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このパノプティコン監獄ロックを生き切れ無いなら
空の青悲しいセンチメンタルジャーニー生きるべし
ただし、謙虚なフリして実は他者を見下してる
自己欺瞞のカタマリになって無い限りでは だ
....
○「辞世の句」
辞世の句には
その人の人生が集約されている
まことに尊い言葉である
豊臣秀吉
「露と落ち 露と消えいく 我が身かな 浪速のことは夢のまた夢」
吉田松陰
「身はたと ....
そろそろと人間が影絵になる頃
通い路の柳がそのうでを
わたしのほうへ
やさしくのばす
はらっても
はらっても
しなやかなそのうでは
あきらめることがない
からめとられたら
わたしも
....
真珠を胸に抱きながら
旅立った彼女 、
ひたすらな走りの末自らの肉抹殺し
魂の静かさに至るため
この平面因果の次元突き抜け
金の光の瞬き揺らぎ、
自らを振り返るな
私は此処に居る
声音の柔らか
色付き包み込む
揺らぎ輝きまた瞬き
人に全幅の信頼寄せて
暑と冷の狭間の優し熱光
見えない観えるもの確と示 ....
{引用=
いつからか生きていて、
それから
名称のない日をきょうもおくり、
ゆくゆくの事も
少しは考えるけれど、
いつか
夢の
なか
ゆめにゆられて
ゆめの
なか
の
ような ....
父さま ふらりと旅に出た
おむすびひとつ 手にもって
あの山こえて ひとまわり
ここはいったい どこやろか
父さま ぼんやりしすぎてよ
きた道わすれて おおまわり
いちばん星が 見え ....
信号が黄色に変わり歩みを止めた
やがて赤になり待つ時間
この交差点
どちらへ行こうか
急な上りの坂道の方は
坂を上りきったその先に
きっとよくいる大半の人の群れがあり
そこで擬態して ....
これはいつもどこでも
おこっていること
まいばんねむりながら
ねむりのうちに
いしきのしっかり
めざめてさえいれば
あしたをまつまでもなく
どよめくうみのどまんなか
なまなましくおもい ....
幸福の纏わりついた夜の衣を脱ぐ
ジャージにウィンドブレーカーを羽織り、
フリースの手袋をし、小さなライトを握る
外へ出ると冷気が両頬をビンタした
星空の朝は、町中の窓がまだ眠っている
信 ....
忘れてしまった砂浜の
波打ち際に{ルビ踞=うずくま}り
要らなくなった古地図を
寄せ来る波に流します
月の鏡に照らされて
寒さの夜に肩を抱き
独り寂しく朝を待ち
失くした夢を探します ....
まっ青に晴れた空の下
うなりをあげた風と共に
ちょっと前の未来からやってきた
小さな落下傘部隊が
地上に舞い降りてくるけど
今しか見えないにんげんには見えていないらしい
彼らは透明の弾を連 ....
赦すこと
と他者に言いながら、
自らは愛する相手他者を
刺し殺そうとする・した
この自己欺瞞を軽く流す愚か者。◯
嘘の蓄積
宿便のよう
いつもどこか優れない
ホラから生まれるホラー
天井の木目が顔に見えて
天井に睨まれる
良心の呵責が
眠れない夜を提供する
明日が来るたび
腹の中が黒 ....
マガモがシベリアからやってきてはにぎやかに鳴いている
人造湖に多くの渡り鳥達が群れていた
赤い大きな橋のたもとにあった古い山小屋旅館は解体されて
長い年月に蓋がされた
昨日今日、ほぼ今年最 ....
寄る辺なき一本の傘をしっかりと差し
冬空の透きとほる青をわたりゆく者の魂
都会の地にたおやかな会釈の影をおとした
忙しく行き交う人々の誰一人として足を留めることなく
影は寄る辺なき余韻を残しな ....
草々は刈られ
広々とした川辺に
一本足のたんぽぽだけが刈られずに
ぽつんと取り残されていた
小春日和はきまぐれに
命の鍵をもゆるませる
死ぬのだったらこんな日がいいなと
薄い皮膚のま ....
調律をしをえたばかりの
おとぎばなしは
こぢんまりとした
こどもの耳の中で
ふたたび輝く
なまえのない宝石を
空にかざす
君がなまえをつけてくれ
ささくれたブランコに留まる
....
昨朝にガラス戸開けベランダに出た瞬間に
見事な白鷺が自分のすぐ向かい横を羽ばたき過ぎ、
昨夜にガラス戸開け夜空を見上げた瞬間に
見事な満月の流れゆく灰の雲間から姿を現し、
両者の到来に ....
久しぶりに
馴染みの店に
掃き寄せられた
落ち葉の面々
互いの無事を
半ば涙目で喜びつつ
とりあえずハイボールで
万感をこめて乾杯する
真っ赤に出来上がるヤツ
いつまでも ....
無意識に吸い込んだ息が吐き出されるとき
秋は深まっている、と感じる
淡々と掃除をくり返し、残った塵をさらいこむように
物語は終焉へと向かいはじめる
夢は廃田の草のように思いついたように揺れ ....
気怠い朝
電車で隣に座った人の
スマホを持つ腕の肘が俺の脇腹を刺す
肘にナイフが付いていて
人知れず意識を失っていく
みんなスマホを見ていて気づかないうちに
暗殺される
の妄想
そ ....
ゆっくり流れ動く蒼天の冷気の
響き輝雲の純白に染め抜かれながら
この地球大地との正しき協和音を形造り
寝そべる牛の駆け抜ける獅子の飛翔する鷲の
人と共に進化する途の高ぶりを鎮め掃き清める
....
痛み止めのかわりに睡眠薬を飲んで、
買い物へと出かけて行く。
主婦に休みなんてないんだよ。
あなたは主婦ですか?
いいえ、家事手伝いです。
わたしは単なる家事手伝いです。
昔は夢や ....
公園の池の際に母子がいる
母は子供にパンを渡し
子供にパンクズを池に投げさせた
池の鯉は競って大きな口をパクパクした
傍には鯉に餌を与えないで下さいの看板がある
通り過ぎる人々の視線が母子を ....
考えるな 感じろ
と誰かが言ったが
背中で感じても指が動かない私は
ひたすら考える
詩人のような暮らしや
詩人のような風貌を
持ち合わせていない私は
ひたすら考える
語彙の ....
もとより文鳥は風切羽を切っているので
高くは飛べないけれども
不便はない、という
狭いこの診察室で暮らしていくには
ここには空がない
文鳥は空を知らない
ねえ
鳥の脚を見て
そこだ ....
ふしあなから
花と人の裏腹を
垣間見る
ふしあなから
空と嘘の寸劇を
盗み見る
ふしあなだから
肝心なものは
何も見えない
ふしあななんだから
見えていると言う
....
書きとめられることのなかった言葉は
綿毛のように目の前をただよい
掴もうとする指の間をすり抜け
風に流され消えていった
明け方に見た夢を思い出そうと
目を瞑っても白く掠れていくイメージ
....
そして医者がわたしのカルテに新しい病状について書き込んでいる
その手元を盗み見るがあまりの悪筆でまったく読めない
日本語ではないのかもしれない
秋が失われて久しいのだけど
秋のことは覚えて ....
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