまやかに香った
休日の病棟はとても静かで
耳を澄ましてみても無音の廊下は揺るがない
空気は澄みわたり
光の廊 ....
想いは遥か

西のそら

朧月夜が美しい

聞かせてください

愛の歌
私という存在は

水面を浮遊するカゲロウのように

不確かな命の現象なのです

帰る処はありません

やがて透明に吸い込まれてしまうでしょう
涙の夜に沈んでしまいました

何かを伝えようにも声がでません

銀盤の月だけが頬笑みをくれました

冷えた肩を抱き締めながら

暗い{ルビ闇路=やみじ}をたどります
あの頃のぼくたちは
激しくて とても激しくて
激し過ぎて
互いに深い傷をつけあったね

きみはとても純粋で
長い黒髪が似合っていた

ぼくは酔って想い出話しをすると
きみは少女のよう ....
人は無量大数より多くの素粒子からできています

その刹那の明滅があらゆる行動となり

言葉も生まれます

解き放たれた言葉は素粒子を振るわせ

共鳴しながら滅びては生まれ

新たな ....
ヤマメは今月で終わり

本流のニジマスは今年いっぱい

仕掛けを選び

竿を選ぶ

その{ルビ逞=たくま}しさに負けぬよう
釣りから帰ると
ポストに1通のメールが届いていた
{ルビ一滴=ひとしずく}の涙が零れ落ちる
それは川に流され海へと溶けていった

琥珀の水に氷を沈め
紫煙を{ルビ燻=くゆ}らせながら
そ ....
釣り人は静かに渓流ナイフを研ぐ

今月末で漁期が終わる

来週は天気が良くないので明日に賭けた

{ルビ山女魚=やまめ}に出会うことはできるのか

渓に聞いても応えはない



 ....
駄目ならば

それでいい

ドン・キホーテのように

命を賭けて

突き進む
ほろほろと

独り飲む酒

肩を抱く
海さんのレタスさんおすすめリスト(137)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
仏教哲学考- レタス自由詩6*24-11-17
眠れぬ夜- レタス自由詩8*24-11-16
朝日を待って爽やかに- レタス自由詩6*24-11-15
五行歌_彼方へ- レタス自由詩5*24-11-13
五行歌_沈黙の夜- レタス自由詩6*24-11-12
- レタス自由詩6*24-11-11
五行歌__旅路- レタス自由詩8*24-11-10
解体新書- レタス自由詩6*24-11-9
白日夢- レタス自由詩7*24-11-8
病棟- レタス自由詩13*24-11-7
中庸- レタス自由詩7*24-11-6
五行歌__別離- レタス自由詩6*24-11-4
ドボルザーク_母から教え給いし歌より- レタス自由詩11*24-11-3
- レタス自由詩16*24-11-1
この街は- レタス自由詩6*24-10-31
面影- レタス自由詩8*24-10-31
天空をめざせ- レタス自由詩8*24-10-30
雨の夜- レタス自由詩9*24-10-29
五行歌__遠くへ- レタス自由詩7*24-10-28
病棟日誌- レタス自由詩5*24-10-27
五行歌__Far_away- レタス自由詩11*24-10-17
五行歌__虚ろ- レタス自由詩9*24-10-16
五行歌_哀歌- レタス自由詩9*24-10-15
きみに- レタス自由詩7*24-10-15
シンフォニー- レタス自由詩9*24-10-11
五行歌_【渓流】大物狙い- レタス自由詩8*24-9-21
珠玉- レタス自由詩10*24-9-20
五行歌_【渓流】_禁漁間近- レタス自由詩5*24-9-19
五行歌_プライド- レタス自由詩9*24-9-17
- レタス俳句7*24-9-16

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する